元恋人を忘れられないまま婚活していい?敵はベスト盤
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こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
先に答えをお伝えしますね。
元恋人を忘れられないままでも、婚活を始めて大丈夫です。
「ちゃんと忘れてから次へ」と思う方は多いのですが、実は順番が逆のことがよくあります。新しい人に目を向けることで、元恋人への気持ちがほどけやすくなることが、研究でも示されているからです。
そして、つい比べてしまうのは、あなたの未練が深いからではありません。記憶の中の元恋人は、いい場面ばかりを集めた「思い出のベスト盤」になっているんです。ベスト盤と、今日初めて聴く曲を比べたら、今日の曲が負けて聞こえるのは当たり前ですよね。
「お見合いをしても、つい元彼と比べてしまう」
「元カノみたいに話が合う人が、なかなかいない」
「忘れられないまま婚活するのは、相手に失礼な気がする」
婚活を始めたばかりの方から、よくいただくご相談です。
何年も一緒にいた人、結婚まで考えた人、自分から手放してしまった人。心に残っている理由は人それぞれです。
のべ3万人以上の男女と向き合ってきた中で、元恋人をきれいに忘れてから婚活を始めた方は、むしろ少数でした。多くの方が、少し心に残したまま歩き出し、歩きながら手放していきました。
この記事では、比べてしまう心理の仕組み、婚活の場面で比べてしまったときの対処、元恋人から抜けるための7つの方法、お相手に元恋人の話をするときの例文、そして「まだ始めないほうがいい」ケースまで、正直にお伝えします。
この記事の結論
・元恋人を忘れられないまま婚活を始めても大丈夫です。新しい人に目を向けることが、元恋人を手放す助けになることもあります。
・比べてしまうのは、記憶の中の元恋人が、いい場面を集めた「思い出のベスト盤」になっているからです。比べるなら、元恋人と出会って間もないころと、同じ時点どうしで比べます。
・抜け方は、忘れようとすることではなく、元恋人との時間から学んだことを言葉にし、自分の輪郭を取り戻すことです。
・ただし、元恋人と連絡を取り合っている、復縁を待っている、という場合は、先に気持ちの整理をしてから始めるほうが、あなたにもお相手にも誠実です。
この記事を書いた人:関口美奈子(恋愛心理研究家・作家)
著書『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』。KADOKAWAほかより刊行し、中国・韓国・台湾で翻訳出版。TBS「王様のブランチ」のBOOKランキングにも掲載されました。結婚相談所エースブライダルを主宰し、のべ3万人以上の男女と向き合ってきた経験と心理学から書いています。
元恋人を忘れられないまま、婚活してもいい?
はい、大丈夫です。忘れてから始めなければいけない、という決まりはありません。
むしろ、新しい出会いに目を向けることが、元恋人を手放すきっかけになることもあります。
別れを経験した人を対象にした研究では、相手との関係に不安を感じやすいタイプの人ほど元恋人への思いが残りやすいものの、新しい恋人がいる人では、その結びつきが見られなくなっていました。さらに、「新しい相手はすぐ見つかる」と思えるような状況をつくると、元恋人への思いが弱まることも実験で確かめられています(Spielmann et al., 2009)。
別れた人を対象にした別の研究でも、新しい相手と会っている人は、自分の魅力に自信を持てていて、元恋人への気持ちの整理も進んでいました(Brumbaugh & Fraley, 2015)。
もちろん、これは「次に行けば一瞬で忘れられる」という意味ではありません。
でも、「忘れるまで待つ」という選択が、かえって元恋人のことを考える時間を増やしてしまうことはあります。少し心に残したままでも、目の前の人と話してみる。その一歩が、気持ちの整理を進めてくれることがあるんです。
相手に失礼では、と気にされる方もいます。
元恋人を思い出すことがあっても、お見合いやデートの時間に目の前の人を大切にしていれば、失礼にはなりません。失礼になるのは、心の中の比較を、態度や言葉に出してしまうときです。
元恋人と比べてしまうのは、なぜ?
