人相学より観相学で相手を見極める15点|顔は動画で読む
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こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
顔の形で相手を見極めようとするのは、映画の宣伝ポスター1枚で結末を当てるようなものです。
人柄が出るのは、止まった顔ではなく、動いている顔のほう。婚活で頼りになるのは、目の形や鼻の大きさを読む人相学より、表情・目元・笑い方・話すときの顔の動きを時間をかけて観る観相学です。顔は写真ではなく、動画で読む。これが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
ここでは、顔の第一印象がどこまで当たり、どこから外れるのかを研究で正直に確かめたうえで、お見合いと仮交際で観るべき顔の動きを15点にまとめました。
プロフィール写真を見て「優しそう」と思って申し込んだのに、会ってみたら印象が違った。
反対に、写真では気が強そうに見えた人が、話してみるととても穏やかだった。
婚活をしていると、こうした経験を何度もしますよね。
人相学では、目や鼻や唇の形、ほくろの位置などから、性格やお金との付き合い方、恋愛の傾向を読み取ろうとします。
顔を手がかりに相手を知りたいという気持ちは、とても自然なものです。
ただ、のべ3万人以上の男女と向き合ってきた中で、私が確信していることがあります。
結婚してうまくいく相手かどうかは、顔の形ではなく、あなたと話しているときに、その顔がどう動くかに表れるということです。
この記事の結論
・顔の形から受ける第一印象は、ほんの一瞬で決まり、多くの人の間で一致しやすいものの、その人の中身を当てる力は弱いことが研究で示されています。
・当たりやすいのは、表情や姿勢など「動き」を含めて観たときです。形ではなく、笑い方・聞くときの顔・表情のつられ方・場面が変わったときの顔を観ましょう。
・観相学でいう「観る」とは、1枚の写真で決めず、時間と場面をまたいで顔の動きの一貫性を確かめることです。
・お見合いの1時間で決めきれないときは、顔の印象だけでお断りせず、仮交際で2〜3回会って動きを観るのがおすすめです。
この記事を書いた人:関口美奈子(恋愛心理研究家・作家)
著書『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』。KADOKAWAほかより刊行し、中国・韓国・台湾で翻訳出版。TBS「王様のブランチ」のBOOKランキングにも掲載されました。結婚相談所エースブライダルを主宰し、のべ3万人以上の男女と向き合ってきた経験と心理学から書いています。
人相学で、婚活相手の性格はわかるの?
正直にお答えすると、顔の形だけで性格を当てるのは難しい、というのが研究の現在地です。
ただし「顔からは何もわからない」わけでもありません。当たる部分と外れる部分を分けて知っておくことが大切です。
当たる部分:第一印象は一瞬で決まり、人どうしで一致しやすい
見知らぬ人の顔写真を見せて、魅力・好ましさ・信頼できそうか・有能そうか・攻撃的そうか、を判断してもらった実験があります(Willis & Todorov, 2006)。
その結果、0.1秒見ただけの判断が、時間制限なしでじっくり見た判断と強く一致しました。
しかも、見る時間を0.5秒から1秒に延ばしても判断そのものはほとんど変わらず、変わったのは「自分の判断への自信」のほうでした。
顔の印象の研究を広くまとめたレビューでも、顔から性格を推し量るときに人どうしの判断がよく一致すること、そしてその判断が、投資や選挙などの現実の結果にまで影響していることが整理されています(Todorov et al., 2015)。
また、顔の特徴から性格の一部を偶然よりは高い確率で読み取れる、という研究もあります(Wolffhechel et al., 2014)。
外れる部分:印象は一致しても、中身を当てる力は弱い
一方で、同じレビューは、顔からの判断が「本当に当たっているか」については、これまで大きく見積もられすぎてきたと指摘しています(Todorov et al., 2015)。
先ほどの、顔の特徴から性格を読み取る研究でも、第一印象は顔の特徴から予測できたのに、本人の性格そのものは、顔の特徴からも第一印象からも確かには予測できませんでした(Wolffhechel et al., 2014)。
「信頼できそうな顔」の判断も同じです。
企業の不正で罪に問われた経営者と、そうでない経営者の顔を比べた研究では、信頼できそうかという判断に違いは出ませんでした(Rule et al., 2013)。
さらに、同じ人でも写真によって印象が大きく変わり、同じ人の写真どうしの印象の差が、別人どうしの差と同じか、それ以上になることも報告されています(Todorov & Porter, 2014)。
見る側のくせも大きく、印象の種類によっては、顔そのものより見る人の側の特徴で決まる部分が大きいことがわかっています(Hehman et al., 2017)。
つまり、顔の第一印象は「みんなが同じように感じる」けれど、「その人の中身を言い当てている」とは限らない。
速くて、自信に満ちていて、しかも外れることがある。これが顔の第一印象の正体です。
人相学と観相学は、何が違うの?
