真剣交際で破局・振られる理由|正体は「未開封の話題」
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こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
先に答えをお伝えしますね。
真剣交際の破局は、「嫌いになった」より「知らなかった」から起きることがほとんどです。
住む場所、仕事の続け方、お金、家族との距離。仮交際のころから気になっていたのに、雰囲気を壊したくなくて開けずにきた「未開封の話題」が、成婚を目の前にして一気に開く。そのときに、ふたりの関係が揺れるんです。
「プロポーズの話まで出ていたのに、突然お断りの連絡が来た」
「真剣交際に入ってから、なぜか彼の返信が減ってきた」
「この人でいいのか、急にわからなくなってしまった」
真剣交際の方から、本当によくいただくご相談です。
真剣交際で終わることは、決して珍しいことではありません。
そして、つらい出来事ではあっても、失敗とは限りません。1970年代に大学生のカップルを2年間追いかけた有名な研究の論文は、「いちばんいい離婚は、結婚する前にする離婚だ」という言葉で結ばれています(Hill et al., 1976)。
この記事では、真剣交際で破局する理由を場面ごとに整理し、破局の予兆、成婚前に開けておきたい話題とその聞き方、気持ちが揺れたときの対処法、振られてしまったあとの立て直し方までまとめました。真剣交際の切り出し方は別の記事で書いているので、ここでは「真剣交際に入ってから成婚まで」に絞ってお話しします。
この記事の結論
・真剣交際の破局理由で多いのは、住まい・仕事・お金・家族といった「未開封の話題」のずれ、気持ちの温度差、親や周囲の反対、あとから知った事実、の4つです。
・破局の予兆は、LINEの減少よりも「将来の話を避ける」「親への挨拶が進まない」「日程が先延ばしになる」に出ます。
・防ぐいちばんの方法は、真剣交際の前半のうちに、暮らしの話を「事実・希望・譲れない線」の順で開けておくことです。
・気持ちが揺れたら、ひとりで結論を出さずに、揺れの正体を分けてからカウンセラーに相談しましょう。
この記事を書いた人:関口美奈子(恋愛心理研究家・作家)
著書『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』。KADOKAWAほかより刊行し、中国・韓国・台湾で翻訳出版。TBS「王様のブランチ」のBOOKランキングにも掲載されました。結婚相談所エースブライダルを主宰し、のべ3万人以上の男女と向き合ってきた経験と心理学から書いています。
真剣交際で破局するのは、珍しいこと?
珍しいことではありません。真剣交際は、結婚を前提に「この人と本当に暮らせるか」を確かめる期間だからです。
IBJの案内では、真剣交際はお相手を1人に絞り、ほかの会員との交際も、紹介やお相手検索もすべて止まる段階とされています。期間の目安は1か月半〜2か月ほどです。
ネットには「真剣交際の破局率は〇割」という数字が出回っていますが、特定の相談所の独自集計や出どころのはっきりしないものがほとんどで、IBJ全体の破局率は確認できた範囲では公表されていません。数字より、「なぜ終わるのか」を知っておくほうがずっと役に立ちます。
先ほどの大学生カップルの研究では、2年のあいだに別れた103組を分析しています。
別れにつながっていたのは、ふたりの気持ちの入り方に差があることと、年齢や将来の進路の希望、知的な能力、見た目の釣り合いといった「ずれ」でした。別れたいという気持ちがお互い同時だったケースはまれで、たいていはどちらか一方が先に気持ちを決めていたことも報告されています(Hill et al., 1976)。
つまり破局は、ある日突然起きるように見えて、実はずれが少しずつたまった結果です。
だからこそ、早めに気づけば防げることも多いんです。
真剣交際で破局する理由は?
