仮交際の複数並行と罪悪感|決めきれない天秤ぐせ
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こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
先に答えをお伝えしますね。
仮交際で複数の人と並行して会うことは、不誠実ではありません。
IBJのルールでも認められた、結婚相手を見きわめるための正式な期間です。本当に気をつけたいのは並行そのものではなく、比べることに慣れて、いつまでも決められなくなる「天秤ぐせ」のほうなんです。
「優しくしてくれる人に、なんだか申し訳なくて」
「ふたりとも良い人で、どちらかを断るなんてできない」
「相手も私のほかに会っている人がいるのかと思うと、苦しくなる」
仮交際に入った方から、本当によくいただくご相談です。
まず知っておいてほしいのは、その罪悪感は、あなたが誠実な人だから生まれているということです。
悪いことをしているサインではなく、相手を大切に扱いたいという心の働きです。消そうとするより、上手に使うほうがずっとうまくいきます。
この記事では、IBJの仮交際と真剣交際のルール、並行する人数の目安、予定とLINEの回し方、真剣交際に進む相手の決め方、気持ちが整理できないときの整理法まで、のべ3万人以上の男女と向き合ってきた現場の目線でまとめました。
この記事の結論
・IBJでは、仮交際は複数の人と並行してよく、真剣交際は1人に絞るのがルールです。並行は「浮気」ではなく、結婚相手を見きわめるための仕組みです。
・並行の罪悪感は、相手を大切にしたい気持ちのあらわれです。消すより、「会っている時間は目の前の人だけを見る」という形で使いましょう。
・人数はIBJの案内で5人までが目安。現場では、週に1回ずつ会えて、話の中身を取り違えない2〜3人が無理のない範囲です。
・決め手は条件の比較表ではなく、「会ったあとの自分」です。素の自分でいられたか、相手から次の約束が出るか、感謝と話し合いができるかで見きわめます。
この記事を書いた人:関口美奈子(恋愛心理研究家・作家)
著書『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』。KADOKAWAほかより刊行し、中国・韓国・台湾で翻訳出版。TBS「王様のブランチ」のBOOKランキングにも掲載されました。結婚相談所エースブライダルを主宰し、のべ3万人以上の男女と向き合ってきた経験と心理学から書いています。
仮交際で複数の人と並行してもいいの?IBJのルールは?
はい、IBJでは仮交際中に複数の人と並行して交際してかまいません。
IBJの案内では、仮交際は「お見合いで良い印象を持った二人が、真剣交際に向けてデートを重ねるお試し交際期間」とされ、ほかの方とのお見合いや、複数の人との交際もできると書かれています。
IBJ公式の案内から、並行に関わるルールを整理しておきますね。
・仮交際:複数の人と同時に交際できる。人数は人それぞれだが、一般的に5人までが目安。期間は1か月〜1か月半ほど。
・真剣交際:お相手を1人に絞る。ほかの会員との交際も、相談所からの紹介やお相手検索も、すべて止まる。
・交際期間:お見合い後の交際期間は、お見合い日から3か月がルールとされている。
・交際の終了:お断りの返事は、担当の婚活カウンセラーを通じて伝える。相手に直接連絡するのは禁止。
・禁止事項:交際期間中の旅行や婚前交渉、お金の貸し借りは禁止。
つまり、仮交際で並行するのは、制度があらかじめ想定している動きです。
お相手も、仮交際のあいだはほかの方と会っている可能性があることを知ったうえで活動しています。だからこそ、真剣交際という「1人に絞る段階」がきちんと用意されているんですね。
恋愛では「付き合う前にたくさんの人と会うのは軽い」と言われがちですが、結婚相談所では、限られた期間で一生の相手を選ぶために、あえて比べられる期間を作っています。
仮交際の並行に罪悪感を感じるのは、なぜ?