いちばんの違いは、人相学が顔を「写真」として読むのに対して、この記事の観相学は顔を「動画」として観ることです。
観相という言葉は、もともと人相を見ることと同じ意味で使われてきました。
ここでは「観」の字のとおり、動いている顔を、時間と場面をまたいでじっくり観るという意味で使います。占いのように、ひとつの特徴から性格や運勢を言い切ることはしません。
動きを観ることには、研究の裏づけがあります。
全身写真から10の性格を判断してもらった研究では、姿勢や表情をそろえて撮った写真では、当てられたのは外向性など一部の性格にとどまりました。ところが、自然な姿勢と表情で撮った写真では、ほとんどすべての性格を当てられるようになり、表情や姿勢といった「動き」の手がかりが役立っていました(Naumann et al., 2009)。
また、5分に満たない短い時間の表情やふるまいの観察から、さまざまな結果をある程度予測できることも、多くの研究をまとめた分析で示されています(Ambady & Rosenthal, 1992)。
形は生まれ持ったものですが、動きはその人の今の気持ちと、人との関わり方を映します。
婚活で知りたいのは、まさにその「関わり方」のほうですよね。
人相学でよく言われるパーツは、観相学ではどう観るの?
人相学で読まれるパーツは、形ではなく、そのパーツがどう動くかに置きかえて観ます。
・目の大きさや形(大きい・小さい・つり目・たれ目・黒目がち・白目が目立つ)で、社交性や意志の強さ、優しさを読む
→観相学では、形ではなく「笑ったときに目元まで動くか」「あなたが話すとき、目がどう反応するか」を観ます。たれ目でも冷たい人はいますし、つり目でも温かい人はたくさんいます。
・鼻の形や小鼻の張り、鼻の穴の大きさで、お金との付き合い方や仕事の向き不向きを読む
→観相学では、鼻の形ではなく「お会計やお金の話になったときの顔」を観ます。お金への向き合い方は、形よりその場面の表情に正直に出ます。
・唇の厚さ(上唇・下唇・両方)で、愛情を与える力や受け取る力を読む
→観相学では、厚さではなく「あなたが話しているときの口元の動き」「笑ったときの口角の上がり方」を観ます。愛情の深さは、相手の話を受け止める口元の反応に出ます。
・ほくろの位置で、運勢やモテ方、家庭運を読む
→ほくろは動きません。動かない部分からは、観相学では何も読みません。ほくろの位置で相手を判断するのは、今日この場で観られる情報を捨ててしまうことになります。
・顔つきは生き方によって変わっていき、日々の心がけや身だしなみで印象も変えられる、という考え方
→この部分は、観相学でも大切にします。ある大学の卒業アルバムの写真を調べた研究では、写真の笑顔に表れた前向きな感情の豊かさが、その後30年にわたる結婚生活や心の健やかさの良好さと結びついていました。見た目の魅力の影響を取り除いても、この関係は残っていたのです(Harker & Keltner, 2001)。
形は変えられなくても、表情はその人の生き方とともに育ちます。顔つきが生き方で変わるという考え方は、形ではなく表情についてこそ当てはまるのかもしれません。
お見合いの最初の5分で観る、顔の動きは?