真剣交際の破局理由は、大きく「話題のずれ」「気持ちの温度差」「ふたりの外側からの影響」「あとから知った事実」に分かれます。
現場でよく見る8つを、何が起きているか、真剣交際でどう見えるか、予防のポイントの順にお話しします。
①住む場所や転勤の話が合わなかった
何が起きているか:デート中は「どこに住みたいか」を具体的に話さなくても楽しく過ごせます。ところが真剣交際で新居の話になった瞬間、「実家の近くを離れたくない」「転勤があるので地方に行く可能性がある」という事実が出てきます。
真剣交際での見え方:物件サイトを一緒に見始めたあたりで、急に話が止まる。どちらかが「少し考えたい」と言い出す。
予防のポイント:真剣交際に入ったら最初の2週間のうちに、「住みたいエリア」ではなく「住めないエリア」と、その理由を聞いておきます。譲れない線のほうが、ずれは早く見つかります。
②仕事の続け方や、働き方の考えがずれていた
何が起きているか:「結婚しても今の仕事を続けたい」「いずれ独立したい」「家庭に入ってほしい」。仕事の話は、相手の人生設計そのものです。お互い「きっとこう考えているだろう」と思い込んだまま進むと、成婚直前にぶつかります。
真剣交際での見え方:将来の話をすると、どちらかが黙ってしまう。「そのときになったら考えよう」とかわされる。
予防のポイント:今の働き方だけでなく、「5年後にどう働いていたいか」まで聞いておくと、ずれが見えます。
③お金の感覚が合わなかった
何が起きているか:デート代の払い方では見えなかった、貯金の考え方、ローンや奨学金の返済、家計の分け方の違いが、結婚準備の具体的な話で表に出ます。
真剣交際での見え方:指輪や結婚式、新居の費用の話になったとたんに空気が重くなる。どちらかが金額の話を避ける。
予防のポイント:いきなり年収や貯金額を聞くのではなく、「家計は一緒にしたい派?分けたい派?」くらいの軽い質問から入りましょう。返済中のローンなど、言いにくいことがあるなら、自分から先に話すのがいちばん信頼につながります。
④親や周囲に反対された
何が起きているか:結婚前の交際がなぜ終わるのかを、137の研究、約3万8千人のデータでまとめた分析があります。そこで別れを強く予測していたのは、ふたりの気持ちの深さに関わる要素でしたが、家族や友人など周りの人が関係を応援しているかどうかも、別れを予測する確かな要素でした(Le et al., 2010)。
真剣交際での見え方:親への挨拶のあとに相手の様子が変わる。「親が少し心配していて」と言われる。
予防のポイント:親への挨拶の前に、それぞれの家族が大切にしていること(仕事、住む場所、しきたり)を、ふたりで共有しておきます。反対が出たときに、相手を責めるのではなく「ふたりでどう説明しようか」と同じ側に立てるかが分かれ道です。
⑤気持ちの温度差が埋まらなかった
何が起きているか:先ほどの研究でも、気持ちの入り方の差は別れの大きな要因でした(Hill et al., 1976)。また43の長期研究をまとめた大規模な研究では、関係の質をいちばん強く予測していたのが「相手がこの関係に本気だと感じられるかどうか」でした(Joel et al., 2020)。
真剣交際での見え方:片方は毎週でも会いたいのに、もう片方は隔週でいいと思っている。片方は3か月以内にプロポーズしたいのに、もう片方は半年くらいかけたいと思っている。
予防のポイント:好意の量をそろえることはできませんが、「会う頻度」と「成婚までの時期の希望」は言葉にしてすり合わせられます。温度差は、見えないままにしておくと不安に、言葉にすると調整できる違いに変わります。
⑥感謝が減って、慣れが出てきた
何が起きているか:先ほどの大規模研究では、感謝も関係の質を予測する上位の要素でした(Joel et al., 2020)。真剣交際に入って「もう決まった」と安心すると、仮交際のころにはあった「ありがとう」や気遣いが、急に減ることがあります。
予防のポイント:真剣交際は、選ばれたあとではなく、選び合っている途中です。小さなことにこそ、仮交際のころと同じ温度でお礼を言い続けましょう。
⑦意見が違ったときの、ぶつかり方が見えた
何が起きているか:対立も関係の質を予測する要素のひとつでした(Joel et al., 2020)。真剣交際では、結婚準備の話で初めて本格的に意見が分かれます。そこで相手がどう振る舞うかが、はじめて見えるんです。
真剣交際での見え方:意見が違うと不機嫌になって黙る。話し合いが「どちらが正しいか」の勝負になる。LINEで長文の言い合いになる。
予防のポイント:大事な話はLINEではなく、会って話すと決めておきます。ぶつかったあとに、どちらからでも「さっきは言い方がきつかったね」と戻ってこられる関係なら、意見の違いは破局の理由になりません。
⑧あとから知った事実に、驚いてしまった
何が起きているか:持病や通院、返済中の借金、宗教や家のしきたり、家族の事情。プロフィールには書かれていなかったことを、成婚直前に知って気持ちが止まってしまうケースです。
真剣交際での見え方:「実は言っていなかったことがあって」と打ち明けられたあと、相手が考え込んでしまう。
予防のポイント:破局の原因になるのは、事実そのものより「なぜ今まで言ってくれなかったのか」という気持ちのほうであることが多いです。言いにくいことほど、真剣交際の早い段階で、自分から伝えましょう。伝え方に迷ったら、先に担当カウンセラーに相談してください。
真剣交際で振られるのは、どんなとき?男女で違いはある?