罪悪感は、「大切にしたい相手がいる」ときにこそ強く出る感情だからです。
罪悪感についての研究をまとめた論文では、罪悪感はひとりの心の中だけで起きるものではなく、人と人のあいだで生まれる感情であり、お互いを思いやる関係でいちばん強く、はっきり表れると整理されています(Baumeister et al., 1994)。同じ論文では、罪悪感には、相手を大切に扱い、傷つけないように行動させる働きがあるとも述べられています。
だから、並行に罪悪感を感じるのは、あなたがお相手を「どうでもいい人」だと思っていない証拠です。
現場で聞く罪悪感は、だいたい次の3つに分かれます。どれに近いかがわかると、ずいぶん楽になりますよ。
①「浮気をしているみたい」という罪悪感
これまでの恋愛の常識と、婚活のルールがぶつかっているときの罪悪感です。
「好きになってから付き合う」恋愛に慣れているほど、「まだ決めていないのに何人とも会う」ことに抵抗が出ます。
整え方:仮交際は「付き合っている」のではなく、「結婚を前提に知り合っている」段階だと言葉を置き直してみてください。お互いに並行が前提のルールの中にいる以上、あなただけがルールを破っているわけではありません。
②「相手は私だけかもしれない」という罪悪感
相手がとても誠実で、自分にまっすぐ向かってくれているように見えるときに出る罪悪感です。
相手の気持ちの大きさと、自分の気持ちの大きさの差が、後ろめたさになっています。
整え方:相手の本当の状況は、実はわかりません。相手も並行しているかもしれませんし、していないかもしれない。どちらであっても、あなたにできる誠実さは「会っているときはきちんと向き合うこと」と「気持ちが決まったら早めに伝えること」の2つです。気持ちの量をそろえることは、仮交際の段階では求められていません。
③「決められない自分」への罪悪感
いちばん苦しいのがこれです。並行そのものではなく、「どちらも断れない」「いつまでも答えが出ない」自分を責めている状態です。
整え方:この罪悪感は、実はとても正しいセンサーです。並行が長引くほど、相手の時間を預かっていることになるからです。ここで感じる後ろめたさは、「そろそろ決める時期ですよ」という心からのお知らせだと受け取ってください。決め方は、このあと詳しくお話しします。
仮交際は何人まで並行するのがいい?
IBJの案内では5人までが目安とされていますが、現場で見ていると、無理なく続くのは2〜3人です。
IBJの案内でも、それ以上になると一人ひとりとの関係が浅くなり、価値観や結婚観のすり合わせが十分にできず、真剣交際に進む時期が先延ばしになりやすいと注意されています。
人数を決めるときは、数ではなく「時間」で考えるのがおすすめです。
IBJの案内では、仮交際はできるだけ週に1回は会うことがすすめられています。3人と並行すれば、週に3回のデートです。仕事をしながらそれを続けられるか、と考えると、自分にとっての上限が見えてきますよね。
もうひとつ、人数を増やしすぎないほうがいい理由があります。
84回のスピードデーティングで約3,700人の選び方を分析した研究では、選べる相手が多いときほど、人は職業や学歴のように知るのに時間がかかる特徴より、身長や体型のようにひと目でわかる特徴で判断するようになっていました(Lenton & Francesconi, 2010)。
選択肢が増えるほど、人は「わかりやすいところ」でしか相手を見られなくなるんです。
結婚相手として本当に知りたい、話の聞き方や、困ったときの態度や、お金や時間の使い方は、会う回数を重ねないと見えてきません。人数を絞るのは、相手をよく見るためです。
現場で見てきた目安をまとめると、次のようになります。
・お見合い直後〜交際1か月目:2〜3人と並行して、それぞれ2〜3回会う。
・交際1か月〜1か月半:「もう一度会いたい」と思える人に絞っていく。お断りはこの時期に。
・交際1か月半〜2か月:1人に決めて真剣交際へ。
IBJの成婚データでは、仮交際と真剣交際を合わせた交際日数は、約4か月(120日)を過ぎると、その後に関係が進む確率がどんどん下がっていくと報告されています(IBJ成婚白書、2025年の成婚者19,112名が対象)。並行の期間を長く取りすぎないことも、結果的には自分を守ることになります。
仮交際を並行するときの、上手な進め方は?