最初の5分は、「笑顔が目元まで届くか」「笑顔の消え方」「緊張のほどけ方」の3点を観ます。
ここはまだ緊張している時間です。判断を下すためではなく、あとで比べるための「最初の記録」をとるつもりで観てください。
①会った瞬間の笑顔が、目元まで届いているか
何が起きているか:口角だけでなく目の周りの筋肉も動いて目尻にしわが寄る笑顔は、楽しい映像を見ているときに多く表れ、本人の楽しい気持ちとも結びついていました(Ekman et al., 1990)。目元の動きがはっきりしている笑顔ほど、見る人も「楽しんでいる笑顔」として見分けやすいこともわかっています(Frank et al., 1993)。
婚活の場面での見え方:ラウンジで立ち上がってあいさつをした瞬間、相手の目が細くなって、目尻がやわらかく動く。
見分け方:ただし、この目元の笑顔は、意図してつくることもできると報告されています(Krumhuber & Manstead, 2009)。1回の笑顔で決めず、あなたの話の面白いところで同じ笑顔が自然に出るかを、このあと観ていきましょう。
②笑顔の消え方が、なめらかか
何が起きているか:楽しさから生まれた笑顔は、そうでない笑顔に比べて、動きがなめらかで、続く長さも安定していました(Frank et al., 1993)。別の研究でも、笑顔の左右差や、笑顔がピークで止まっている長さなどが、本物らしさの判断に大きく関わっていました(Krumhuber & Manstead, 2009)。
婚活の場面での見え方:あいさつのあと、ふっと力が抜けるように笑顔がほどけていく人もいれば、スイッチを切るように一瞬で真顔に戻る人もいる。
見分け方:一瞬で真顔に戻るのは、緊張しているだけのこともあります。会話が進むにつれて、笑顔の終わり方がやわらかくなっていくかを観てください。
③緊張がほどけていく速さ
何が起きているか:先ほどの研究のとおり、表情が自然になるほど、その人らしさは読み取りやすくなります(Naumann et al., 2009)。お見合いの前半の顔は、まだ「よそゆきの顔」です。
婚活の場面での見え方:最初はこわばっていた口元が、共通の話題が見つかったとたんにゆるみ、表情が豊かになっていく。
見分け方:ほどけるまでの速さは、性格や経験で大きく違います。見るべきは速さより「ほどけたかどうか」です。1時間の最後までこわばったままでも、それが緊張だけなのか、もう一度会って確かめる価値はあります。
会話の途中で観る、顔の動きは?
会話の途中では、「聞く顔」「つられる顔」「好きを語る顔」「困ったあとの顔」「笑いの向き」「口元」「眉間」の7点を観ます。
お見合いでいちばん長い時間であり、その人の人との関わり方がもっともよく表れる時間です。
④あなたが話しているときの「聞く顔」
何が起きているか:話すときの顔は、ある程度つくることができます。けれど、相手の話を聞いているときの顔は、準備ができません。聞く顔には、その人が他人の話をどう受け止める人なのかが出ます。
婚活の場面での見え方:あなたが仕事の話をしているあいだ、相手の表情がうなずきとともに動いている。または、目は向いているけれど表情が止まり、自分の番を待っているように見える。
見分け方:表情が控えめな人もいます。聞いたあとに、あなたの話の中身に触れる言葉が返ってくるかを合わせて観れば、聞く顔の意味がわかります。
⑤あなたの表情に、相手の表情がつられるか
何が起きているか:相手の表情を思わず真似る「表情のつられ」は、ただ顔の筋肉がつられるのではなく、相手との関係や場面をどう受け取っているかによって起きたり起きなかったりすると考えられています(Hess & Fischer, 2013)。つられるのは、あなたの気持ちに寄り添おうとしている状態です。