いちばん大きな理由は、記憶の中の元恋人が、実際よりも良く編集されているからです。
比べてしまう心理を、5つに分けて見ていきますね。
①記憶は「ベスト盤」に編集される
何が起きているか:旅行などの出来事は、その最中の評価よりも、あとから振り返ったときの評価のほうが良くなりやすいことが、研究で示されています。ヨーロッパ旅行や自転車旅行の参加者を調べた研究では、旅の最中の評価より、あとから振り返ったときの評価のほうが良くなっていました。記憶は、いい場面を残して、そうでない場面を薄めていくんです(Mitchell et al., 1997)。
婚活の場面:元恋人とのけんか、待たされた夜、さみしかった休日。そうした場面は記憶の中で音量が下がり、笑い合った時間や優しくしてもらった瞬間だけが残ります。お見合い相手の小さなぎこちなさは生のまま聞こえるのに、元恋人の記憶はベスト盤。比べる前から勝負はついているんです。
見分けるポイント:元恋人を思い出すとき、いやだった場面も同じくらいはっきり思い出せますか。思い出せないなら、それはベスト盤を聴いている状態です。
②比べる時点がずれている
何が起きているか:元恋人との関係は、何か月、何年という時間をかけて育ったものです。その深まった状態と、今日会ったばかりの人を比べてしまうと、どんな人でも見劣りします。
婚活の場面:「元彼とは、何も言わなくても通じ合えた」「この人とは、まだ会話がぎこちない」。でも、元恋人とも、出会って2回目のデートのころは、きっと同じようにぎこちなかったはずです。
見分けるポイント:「元恋人と出会って1か月のころ、私たちはどうだった?」と思い出してみてください。多くの方が、「そういえば最初は緊張していた」と気づきます。
③自分の一部が、まだ「ふたり」のまま
何が起きているか:別れたばかりの210人を9週間追った研究では、「自分は何者か」という感覚がはっきりしてくるほど、元恋人のことが勝手に頭に浮かぶことやさみしさが減り、別れについて話すときの「私たち」という言葉も減っていきました(Larson & Sbarra, 2015)。
婚活の場面:休日の過ごし方、好きなお店、食べ物の好み。元恋人と一緒に決めてきたことが、いつのまにか「自分の好み」になっていることがあります。すると、それに合わない人は「なんだか違う」と感じてしまうんです。
見分けるポイント:「この好みは、私のもの?それとも、ふたりで作ったもの?」と問い直してみてください。元恋人と出会う前のあなたの好きなものを思い出すと、物差しが少し変わります。
④終わり方が、まだ完了していない
何が起きているか:言えなかった言葉、聞けなかった理由、突然の別れ。区切りがつかないまま終わった関係ほど、心の中で何度も再生されやすくなります。
婚活の場面:お見合い相手のちょっとした仕草から、元恋人との最後の場面を思い出して、急に気持ちが沈む。自分でもどうしてかわからないまま、「この人とは合わない」と結論を急いでしまう。
見分けるポイント:元恋人を思い出すとき、浮かぶのは楽しかった場面ですか、それとも最後の場面ですか。最後の場面ばかりが浮かぶなら、未練というより「言い残し」が残っているのかもしれません。
⑤自信が揺れているとき、過去は輝いて見える
何が起きているか:先ほどの研究では、相手に見捨てられる不安を感じやすい人ほど、元恋人への思いが残りやすいことがわかっていました(Spielmann et al., 2009)。
婚活の場面:お見合いで断られた日、仮交際が終わった夜。そんなときほど、「あの人は私を選んでくれたのに」と元恋人を思い出してしまいます。元恋人が恋しいというより、「選ばれていた自分」が恋しいんです。
見分けるポイント:元恋人を強く思い出すのは、婚活がうまくいかなかった日ではありませんか。そうなら、必要なのは元恋人ではなく、今のあなたへのねぎらいです。
婚活のどんな場面で、元恋人と比べてしまう?
比べてしまうのは、多くの場合「元恋人が得意だったこと」が目の前で起きたときです。
現場でよく聞く場面をあげますね。
・お見合いの会話:元恋人は話を広げるのが上手だったのに、この人は質問が少ない。
・お店選び:元恋人はいつもいいお店を知っていたのに、この人はチェーン店。
・LINE:元恋人はすぐ返してくれたのに、この人は夜にまとめて返してくる。
・笑いのツボ:元恋人とは同じところで笑えたのに、この人の冗談にはうまく笑えない。
・見た目や雰囲気:元恋人の顔立ちや背格好に近い人に、つい目がいく。
どれも、元恋人がたまたま得意だったところを物差しにしています。
でも、目の前の人には、元恋人にはなかった得意なところがあるかもしれません。約束の時間に必ず少し早く来る。あなたの話を覚えていて、次に会ったときに続きを聞いてくれる。ベスト盤の物差しでは、こうした新しい良さが測れないんです。
元恋人を忘れられない状態から抜ける方法は?