振られる理由は、男女でそれほど大きく変わりません。
別れたカップルの両方に話を聞いた研究でも、別れの理由や、別れたあとのつらさの大きさに、はっきりとした男女差は見られませんでした(Sprecher, 1994)。
そのうえで、現場で見てきた「言われやすい理由」の傾向をお伝えすると、次のようになります。ここでの傾向は、私が見てきた範囲の目安として受け取ってくださいね。
・男性から終わりを告げられるとき:「結婚後の生活を具体的に想像できなかった」「求められているものが大きすぎると感じた」「自分が決めなければいけないことばかりで、ひとりで背負っている気がした」
・女性から終わりを告げられるとき:「将来の話をしても、いつもあいまいだった」「大事なことを相談なく決められた」「親や家族との距離感が合わなかった」
男女に共通するのは、「一緒に決めている感じがしなかった」ということです。決めることが一気に増える結婚準備の時期に、片方が引っぱるだけの関係はほころびが出やすいんです。
真剣交際の破局の予兆は?
破局の予兆は、LINEの回数よりも「将来の話への反応」に先に出ます。
次の5つが重なってきたら、ひとりで不安をふくらませる前に、話し合いかカウンセラーへの相談を考えてください。
・将来の話をすると、話題を変えられる
住まいや時期の話を振ると、冗談でかわされる、別の話にそらされる。
・親への挨拶の話が進まない
「そのうちに」「落ち着いたら」が続き、日程が決まらない。
・次のデートが先延ばしになる
「今週は忙しくて」が何度も続き、相手から代わりの日程が出てこない。
・お金の話を避けられる
指輪や新居の費用の話になると、はっきりしない返事になる。
・会っているのに、どこか上の空
スマホを見る時間が増える、質問が返ってこなくなる。
破局の予兆と誤読しやすいケース
ただし、予兆に見えて、実はそうではないことも多いです。
・仕事の繁忙期で、連絡が減っている
連絡が減っていても、会ったときの様子が変わらず、次の日程が出てくるなら心配いりません。
・結婚が現実になって、不安が出てきている
真剣な人ほど、「本当に自分で大丈夫だろうか」と慎重になります。相手を嫌いになったのではなく、責任の重さを感じている状態です。
・考えを整理してから話したいタイプ
すぐ答えないのは、いい加減に答えたくないからかもしれません。
成婚前に確かめておきたい話題は?
成婚前に確かめておきたいのは、「好きかどうか」より「一緒に暮らせるかどうか」に関わる話題です。
結婚前に話し合いの練習をするプログラムの効果をまとめた分析では、参加したカップルは、そうでないカップルに比べて、コミュニケーションの力や関係の質が短期的に大きく高まっていました(Carroll & Doherty, 2003)。アメリカの4つの州の大規模調査でも、結婚前にこうした準備をしたカップルは、結婚後の満足度が高く、対立が少なく、離婚しにくい傾向がありました(Stanley et al., 2006)。
結婚前に「話し合っておく」こと自体に、意味があるんです。
ここでは、未開封のまま成婚直前まで残りやすい話題を10個あげます。聞き方の例文もつけておきますね。
・住まいの譲れない線:「ここだけは住めない、という場所や条件ってある?」
・仕事の5年後:「5年後、どんな働き方をしていたい?」
・家計の分け方:「お金の管理って、一緒にしたい?それぞれにしたい?」
・返済中のもの:「私、奨学金の返済があと少し残っていてね」と、自分から先に。
・家事の得意と苦手:「家事で、これは苦にならないっていうのは何?」
・ひとりの時間:「休みの日に、ひとりで過ごす時間ってどれくらいほしい?」
・実家との距離:「実家には、どれくらいのペースで帰りたい?」
・親のこれから:「ご両親が年を重ねたら、どう関わっていきたいと思ってる?」
・健康のこと:「私は季節の変わり目に体調を崩しやすくて」と、自分のことから。
・けんかのしかた:「意見が分かれたとき、すぐ話したい?少し時間を置きたい?」
話題の開け方は「事実・希望・譲れない線」の順で
未開封の話題をいきなり「どうするつもり?」と聞くと、相手は身構えてしまいます。
おすすめは、次の3段階で開けていくことです。
1.事実:「今の職場は、転勤ってあるの?」と、まず今の状況を聞く。
2.希望:「できれば、どのあたりに住みたい?」と、相手の理想を聞く。
3.譲れない線:「これだけは難しい、っていうのはある?」と、最後に線を確かめる。
この順番だと、話し合いが「どちらが譲るか」の交渉にならず、「ふたりの地図を一緒に描く」作業になります。
真剣交際で気持ちが揺れたら、どうすればいい?