婚活の場面での見え方:あなたが笑うと相手も笑う。あなたが少し困った話をすると、相手の眉も少し下がる。
見分け方:あなたが笑っても表情が動かないときは、緊張で余裕がないこともあります。後半になるにつれて、つられる場面が増えていくかを観てください。
⑥好きなことを話すときの顔
何が起きているか:好きなことを語るとき、人の表情は一気に明るくなります。何に目を輝かせる人なのかは、その人の価値観の地図そのものです。
婚活の場面での見え方:趣味や休日の話になったとたん、目が大きく開き、身振りが増え、声のトーンが上がる。
見分け方:どんな話題でも表情が変わらないなら、まだ本音の話題にたどり着いていないのかもしれません。「最近いちばん楽しかったことは何ですか」と聞いてみると、その人の輝く顔に出会いやすくなります。
⑦答えにくい質問のあと、顔がどう戻るか
何が起きているか:答えにくい質問に一瞬戸惑うのは、誰にでもあることです。大切なのは、その戸惑いのあとです。表情から相手のうそを見抜こうとしても、人がうそと本当を見分けられる正確さは平均で54%ほどで、偶然をわずかに上回る程度だとわかっています(Bond & DePaulo, 2006)。
婚活の場面での見え方:「結婚後の働き方はどう考えていますか」と聞かれて一瞬言葉に詰まり、そのあと「うまく言えないんですけど」と笑って自分の考えを話し始める。
見分け方:一瞬の表情で「何か隠している」と決めつけるのはやめましょう。観るべきは戸惑ったあとに、向き合って答えようとするか、話をそらしてしまうかです。
⑧笑いが、誰に向いているか
何が起きているか:恋人どうしの会話を分析した研究では、二人が同時に笑っている時間の割合が多いカップルほど、関係の質や親密さを高く評価していました(Kurtz & Algoe, 2015)。笑いは、一緒に笑えるかどうかに、関係の温度が出ます。
婚活の場面での見え方:あなたの失敗談を、あなたと一緒に笑ってくれる。または、元の職場の人の話を、見下すような笑いで話す。
見分け方:よく笑う人が、よい人とは限りません。誰かを下げる笑いか、一緒に楽しむ笑いかを観てください。結婚生活で毎日向けられるのは、その笑いです。
⑨口元がゆがむ瞬間があるか
何が起きているか:口角が片方だけ上がる笑い、口をきゅっと結ぶ動きなどは、楽しさ以外の気持ちが混ざっているときに出やすいものです。研究でも、笑顔の左右差は、本物らしさの判断を大きく左右する手がかりでした(Krumhuber & Manstead, 2009)。
婚活の場面での見え方:あなたが自分の仕事の話をしたとき、相手が片方の口角だけを上げて「へえ」と言う。
見分け方:もともと笑うと口元が非対称になる人もいます。特定の話題のときだけ出るかを観てください。いつも同じなら、それはその人の顔の癖です。
⑩眉間や鼻すじに、小さなしわが寄る瞬間
何が起きているか:眉間にしわを寄せる、鼻にしわを寄せるといった動きは、戸惑いや不快と結びつけて語られがちです。けれど、表情の研究を大規模に見直した報告では、同じ顔の動きが状況によってさまざまな気持ちを表し、顔の動きから気持ちを一対一で読み取るのは難しいとされています(Barrett et al., 2019)。
婚活の場面での見え方:お店の話をしたとき、相手の眉間に一瞬しわが寄る。
見分け方:眉間のしわは、不快ではなく、考え込んでいる、よく聞こえなかった、まぶしい、ということもあります。その直後の言葉と合わせて観るのが鉄則です。「そのお店、行ってみたいです」と続くなら、しわは集中の表れです。
場面が変わったときに観る、顔の動きは?