抜け方の基本は、「忘れようとする」ことではなく、「元恋人との時間を、自分の言葉で編集し直す」ことです。
無理に忘れようとするほど、かえって思い出してしまうものです。ここでは、研究と現場の両方から、7つの方法をお伝えします。
①ベスト盤に、B面を足す
元恋人との関係で、いやだったこと、我慢していたこと、合わなかったことを、具体的に書き出してみてください。
別れて気持ちが沈んでいる人を対象にした実験では、元恋人の良くないところを思い浮かべる方法で、元恋人への恋しい気持ちが弱まりました。ただしその直後は、気分が少し下がることもわかっています。一方、別のことに気持ちを向ける方法では、恋しさは変わらないものの、気分は明るくなりました(Langeslag & Sanchez, 2018)。
ですから、B面を書き出すのは短い時間にとどめて、書いたあとは好きな音楽を聴く、散歩に出るなど、気分を上げることをセットにするのがおすすめです。
悪口を並べるのが目的ではありません。ベスト盤を、実際の関係に近い「全曲集」に戻す作業です。
②あの関係から、学んだことを書く
別れを経験した大学生92人を調べた研究では、多くの人が、次の恋愛に生かせそうな成長を、平均で5種類ほどあげていました(Tashiro & Frazier, 2003)。
「自分の気持ちを我慢しすぎないほうがいい」「連絡のペースが合うことは、思っていたより大事」「将来の話を先延ばしにしない」。
元恋人との時間は、失った時間ではなく、次の相手を選ぶための教科書にもなります。
③元恋人の「良さ」を、条件に翻訳する
元恋人の良かったところは、否定しなくていいんです。ただ、「元恋人そのもの」ではなく、「何が良かったのか」に翻訳します。
・「元彼は話が面白かった」→「私は、一緒に笑える人といると安心する」
・「元カノは気がきいた」→「私は、小さな変化に気づいてくれる人がうれしい」
・「一緒にいて楽だった」→「私は、沈黙が気まずくない人がいい」
こうして翻訳すると、「元恋人に似た人」を探すのではなく、「自分が大事にしたいこと」を持っている人を探せるようになります。翻訳した条件は、担当カウンセラーにも伝えておくと、お相手選びのヒントになりますよ。
④「私たち」ではなく「私」の好きなことを増やす
別れからの回復では、自分の輪郭を取り戻すことが大きな鍵になります(Larson & Sbarra, 2015)。
また、別れのあとに成長を感じた人は、関係の中で失っていた自分を取り戻す経験をしていたことも報告されています(Lewandowski & Bizzoco, 2007)。
元恋人と出会う前に好きだったこと、ずっとやってみたかったこと。ひとりで行きたかったお店、始めたかった習いごと。
「私が好きなもの」が増えていくと、元恋人の物差しで相手を測ることが、少しずつ減っていきます。
⑤言い残したことは、送らない手紙に書く
言えなかったことが心に残っているなら、元恋人あての手紙を書いてみてください。送る必要はありません。
感情をともなう体験を書き出すことが、心の調子を整えることは、多くの研究で報告されています(Pennebaker, 1997)。
「ありがとう」でも、「本当は悲しかった」でもかまいません。書き終えたら、その手紙は閉じておきましょう。区切りは、相手からもらうものではなく、自分でつけられるものです。
⑥思い出のきっかけを、少しだけ遠ざける
写真を何度も見返す、SNSをのぞく、昔のトーク画面を開く。これをしているうちは、ベスト盤を毎日再生しているのと同じです。
全部を消す必要はありません。写真はフォルダにまとめて見えないところへ、SNSはミュートに。「見ようと思えば見られるけれど、目に入らない」くらいの距離が、心にはちょうどいいんです。
⑦目の前の人の「生の声」を、聴きにいく
最後は、やはり新しい人と会うことです。
お見合いやデートでは、「元恋人と比べてどうか」ではなく、「この人の、ほかの人にはない良さは何だろう」を1つ見つけて帰ることを、目標にしてみてください。
ベスト盤ばかり聴いていた耳も、新しい曲を何度か聴くうちに、その良さがわかるようになります。
デート中に比べてしまったら、どうすればいい?