上手な進め方は、「比べる時間」と「向き合う時間」をはっきり分けることです。
デートの最中まで頭の中で比べていると、目の前の人のいいところが見えなくなります。比べるのは、帰ってからひとりで。次の6つを意識すると、並行がずっと楽になります。
①会っているときは、目の前の人だけを見る
デート中に「あの人ならこう言うのに」と考え始めたら、それが天秤ぐせのはじまりです。
会っている時間は、その人の話に最後まで耳を傾けることだけに使いましょう。これは相手への礼儀であると同時に、あなたが正しく判断するためにも必要なことです。
②デートの予定は、先に1週間分を組む
並行が苦しくなる方の多くは、予定がその場しのぎになっています。
週のはじめに、誰といつ会うかをざっくり決めておくと、「断りにくくて全部入れてしまった」という詰め込みを防げます。平日の夜に短いお茶、週末に1人だけ、など、自分の体力に合った型を作っておきましょう。
③会ったあとに、3行だけメモを残す
並行していると、誰とどんな話をしたかが混ざってきます。
デートから帰ったら、次の3行だけ書いておきます。
・今日いちばん印象に残った場面
・その人といて、自分はどんな気分だったか
・次に聞いてみたいこと
この「自分はどんな気分だったか」の1行が、あとで決めるときにいちばん役に立ちます。
④LINEは相手ごとの歩幅で、名前と話題の取り違えに気をつける
並行中にいちばん信頼を失いやすいのが、名前の打ち間違いや、別の人とした話を持ち出してしまうことです。
送る前に宛先と名前を確認する。前回の話の続きを送るときは、メモを見てから。この小さな手間で、防げる失敗はたくさんあります。
⑤ほかの人の存在をにおわせない
お互いに並行している可能性があるのはわかっていても、それを口にされると、人は一気に冷めてしまいます。
「最近ほかにも会っている人がいて」「前に会った人はこうだった」といった話は、正直さではなく、相手を焦らせたり比べたりする言葉として届いてしまいます。
⑥担当カウンセラーには、並行の状況を正直に話す
カウンセラーには、誰とどのくらい会っていて、それぞれをどう感じているかを、そのまま伝えてください。
「Aさんは話しやすいけれど、ときめきがない。Bさんは楽しいけれど、少し疲れる」。そのくらい率直で大丈夫です。相手側のカウンセラーを通じて、お相手の温度を確かめてもらえることもあります。ここが、個人の恋愛とは違う心強いところです。
真剣交際に進む相手は、どう決めればいい?
決め手は条件の比較ではなく、「その人と会ったあとの自分」で見きわめることです。
条件で選ぼうとすると、いつまでも決められなくなります。条件の比較には、終わりがないからです。
スピードデーティングで理想の相手の条件を事前に聞いた研究では、事前に語っていた理想の条件は、実際に会った相手への好意をほとんど予測しませんでした(Eastwick & Finkel, 2008)。人は、自分が何に惹かれるのかを、頭の中では案外わかっていないんです。
では何を見ればいいのか。
43の長期研究をまとめて、関係の質を何が予測するかを分析した大規模な研究があります。そこで関係の質を強く予測していたのは、「相手が関係に本気だと感じられること」「感謝」「相手が満足していると感じられること」「対立の少なさ」などでした(Joel et al., 2020)。条件よりも、ふたりのあいだで実際に起きていることのほうが大事だということです。
この結果と現場の経験を合わせて、真剣交際の相手を決める7つの基準をまとめました。
①会ったあと、疲れているか、軽いか
楽しかったけれど、帰り道にどっと疲れる。反対に、特別なことはなかったのに、気持ちが軽い。
結婚は毎日の生活です。デートの「盛り上がり」より、会ったあとの「軽さ」のほうが、一緒に暮らしたときの実感に近いと思ってください。
②素の自分でいられるか
取りつくろわなくても、嫌われる気がしない。言い間違えても笑ってもらえる。
この安心感は、何回会っても変わらない人と、回を重ねるほど増える人がいます。増えていく人は、真剣交際の有力な候補です。
③相手から次の約束が出てくるか
先ほどの研究で関係の質をいちばん強く予測していたのが、「相手が本気だと感じられること」でした(Joel et al., 2020)。
婚活の場面では、相手から次の日程の提案がある、前回の話を覚えている、将来の話に乗ってくる、といった形で見えてきます。あなたが追いかけてばかりの関係は、真剣交際に進んでも不安が続きやすいです。
④「ありがとう」を自然に言い合えるか
感謝も、関係の質を予測する上位の要素でした(Joel et al., 2020)。
お店を選んでくれたこと、時間を合わせてくれたこと。小さなことに、お互いが自然にお礼を言えているか。感謝が行き来する関係は、結婚後も温かさが続きやすいです。
⑤意見が違ったときに、話し合えそうか
お店選びで意見が分かれた、待ち合わせに遅れた。そんな小さなずれのときに、相手がどう反応したかを思い出してください。
不機嫌になる、黙る、責める。それとも「じゃあこうしようか」と一緒に考えてくれる。対立の少なさは、ずれがないことではなく、ずれを小さく収められることです。
⑥結婚後の暮らしの話が、具体的に進むか
住みたい場所、働き方、休日の過ごし方。こうした話をしたときに、ふたりの答えが重なる部分があるか、違っても話し合えそうかを見ます。
話を振っても流される、いつも抽象的なまま、という場合は、相手の結婚への温度をカウンセラーに確かめてもらうのもひとつです。
⑦その人を断る場面を想像して、どう感じるか
最後は、少し意地悪な想像をしてみます。
「この人との交際を終えます」とカウンセラーに伝える場面を思い浮かべたとき、ほっとするのか、胸が痛むのか。
ほっとするなら、答えはもう出ています。胸がきゅっと痛む人が、今のあなたにとって手放したくない人です。
気持ちが整理できないときは、どうすればいい?