場面が変わったときは、「第三者への顔」「お金の顔」「予定外の顔」「別れ際の顔」の4点を観ます。
観相学の核心は、ここにあります。あなたに向ける顔と、あなた以外に向ける顔が一貫しているかどうかです。
⑪店員さんや第三者に向ける顔
何が起きているか:好きになってほしい相手の前では、誰でもよい顔をします。けれど、その場で利害のない相手に向ける顔には、その人のふだんの人との接し方がそのまま出ます。
婚活の場面での見え方:注文を取りに来た店員さんに、あなたへの笑顔と同じ顔でお礼を言う。または、店員さんの前でだけ表情が消える。
見分け方:忙しそうな店員さんに気をつかって、あっさり接する人もいます。ありがとうのひとことに、表情がついているかを観てください。
⑫お会計やお金の話になったときの顔
何が起きているか:お金は、価値観の違いがもっとも出やすい話題のひとつです。お金の場面での表情には、その人がお金をどう感じているかが、言葉より正直に出ます。
婚活の場面での見え方:お会計のとき、さっと支払ってにこやかに店を出る。あるいは、伝票を見て一瞬表情が固まる。貯金や家計の話になると、話を明るく受けるか、急に顔がこわばるか。
見分け方:お金の話に慎重なのは、堅実さの表れでもあります。観るのは金額への反応ではなく、お金の話を二人で話せる顔をしているかです。
⑬予定外のことが起きたときの顔
何が起きているか:待たされる、お店が満席、電車が遅れる。予定外の出来事には、準備した顔が通用しません。そこで出る顔は、結婚生活で小さなトラブルが起きたときに、あなたが隣で見ることになる顔です。
婚活の場面での見え方:予約したお店が満席で入れなかったとき、「じゃあ、近くを歩いて探しましょうか」と笑う。または、明らかに不機嫌な顔になる。
見分け方:一瞬がっかりするのは自然なことです。がっかりしたあと、どのくらいで表情が戻るかを観てください。
⑭別れ際の最後の数秒の顔
何が起きているか:別れ際は、緊張がとけて、その日の本当の感想が顔に出やすい瞬間です。
婚活の場面での見え方:「今日はありがとうございました」と言ったあと、名残惜しそうに笑う。または、ほっとしたように表情がゆるむ。
見分け方:ほっとした顔は、楽しくなかったからではなく、緊張が解けただけのこともあります。そのあとに届くお礼の連絡の中身と合わせて観れば、別れ際の顔の意味がわかります。
回を重ねてから観る、顔の動きは?
最後の1点は、1回のお見合いでは観られない、観相学でいちばん大切なポイントです。
⑮2回目、3回目で、表情が増えていくか
何が起きているか:初対面どうしが会話する時間を変えた実験では、長く話すほど相手への好意が高まりました(Reis et al., 2011)。また、新しい知り合いの性格を正確に捉えられていた人ほど、その後の関わりが増え、学期の終わりにはより相手を好きになっていたこともわかっています(Human et al., 2013)。人の表情は、関係が深まるほど豊かになり、正確に知れば知るほど関係も育っていくのです。
婚活の場面での見え方:お見合いでは硬かった相手が、2回目のデートではよく笑い、3回目には困った顔やふざけた顔も見せてくれる。
見分け方:回を重ねても表情が増えない相手は、まだ心を開けていないか、あなたとの相性に迷っているのかもしれません。1回目の顔で結論を出さず、3回目までの表情の増え方で判断するのが、観相学のいちばんの使い方です。
顔の動きを観るときに、誤読しやすいケースは?
いちばん多い誤読は、緊張や性格、写真の撮られ方による違いを、人柄の違いと取り違えることです。
緊張で顔がこわばっている人
お見合いの前半は、誰でも顔が硬くなります。
最初の5分の顔で「冷たそう」と判断するのは、よそゆきの顔を評価しているにすぎません。
もともと表情が控えめな人
表情の豊かさには、大きな個人差があります。
表情が控えめでも、聞いたあとに話の中身に触れてくれる、次の約束に前向き、といった行動があるなら、気持ちは十分に動いています。
笑顔をつくるのが上手な人
目元まで笑う笑顔も、意図してつくれることが報告されています。
接客や営業の仕事の方は、いつでも感じのいい笑顔ができます。⑪〜⑬のような、場面が変わったときの顔と合わせて観てください。
プロフィール写真の印象に引っぱられている
同じ人でも写真によって印象が大きく変わり、しかも人は、婚活用やビジネス用など目的によって、印象の違う写真を選ぶことが研究で示されています(Todorov & Porter, 2014)。
写真の印象と会ったときの印象が違うのは、珍しいことではありません。お見合いでは、写真の印象をいったん横に置いて、目の前の動きを観ましょう。
自分の好みや過去の経験で見ている
顔の印象には、見る側の経験や好みが大きく影響します。
「昔の恋人に似ている」「苦手な上司に似ている」という感覚は、目の前の相手の人柄とは関係がありません。
顔で相手を見極めるとき、やってはいけないことは?