まずは、揺れていること自体を責めないでください。揺れは、真剣に考えている人ほど起きるものです。
別れを考えている人を調べた研究では、多くの人が「この関係を続けたい理由」と「終わらせたい理由」の両方を同時に強く感じていて、迷いは珍しくない体験だと報告されています(Joel et al., 2018)。
揺れたときに大事なのは、勢いで結論を出さないことです。次の4つのステップで整理してみてください。
ステップ1:揺れの正体を3つに分ける
揺れの正体は、たいてい次のどれかです。
・相手への違和感:お金の使い方、話し合いのしかたなど、相手の具体的な言動が気になっている。
・結婚そのものへの不安:相手に不満はないのに、人生が決まることが怖い。
・周りの声:親や友人に何か言われて、自分の気持ちがわからなくなっている。
この3つは、対処のしかたがまったく違います。相手への違和感なら話し合う。結婚への不安なら、時間とカウンセラーの力を借りる。周りの声なら、まず自分の気持ちと分けて考える。混ぜたまま悩むと、答えが出ません。
ステップ2:「続けたい理由」と「終わらせたい理由」を書き出す
紙を半分に折って、左に続けたい理由、右に終わらせたい理由を書きます。
数を比べるのではなく、右側の理由が「話し合えば変わるもの」か「変わらないもの」かに印をつけてください。話し合えば変わるものばかりなら、まだ終わらせる段階ではありません。
ステップ3:相手に、責めずに確かめる
気になっていることは、会って、短く、自分を主語にして伝えます。
例文:「最近、将来の話をすると少し話がそれる気がして、私がちょっと不安になっているの。〇〇さんのペースで大丈夫だから、今どんなふうに考えているか、聞かせてもらえるとうれしいな」
「どうして話をそらすの?」ではなく「私が不安になっている」と自分を主語にすると、相手は答えやすくなります。
ステップ4:期限を決めて、カウンセラーに相談する
ひとりで悩み続けるのが、いちばん消耗します。
「2週間、この話をしてみて、それでも気持ちが変わらなければ相談します」と、担当カウンセラーに先に伝えておきましょう。相手側のカウンセラーを通じて、相手が今どう感じているかを確かめてもらえることもあります。
そして、終わらせると決めた場合も、相手に直接伝えるのではなく、担当カウンセラーを通じて伝えるのがIBJのルールです。
真剣交際で、やってはいけないことは?
いちばん避けたいのは、成婚を急ぐあまり、気になる話題にふたをしたまま進むことです。
ほかにも、真剣交際を揺らしやすい行動をまとめておきますね。
・気持ちを試すために、別れをほのめかす
「もう無理かも」と言って引き止めてほしい、という試し方は、相手に「この人とは安心して結婚できない」と思わせてしまいます。
・相手の家族を悪く言う
たとえ事実でも、相手は自分の家族を守る側に立つしかなくなります。気になることは「私はこう感じた」と伝えるだけにしましょう。
・大事な話をLINEで済ませる
文字だけのやり取りは、温度が伝わらず、言い合いが長引きがちです。
・真剣交際のルールを破る
ほかの人との連絡を続ける、宿泊を伴う旅行をするなどは、IBJのルールで禁止されています。信頼を失うだけでなく、退会につながることもあります。
真剣交際で振られたら、どう立て直せばいい?