比べるのをやめて、一人ずつ「単独で」見ることから始めてください。
ふたりを並べて比べるほど、どちらの長所も短所も大きく見えて、決められなくなります。
選択についての研究では、つねに「いちばん良いもの」を探そうとする人(最大化型)は、「自分にとって十分に良いもの」で決める人(満足型)に比べて、幸福感や満足感が低く、後悔しやすく、人と比べる傾向が強いことが示されています(Schwartz et al., 2002)。
ジャムの試食の実験では、24種類を並べた売り場より6種類の売り場のほうが、実際に買った人の割合がずっと高かったことも知られています(Iyengar & Lepper, 2000)。選択肢が多いことは、それだけで人を決めにくくするんです。
そこで、気持ちを整理するための4つのステップをおすすめしています。
ステップ1:「私にとって十分」の線を、先に書く
相手の顔を思い浮かべる前に、「結婚相手に、これだけはあってほしい」ことを3つだけ書きます。
「話を最後まで聞いてくれる」「お金の使い方が極端でない」「私の仕事を応援してくれる」。この3つを満たしているかどうかで、まず一人ずつ確かめます。満たしている人は全員が候補です。そこで「いちばん」を探し始めないのがコツです。
ステップ2:一人ずつ、3行メモを読み返す
並行中に書いてきた3行メモを、一人分ずつ読み返します。
とくに「その人といて、自分はどんな気分だったか」の行だけを追ってみてください。回を重ねるごとに気分が明るくなっている人と、変わらない人、下がっていく人がはっきり分かれるはずです。
ステップ3:「10年後の何でもない土曜日」を想像する
特別な記念日ではなく、何の予定もない土曜日の朝。
その人と台所に立っているところ、スーパーで買い物をしているところを想像します。自然に絵が浮かぶ人と、うまく浮かばない人がいるはずです。ここで浮かぶ絵は、条件の比較表よりずっと正直です。
ステップ4:期限を決めて、カウンセラーに宣言する
「今月中に、どちらかに絞ります」と、担当カウンセラーに先に伝えてしまいます。
写真の選択の実験では、あとから選び直せる条件で選んだ人のほうが、選び直せない条件で選んだ人より、選んだものへの満足が低かったと報告されています。それでも多くの人は、選び直せるほうを望んでいました(Gilbert & Ebert, 2002)。
決めずにおくことは、安心のように見えて、実は満足を遠ざけます。
選んだあとに、その人のいいところを見つけていく心の働きは、決めたときにはじめて動き出すんです。真剣交際は、選んだ相手を好きになっていく期間でもあります。
仮交際の並行で、やってはいけないことは?
いちばん避けたいのは、決めないまま全員との交際をずるずる続けることです。
ほかにも、並行中によく見る「もったいない行動」をまとめておきますね。
・相手を比べる言葉を口にする
「前に会った人はもっと〜だった」は、どんなに軽く言っても、相手には採点された記憶として残ります。
・断る連絡を先延ばしにする
「もう会う気はないけれど、断るのは気が重い」と保留にしておく時間は、相手が次の出会いに進めない時間です。気持ちが決まったら、カウンセラーを通じて早めに伝えましょう。
・体力の限界を超えて予定を詰める
疲れた顔で会うデートは、どの相手にとっても楽しくありません。自分の元気を守ることも、相手への誠実さのうちです。
・真剣交際に入ってから、ほかの人と連絡を続ける
真剣交際は1人に絞るのがIBJのルールです。「念のため」の連絡は、ルール違反であるだけでなく、ふたりの信頼の土台を崩してしまいます。
相手も並行していると思うと苦しい。どう考えればいい?