いちばん避けたいのは、顔のパーツや第一印象だけで、会う前や1回目でお断りを決めてしまうことです。
・目の形や鼻の形など、変えられない特徴を理由にお断りする
・写真の印象だけで、申し込みやお見合いを見送り続ける
・「この顔はこういう性格」と決めつけて話を聞く
・相手の表情を読もうとして、じっと観察するような目で見る
・自分の顔のパーツを人相の本と照らし合わせて、自信をなくす
最後のひとつも、とても大切です。
あなたの顔の形は、あなたの人柄を決めていません。あなたが相手に見せられるのは、形ではなく、話を聞く顔、一緒に笑う顔、ありがとうを言う顔です。そこは、今日からいくらでも育てられます。
「写真では気になっていたのに、会ったら違った」「一回では判断できなかった」。
そんな迷いは、婚活ではごく自然なことです。
エースブライダルでは、お見合いのお返事に迷うときも、カウンセラーが一緒に「今日観えたこと」を整理しています。まずは無料相談で、今の婚活の状況を気軽に聞かせてくださいね。
結婚相談所の婚活で、観相学はどう使えばいい?
観相学は、「お見合いのお返事に迷ったときの判断材料」と「仮交際で相手を知る道しるべ」として使うのがおすすめです。
IBJのお見合いは1時間前後が目安で、お返事はできれば当日中、遅くとも翌日の13時までに出すのがマナーです。
1時間では、観られるのは主に①〜⑩までです。ここで迷ったら、「顔の印象が好みではない」ではなく、「聞く顔、つられる顔、笑いの向きはどうだったか」を思い出してください。
動きに気になる点がなければ、仮交際に進んで⑪〜⑮を観る価値は十分にあります。
交際期間はお見合いの日から3か月がルールです。
その期間の中で、場面を変えて何度か会うことができます。カフェだけでなく、散歩や食事など、違う場面の顔を観られるデートを組んでみてください。
迷ったときは、担当カウンセラーに具体的な場面を伝えてください。
「店員さんへの顔はとても感じがよかった」「お金の話では少し表情が硬かった」。こうした具体的な材料があると、カウンセラーも一緒に判断しやすくなります。
お見合いで観る顔の動きのチェックリストは?
お見合いのあと、次の8つを思い出してみてください。
5つ以上当てはまれば、仮交際に進んで、さらに観てみる価値がある相手です。
□ 笑ったとき、目元まで動いていた
□ 後半になるにつれて、表情がほどけていった
□ あなたが話しているとき、表情がうなずきとともに動いていた
□ あなたが笑うと、相手も一緒に笑っていた
□ 好きなことを話すとき、顔が明るくなった
□ 答えにくい質問にも、向き合って答えようとしていた
□ 誰かを下げる笑いではなく、一緒に楽しむ笑いだった
□ 店員さんへの顔と、あなたへの顔が大きく違わなかった
当てはまる数が少なくても、それが緊張によるものなら、2回目で大きく変わることがあります。
顔の動きは、1回の点ではなく、回を重ねた線で観るものです。
観相学で見極められる人は、なぜ婚活がうまくいくの?