まずは、十分に落ち込んでいいんです。真剣交際で終わるのは、心から向き合った証拠だからです。
そのうえで、次に進むためのヒントをお伝えします。
恋人と別れた大学生を調べた研究では、多くの人が、別れのあとに「次の関係に生かせそうな成長」を平均5種類ほど挙げていました。そして、別れの原因を相手ひとりのせいにするより、ふたりを取り巻く状況にも目を向けた人のほうが、成長を感じやすかったと報告されています(Tashiro & Frazier, 2003)。
・「誰が悪かったか」より「何が合わなかったか」を書き出す
住まい、時期、お金など、ずれていたものを言葉にすると、次のお相手選びの物差しになります。
・次は、どの話題を早く開けるかを決める
今回いちばん遅く開いた話題を、次の真剣交際では最初の2週間で話す、と決めておきます。
チェックリスト:成婚前に、未開封の話題は残っていない?
次の10個のうち、7つ以上に当てはまれば、ふたりの地図はかなり描けています。
□ 住めない場所や条件を、お互いに知っている
□ 5年後の働き方の希望を話したことがある
□ 家計の分け方のイメージを話したことがある
□ 返済中のものや、言いにくい事情を伝え合った
□ 家事の得意と苦手を知っている
□ ひとりの時間がどれくらい必要か知っている
□ 実家との距離感を話したことがある
□ 意見が分かれたとき、どう話し合いたいかを知っている
□ 会う頻度と、成婚までの時期の希望をすり合わせた
□ 最近、相手に「ありがとう」を言葉で伝えた
破局しないふたりは、何が違う?
破局しないふたりは、ずれがないふたりではなく、「相手のいいことを一緒に喜べる」ふたりです。
ここに出るのは、条件の相性ではなく、器の差です。
うれしい出来事を打ち明けられたときの反応を調べた研究では、相手のいい知らせに、熱心に、前向きに応えてくれるパートナーがいる人ほど、親密さや関係の満足度が高いことが示されています(Gable et al., 2004)。
「仕事でほめられた」と話したときに、「すごいね、どんなふうに言われたの?」と身を乗り出してくれる人。真剣交際のふたりが本当に確かめるべきなのは、つらいときに支え合えるかと同じくらい、うれしいときに一緒に喜べるかなんです。
未開封の話題を開けるのが怖いのは、相手の答えが自分の望みと違ったら、関係が壊れてしまう気がするからです。
でも持てる人は、違いが見つかることを恐れません。先に自分の事情を差し出し、相手の答えを尊重し、そのうえで「じゃあ、ふたりならどうする?」と一緒に考えます。
その姿勢こそが、相手に「この人となら、これから何が起きても話し合える」と思わせるものです。
話題を開けることは、関係を試すことではなく、関係を信じることなんです。
「この違和感を、どう話せばいいかわからない」「揺れている自分を、誰かに整理してほしい」。そんなときは、相手側のカウンセラーとやり取りできる立場の人に頼ってください。
エースブライダルでは、真剣交際中の話し合いの進め方や、気持ちが揺れたときの整理も、カウンセラーが一緒に考えています。まずは無料相談で、今の状況をお話ししてみてくださいね。
まとめ:真剣交際の破局は、開けなかった話題から起きる
真剣交際の破局理由で多いのは、住まい・仕事・お金・家族といった未開封の話題のずれ、気持ちの温度差、周囲の反対、あとから知った事実です。
予兆は、LINEの減少より、将来の話を避ける、親への挨拶が進まない、日程が先延ばしになる、に先に出ます。
防ぐいちばんの方法は、真剣交際の前半のうちに、話題を「事実・希望・譲れない線」の順で開けておくこと。
気持ちが揺れたら、揺れの正体を分け、責めずに確かめ、期限を決めてカウンセラーに相談しましょう。違いが見つかることは、失敗ではなく、ふたりの地図が描けてきた証拠です。
よくある質問
Q.真剣交際から破局する確率は、どれくらいですか?
A.IBJ全体の真剣交際の破局率は、確認できた範囲では公表されていません。ネット上の「〇割」という数字は、特定の相談所の独自集計や出どころのはっきりしないものが多いので、あまり気にしなくて大丈夫です。数字より、破局につながりやすい話題を早めに話し合っておくほうが、ずっと役に立ちます。
Q.真剣交際で振られる理由として、いちばん多いのは何ですか?