相手の並行は「あなたが比べられている証拠」ではなく、「相手が真剣に結婚相手を探している証拠」です。
そう置き直すだけで、少し息がしやすくなりますよ。
返信が遅い、次の約束が少し先になる。そんな小さなことが「ほかの人と会っているから」に見えてしまいがちですが、実際には、仕事が忙しい、LINEが苦手、慎重なタイプ、というだけのことも本当に多いんです。
相手の状況を想像で埋めるのは、いちばん疲れる並行のしかたです。
気になるときは、相手に探りを入れるのではなく、担当カウンセラーに相談してください。相手側のカウンセラーを通じて、お相手があなたとの交際をどう感じているかを、ある程度は確かめてもらえます。
チェックリスト:あなたの並行は、うまくいっている?
次の8つのうち、当てはまらないものが3つ以上あったら、並行のしかたを見直すタイミングです。
□ 並行している人数を、週1回ずつ会える範囲にしている
□ デート中は、ほかの人のことを考えずにいられる
□ 会ったあとに、自分の気分をメモしている
□ 誰とどんな話をしたか、取り違えずにいられる
□ ほかの人の存在を、相手ににおわせていない
□ 担当カウンセラーに、並行の状況を正直に話している
□ 「私にとって十分」の条件を、3つに絞って言える
□ 交際が1か月半を過ぎたら、絞る期限を決めている
並行上手な人は、何が違う?
並行上手な人は、たくさんの人を上手にさばける人ではなく、「目の前のひとりに、ちゃんと心を置ける人」です。
ここに出るのは、スケジュール管理の上手さではなく、器の差です。
天秤ぐせがついてしまうと、人はいつも「もっといい人がいるかもしれない」と考えるようになります。
その根っこにあるのは、「選び間違えたくない」「後悔したくない」という、とても自然な気持ちです。でも、その不安を相手の採点に預けてしまうと、どんなに素敵な人と会っていても、あなたの目は減点を探すことに使われてしまいます。
持てる人は、先に与える側に立ちます。
会っている時間は、相手の話に心から興味を向ける。いいところを見つけたら、その場で言葉にする。「この人を知ろう」とする姿勢そのものが、相手を安心させ、相手の素顔を引き出します。
そして、決めるときには、自分の気持ちに責任を持って決める。選ばなかった人にも、感謝を持って交際を終える。
その余裕は、不思議なくらい相手に伝わります。
並行しているかどうかに関係なく、「この人は、今ちゃんと私を見てくれている」と感じてもらえる人が、最後に選ばれていくんです。
「どちらも良い人で、決められない」「罪悪感で、デートが楽しめなくなってきた」。そんなときは、ひとりで抱え込まないでくださいね。
エースブライダルでは、並行中の気持ちの整理や、真剣交際に進む相手の見きわめも、カウンセラーが一緒に考えています。まずは無料相談で、今の状況をお話ししてみてください。
まとめ:並行は不誠実ではない。怖いのは天秤ぐせ
IBJでは、仮交際は複数の人と並行してよく、真剣交際は1人に絞るのがルールです。
並行の罪悪感は、相手を大切にしたい気持ちのあらわれ。会っているときは目の前の人だけを見て、比べるのは帰ってからひとりで。
人数は、週に1回ずつ会える2〜3人から。決め手は条件の比較表ではなく、会ったあとの軽さ、素の自分でいられるか、相手から次の約束が出るか、感謝と話し合いができるか。
決められないときは、「私にとって十分」の線を先に書き、期限を決めてカウンセラーに宣言しましょう。選んだ相手を好きになっていく力は、決めたときに動き出します。
よくある質問
Q.仮交際で複数の人と会うのは、相手に失礼ではありませんか?
A.失礼ではありません。IBJでは仮交際中に複数の人と交際できることがルールとして明記されていて、お相手も同じ前提で活動しています。失礼になるのは、並行そのものではなく、ほかの人の存在をにおわせたり、気持ちが決まっているのにお断りを先延ばしにしたりすることです。
Q.仮交際は何人まで並行していいですか?
A.IBJの案内では5人までが目安とされています。ただ、仮交際はできるだけ週1回会うことがすすめられているので、現場では2〜3人が無理のない範囲です。人数が増えるほど一人ひとりとの関係が浅くなり、真剣交際に進む時期が遅れやすくなります。
Q.相手が並行しているかどうか、聞いてもいいですか?