観相学で見極められる人は、相手を「当てる」のではなく、相手を「知る」時間を大切にできる人だからです。
顔の第一印象は、一瞬で決まり、しかも自信だけがどんどん強くなります。
その速さに任せて判断を続けると、本当は相性のよかった人を、写真の段階で何人も見送ってしまうことになります。
観相学は、その一瞬の判断にブレーキをかけて、もう一場面、もう一回、相手の動きを観るための見方です。
持てる人は、ここで3つのことをしています。
①第一印象を、結論ではなく仮説として持つ
「優しそう」「気が強そう」という印象は、そのまま持っていてかまいません。
ただし、それを答えではなく「確かめたい仮説」として持つ。そうすると、会話の中で相手の意外な顔に出会う楽しみが生まれます。
②相手の顔が動きやすい場を、自分からつくる
緊張した相手の顔は、動きません。
先に自分が笑い、相手の話にうなずき、好きなことを聞いてみる。相手の表情がほどけていくのを見られるのは、そうして場を温められる人だけです。
③自分の顔も、動きで伝わっていると知っている
相手を観ているとき、あなたの顔も同じように観られています。
形を気にするより、聞く顔、一緒に笑う顔を大切にする。表情はその人の生き方とともに育ちます。それが、形を超えて伝わる、あなたの本当の第一印象になります。
まとめ:顔は写真でなく、動画で読む
顔の形から受ける第一印象は、一瞬で決まり、多くの人の間で一致しますが、その人の中身を当てる力は強くありません。
婚活で頼りになるのは、目や鼻や唇の形ではなく、笑顔の届き方、聞く顔、表情のつられ方、場面が変わったときの顔、そして回を重ねたときの表情の増え方です。
人相学が顔を写真として読むなら、観相学は顔を動画として観ます。
1枚の写真で決めず、1時間で決めきれなければもう一度会ってみる。その丁寧さが、あなたにとって本当に相性のいい人との出会いを守ってくれます。
よくある質問
Q.人相学は当たらないのですか?
A.顔の形から受ける印象は多くの人の間で一致しやすいものの、その人の性格そのものを確かに当てる力は弱いことが研究で示されています。一部の性格は偶然よりは高い確率で読み取れるという報告もありますが、結婚相手を決める根拠にできるほどではありません。形より、表情や話すときの動きを観るほうが、ずっと多くのことがわかります。
Q.第一印象で「合わない」と思った人とも、会ったほうがいいですか?
A.写真やお見合いの最初の数分だけで決めたのなら、もう一度会う価値はあります。第一印象は一瞬で決まり、時間をかけても判断はあまり変わらず、自信だけが強くなることが研究でわかっています。聞く顔や笑いの向きに気になる点がなければ、仮交際で動きを観てみてください。
Q.プロフィール写真で、相手の人柄はわかりますか?
A.写真だけで人柄を判断するのは難しいです。同じ人でも写真によって印象が大きく変わることが研究で示されています。写真は「会ってみたいか」を決める入口にとどめ、人柄は会って動きを観て判断しましょう。
Q.作り笑顔と本当の笑顔は、見分けられますか?
A.目元まで動く笑顔は楽しさと結びつきやすい一方で、意図してつくることもできると報告されています。1回の笑顔で決めず、あなたの話の面白いところで自然に笑うか、店員さんなど第三者への笑顔と一貫しているかを合わせて観てください。
Q.表情が少ない人は、冷たい人なのでしょうか?
A.そうとは限りません。表情の豊かさには大きな個人差があります。表情は控えめでも、話の中身に触れる言葉が返ってくる、次の約束に前向き、といった行動があるなら、気持ちはしっかり動いています。
Q.自分の顔立ちに自信がありません。婚活で不利になりますか?
A.顔立ちは第一印象に影響しますが、会って話したときの印象は、聞く顔や笑い方といった動きで大きく変わります。卒業アルバムの笑顔の研究のように、表情の豊かさがその後の人生と結びついていたという報告もあります。形は変えられなくても、表情は今日から育てられます。
Q.お見合いのお返事に迷ったら、どうすればいいですか?
A.顔の形や写真の印象ではなく、「聞く顔」「つられる顔」「笑いの向き」を思い出してみてください。気になる点がなければ、仮交際に進んで場面の違う顔を観るのがおすすめです。迷うときは担当カウンセラーに相談すれば、一緒に整理してもらえます。
参考にした研究・資料
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・IBJ「お見合いと交際のルール&マナー」https://www.ibjapan.com/success/manners/
この記事を書いた人
関口美奈子(せきぐち みなこ)
恋愛心理研究家・作家。結婚相談所エースブライダルとメンズ眉毛サロンWinsome(新宿・吉祥寺・高円寺)を運営。のべ3万人以上の男女と向き合ってきた現場経験と心理学をもとに恋愛・結婚・人間関係・コミュニケーションを執筆し、自治体や企業、官公庁でも講演。著書はKADOKAWAほかより刊行、中国韓国台湾で翻訳出版。
公式サイト https://sekiguchiminako.com/
著書:『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』
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