「彼といるとドキドキするんです」
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「こんなに好きになれたのは久しぶりでした」
36歳のある女性は、面談に来るたび、その交際相手の男性の話をしていました。
仕事はできるし、会話も自然で、隣を歩いているだけで嬉しくなる。
「この人だけは逃したくないんです。」
その表情を見れば、本気で恋をしていることが伝わってきました。
でも私は、別のことが気になっていました。
彼女は「彼がどんな人か」はたくさん話します。
けれど、「彼は結婚をどう考えているか」は、ほとんど出てこなかったのです。
仲人が最初に確認するのは、「好き」ではありません
担当仲人同士で交際状況を確認すると、一つの傾向が見えてきました。
彼は魅力的な男性でした。
ただ、真剣交際の話になると慎重になり、交際が長引くことが何度か続いていました。
悪い人ではありません。
ただ、「結婚したい」と「恋愛を楽しみたい」は、似ているようで違います。
婚活では、その違いが将来を大きく左右します。
だから私は、彼女に彼の評価を変えるような話はしませんでした。
代わりに、一つだけ質問しました。
「今、不安なのは何ですか」
「彼と会えない日、何を考えていますか。」
彼女は少し笑って答えました。
「返信が来るかな、とか……嫌われてないかな、とか。」
「では、彼と結婚したら、どんな家庭をつくりたいかは話しましたか。」
今度は答えが止まりました。
しばらくして、小さく、
「そこまで話していません。」と言いました。
私はそのとき、こうお伝えしました。
「もしかすると今見ているのは、彼ではなく、自分の不安かもしれません。」
恋愛感情が強くなると、特に女性は相手を見ているつもりで、自分の感情ばかり追い掛けてしまうことがあります。
「すぐ会いたい。」
「返信がほしい。」
「もっと好きと言ってほしい。」
その気持ちは自然です。
でも、それだけでは結婚できる相手かどうかは分かりません。
目が覚めたのは、一つの事実でした
その後、彼女は少し冷静に交際を見つめ直しました。
すると、それまで見えていなかったことが見えてきます。
彼はデートは楽しそうに計画します。
でも、結婚後の暮らしには話が及びません。
仕事や住まいの話になると、「そのうち考えよう」と笑って終わります。
彼女は面談で静かに言いました。
「私は彼に恋をしていました。でも彼が結婚したい人なのか、一度も考えていませんでした。」
その気づきが、交際を終わらせた理由でした。
仲人は、恋を否定するためにいるのではありません
数か月後、彼女は別の男性と真剣交際へ進みました。
派手さはありません。
でも、その男性は三回目のデートで、「子どもは欲しいですか」「仕事は続けたいですか」と、ごく自然に未来の話を始めました。
後日、彼女は笑いながらこう話してくれました。
「前はドキドキする人を追い掛けていました。でも今は、一緒に未来を話せる人に惹かれるようになりました。」
その変化を見て、私は思いました。
恋愛感情は悪いものではありません。
ただ、ときどき目を曇らせます。
だから仲人は、恋にブレーキをかけるのではなく、恋の熱で見えなくなった現実を、一緒に見直す役割を担っています。
ワーク:
今、交際中のお相手を思い浮かべてください。
あなたが一番考えているのは、
「次はいつ会えるかな」でしょうか。
それとも、
「この人と、どんな家庭をつくりたいかな」でしょうか。
もし前者ばかりが浮かぶなら、一度だけ立ち止まってみてください。
そのドキドキは、愛情かもしれません。
でも、不安がつくり出している高揚感である可能性もあります。
婚活では、その違いを見極めることが、幸せな結婚への近道になるのです。
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婚活では、恋愛感情が強いほど、相手を客観的に見ることが難しくなる場面があります。
私たちは、その気持ちを否定するのではなく、「恋愛」と「結婚」の両方の視点から、一緒に整理していきます。
まずは、あなたのお話を聞かせてください。