A.直接聞くのはおすすめしません。仮交際では並行がルール上認められているので、聞かれた相手は答えに困ってしまいます。相手の温度が気になるときは、担当カウンセラーに相談して、相手側のカウンセラーを通じて確かめてもらいましょう。
Q.真剣交際に進んだら、ほかの人との交際はどうなりますか?
A.真剣交際では相手を1人に絞るのがIBJのルールで、ほかの会員との交際も、相談所からの紹介やお相手検索もすべて止まります。ほかの仮交際のお相手には、担当カウンセラーを通じて交際終了を伝えます。相手に直接連絡するのは禁止されています。
Q.ときめく人と、安心できる人。どちらを選ぶべきですか?
A.どちらが正解ということはありませんが、結婚生活で長く効いてくるのは「会ったあとに軽い」「素の自分でいられる」という安心のほうです。ときめきは会う回数を重ねるうちに育つこともあります。迷ったら、それぞれの人と「10年後の何でもない土曜日」を想像してみてください。
Q.並行中に、ほかの人を断るタイミングはいつですか?
A.「もう会わなくていい」と感じた時点で、早めにカウンセラーを通じて伝えるのがおすすめです。目安としては、交際1か月から1か月半のあいだに絞っていくと、真剣交際に進むタイミングを逃しにくくなります。IBJの成婚データでも、交際日数が約4か月を過ぎると関係が進みにくくなると報告されています。
参考にした研究・資料
・Baumeister, R. F., Stillwell, A. M., & Heatherton, T. F. (1994). Guilt: An interpersonal approach. Psychological Bulletin, 115(2), 243-267.
・Lenton, A. P., & Francesconi, M. (2010). How humans cognitively manage an abundance of mate options. Psychological Science, 21(4), 528-533.
・Eastwick, P. W., & Finkel, E. J. (2008). Sex differences in mate preferences revisited: Do people know what they initially desire in a romantic partner? Journal of Personality and Social Psychology, 94(2), 245-264.
・Joel, S., Eastwick, P. W., Allison, C. J., et al. (2020). Machine learning uncovers the most robust self-report predictors of relationship quality across 43 longitudinal couples studies. Proceedings of the National Academy of Sciences, 117(32), 19061-19071.
・Schwartz, B., Ward, A., Monterosso, J., Lyubomirsky, S., White, K., & Lehman, D. R. (2002). Maximizing versus satisficing: Happiness is a matter of choice. Journal of Personality and Social Psychology, 83(5), 1178-1197.
・Iyengar, S. S., & Lepper, M. R. (2000). When choice is demotivating: Can one desire too much of a good thing? Journal of Personality and Social Psychology, 79(6), 995-1006.
・Gilbert, D. T., & Ebert, J. E. J. (2002). Decisions and revisions: The affective forecasting of changeable outcomes. Journal of Personality and Social Psychology, 82(4), 503-514.
・IBJ「結婚相談所の仮交際(プレ交際)って何?失敗しない仮交際の進め方」https://www.ibjapan.com/marriage/p_8938/
・IBJ「結婚相談所の真剣交際とは?」https://www.ibjapan.com/marriage/p_7720/
・IBJ「お見合い・交際のマナー」https://www.ibjapan.com/success/manners/
・IBJ 婚活未来ラボ「データが示す『決断のタイムリミット』」https://www.ibjapan.jp/mirai-lab/seikon-hakusho/511/
この記事を書いた人
関口美奈子(せきぐち みなこ)
恋愛心理研究家・作家。結婚相談所エースブライダルとメンズ眉毛サロンWinsome(新宿・吉祥寺・高円寺)を運営。のべ3万人以上の男女と向き合ってきた現場経験と心理学をもとに恋愛・結婚・人間関係・コミュニケーションを執筆し、自治体や企業、官公庁でも講演。著書はKADOKAWAほかより刊行、中国韓国台湾で翻訳出版。
公式サイト https://sekiguchiminako.com/
著書:『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』
「どちらも断れなくて、苦しい」と感じているなら、一度プロと一緒に気持ちを整理してみませんか。
エースブライダルでは、恋愛経験ゼロから入会した方のうち98%が交際に進んでいます(※結婚相談所エースブライダルの実績。集計期間2025年1月〜2026年9月26日、仮交際を含む)。
無理な勧誘はしませんので、気軽にお話しにいらしてくださいね。