A.現場で多いのは、住まいや仕事、お金、家族との距離といった「暮らしの話」のずれが、成婚直前に表に出るケースです。次に多いのが、会う頻度や成婚までの時期についての温度差です。どちらも、真剣交際の前半に話し合っておくことで防ぎやすくなります。
Q.真剣交際中に、ほかの人が気になってしまいました。
A.真剣交際ではほかの会員との交際はルールで禁止されているので、まずは担当カウンセラーに正直に相談してください。ほかの人が気になるのは、今の関係に何か足りないと感じているサインかもしれません。その「何か」を言葉にすることが先です。
Q.真剣交際を終わらせたいとき、相手に直接伝えてもいいですか?
A.IBJでは、交際の終了は担当の婚活カウンセラーを通じて伝えるのがルールで、相手に直接連絡するのは禁止されています。直接話したい気持ちがある場合も、まずはカウンセラーに相談しましょう。
Q.マリッジブルーなのか、本当に合わないのか、わかりません。
A.揺れの正体を「相手への具体的な違和感」「結婚そのものへの不安」「周りの声」に分けてみてください。相手の言動に具体的な違和感がなく、人生が決まることへの漠然とした怖さなら、結婚そのものへの不安である可能性が高いです。ひとりで決めず、カウンセラーと一緒に整理しましょう。
Q.相手の親に反対されたら、もう無理ですか?
A.無理とは限りません。大切なのは、相手を責めずに「ふたりでどう説明しようか」と同じ側に立てるかです。反対の理由が誤解によるものなら、時間をかけて会う機会を重ねることで変わることもあります。カウンセラーにも状況を共有しておきましょう。
参考にした研究・資料
・Hill, C. T., Rubin, Z., & Peplau, L. A. (1976). Breakups before marriage: The end of 103 affairs. Journal of Social Issues, 32(1), 147-168.
・Le, B., Dove, N. L., Agnew, C. R., Korn, M. S., & Mutso, A. A. (2010). Predicting nonmarital romantic relationship dissolution: A meta-analytic synthesis. Personal Relationships, 17(3), 377-390.
・Joel, S., Eastwick, P. W., Allison, C. J., et al. (2020). Machine learning uncovers the most robust self-report predictors of relationship quality across 43 longitudinal couples studies. Proceedings of the National Academy of Sciences, 117(32), 19061-19071.
・Sprecher, S. (1994). Two sides to the breakup of dating relationships. Personal Relationships, 1(3), 199-222.
・Carroll, J. S., & Doherty, W. J. (2003). Evaluating the effectiveness of premarital prevention programs: A meta-analytic review of outcome research. Family Relations, 52(2), 105-118.
・Stanley, S. M., Amato, P. R., Johnson, C. A., & Markman, H. J. (2006). Premarital education, marital quality, and marital stability: Findings from a large, random household survey. Journal of Family Psychology, 20(1), 117-126.
・Joel, S., MacDonald, G., & Page-Gould, E. (2018). Wanting to stay and wanting to go: Unpacking the content and structure of relationship stay/leave decision processes. Social Psychological and Personality Science, 9(6), 631-644.
・Tashiro, T., & Frazier, P. (2003). "I'll never be in a relationship like that again": Personal growth following romantic relationship breakups. Personal Relationships, 10(1), 113-128.
・Gable, S. L., Reis, H. T., Impett, E. A., & Asher, E. R. (2004). What do you do when things go right? The intrapersonal and interpersonal benefits of sharing positive events. Journal of Personality and Social Psychology, 87(2), 228-245.
・IBJ「結婚相談所の真剣交際とは?」https://www.ibjapan.com/marriage/p_7720/
・IBJ「お見合い・交際のマナー」https://www.ibjapan.com/success/manners/
この記事を書いた人
関口美奈子(せきぐち みなこ)
恋愛心理研究家・作家。結婚相談所エースブライダルとメンズ眉毛サロンWinsome(新宿・吉祥寺・高円寺)を運営。のべ3万人以上の男女と向き合ってきた現場経験と心理学をもとに恋愛・結婚・人間関係・コミュニケーションを執筆し、自治体や企業、官公庁でも講演。著書はKADOKAWAほかより刊行、中国韓国台湾で翻訳出版。
公式サイト https://sekiguchiminako.com/
著書:『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』
「このまま成婚に進んでいいのか、ひとりでは決めきれない」と感じているなら、一度プロと一緒に整理してみませんか。
エースブライダルでは、恋愛経験ゼロから入会した方のうち98%が交際に進んでいます(※結婚相談所エースブライダルの実績。集計期間2025年1月〜2026年9月26日、仮交際を含む)。
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