高学歴・高収入の婚活者を縛る「感謝という名の重圧」
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「親をがっかりさせたくない」が婚活の基準になっていました
30代後半のある男性は、難関大学から大学院へ進み、大手企業で管理職として働いていました。
子どもの頃から、ご両親は教育を何より大切に考え、塾や受験、大学進学まで惜しみなく支えてくれたそうです。
婚活にも真剣でした。
お見合いは成立し、交際にも進みます。
ところが、どの交際も長くは続きません。
理由を尋ねると、「いい方なんですが、決め手がなくて……」と話します。
詳しく聞いていくと、お相手に大きな問題はありません。
それでも彼の頭には、ある考えが浮かんでいました。
「この人を両親に紹介したら、胸を張れるだろうか。」
その問いが、知らないうちに婚活の基準になっていたのです。
結婚相手ではなく、「成果」を探していました
面談で私は、こんな質問をしました。
「ご両親は、どんな方と結婚したら喜ぶと思いますか。」
彼は迷わず答えました。
「学歴があって、仕事も安定していて、誰が見ても申し分ない人でしょうね。」
少し間を置いて、こう続けました。
「ここまで学費を出してもらいましたから。親が『頑張って育ててよかった』と思える相手を選ばなきゃいけない気がするんです。」
その言葉を聞いたとき、私は彼が探しているものは結婚相手ではないと感じました。
彼が求めていたのは、ご両親への恩返しになる「成果」だったのです。
仲人が問い掛けた、一つの言葉
私は彼に、静かにお聞きしました。
「ご両親は、大学まで行かせたのは、立派な結婚相手を連れてきてほしかったからでしょうか。」
彼は少し驚いた表情を見せました。
私は続けます。
「それとも、自分の人生を、自分で選べる人になってほしかったからでしょうか。」
しばらく沈黙が流れました。
そして彼は、小さく笑いながら言いました。
「……後者だと思います。」
その瞬間、張りつめていた表情が少し柔らかくなりました。
婚活は、親への通知表ではありません
その後、彼は一人の女性と真剣交際へ進みました。
以前なら、「もっと条件のいい人がいるかもしれない」と迷っていたような場面でも、「私はこの人と一緒にいると自然体でいられる」と、自分の感覚を大切にするようになりました。
成婚後の面談で、ご両親の反応を尋ねると、彼は笑顔でこう話してくれました。
「父が、『お前がそんなに楽しそうに笑うなら安心だ』と言ってくれたんです。」
その言葉を聞いて、彼は初めて気づいたそうです。
ご両親が見たかったのは、高学歴で高収入の結婚相手ではありませんでした。
息子が、自分で選んだ人生を穏やかに歩いている姿だったのです。
感謝は、人生を縛るものではありません
高学歴・高収入の方ほど、ご両親への感謝を大切にされています。
だからこそ、その感謝が「期待に応え続けなければならない」という責任へ変わることがあります。
でも、親への感謝と、結婚相手の条件は同じではありません。
親が長い年月をかけて育ててくれたのは、「親が誇れる人生」を歩むためではなく、「自分の人生を、自分の意思で選べる人」になるためだったはずです。
そのことに気づけたとき、婚活は「親のための結婚」から、「自分の人生を共に歩む相手を選ぶ時間」へ変わっていきます。
ワーク:
交際中のお相手を思い浮かべてみてください。
その人を選ぼうとしている理由は、「この人と一緒にいる自分が好きだから」ですか。
それとも、「この人なら親も安心してくれるはずだから」でしょうか。
親への感謝は、そのままで大丈夫です。
けれど、人生の伴走者を決める最後の責任だけは、あなた自身が引き受けていいのです。
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婚活では、お相手選びに迷っているように見えて、実は「誰の基準で選んでいるのか」が整理できていないことがあります。
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まずは、今のあなたのお気持ちをお聞かせいただければと思います。