比べてしまったら、自分を責めずに「同じ時点で比べ直す」ことです。
その場でできる、3つの問いを用意しておきましょう。
問い1:「元恋人と出会って同じくらいのころ、私たちはどうだった?」
比べる時点をそろえるだけで、差はぐっと小さく見えます。
問い2:「元恋人に、この人と同じことができた?」
時間を守る、あなたの話を覚えている、家族を大事にしている。元恋人になかった良さに目を向けます。
問い3:「この違いは、結婚生活で本当に困ること?」
店選びのセンス、LINEの速さ。好みの違いの多くは、暮らしの中では大きな問題になりません。
比べる気持ちは、無理に止めなくて大丈夫です。止めようとすると、かえって強くなります。
「あ、今比べたな」と気づいて、この3つの問いで比べ直す。それを繰り返すうちに、比べる回数そのものが減っていきます。
元恋人の話は、お相手にしてもいい?
自分から話題にするのは避け、聞かれたら短く、前向きに答えるのが基本です。
元恋人の話は、話し方によっては「まだ引きずっている」「比べられている」と受け取られてしまいます。
NGの話し方:
「前の彼は、こういうとき必ず迎えに来てくれたんですけど」
「元カノとは、何年も付き合って結婚も考えていて」
おすすめの答え方:
「以前お付き合いしていた人はいましたが、ご縁がなくて。その経験で、自分が大事にしたいことがはっきりしました」
ポイントは、元恋人の人物像や思い出を語らず、「そこから何を学んだか」に置き換えることです。
真剣交際に進んで、お互いの過去を話す流れになったときも、元恋人の悪口や比較は避け、今のあなたとの未来を大事にしていることが伝わる話し方を選んでください。
まだ婚活を始めないほうがいいケースは?
元恋人との関係が、まだ「終わっていない」場合は、先に整理をしてから始めるほうが、あなたにもお相手にも誠実です。
次のような状態なら、少し立ち止まって考えてみてください。
・元恋人と、今も連絡を取り合っている
友人としての連絡でも、心の中で期待が続いていることがあります。
・復縁を、どこかで待っている
婚活のお相手を、復縁までのつなぎにしてしまうと、あなた自身も苦しくなります。
・毎日のように泣いてしまう、眠れない日が続く
まずは心と体を休ませることを優先してください。つらさが長く続くときは、ひとりで抱えずに、信頼できる人や専門の相談窓口を頼ってくださいね。
反対に、ときどき思い出す、比べてしまうことがある、という程度なら、婚活を始めて大丈夫です。
迷ったら、担当カウンセラーに今の気持ちを正直に話してください。始める時期やペースを、一緒に考えることができます。
元恋人を引きずっているとき、やってはいけないことは?
やってはいけないのは、元恋人を基準にお相手を「減点」していくことです。
ほかにも、現場でよく見る落とし穴があります。
・元恋人に似た人ばかり選ぶ
見た目や雰囲気が似た人を選ぶと、違いが目について、かえって比べる回数が増えます。
・正反対の人を選べば忘れられると思う
元恋人の否定から相手を選ぶと、結局、物差しは元恋人のままです。
・お相手に元恋人の話を何度もする
比べられている、と感じたお相手は、どんなに誠実な人でも自信をなくします。
・うまくいかない日に、元恋人に連絡する
さみしい夜の連絡は、ほとんどの場合、翌朝もっとさみしくなります。その夜は、担当カウンセラーや友人に話を聞いてもらいましょう。
・数回会っただけで「元恋人ほどではない」と断る
ベスト盤と比べた判断は、たいてい早すぎます。迷ったら、もう1回だけ会ってみてください。
チェックリスト:あなたは、ベスト盤を聴いていない?
当てはまる項目が多いほど、元恋人の記憶がベスト盤になっている可能性があります。
□ 元恋人とのいやだった場面を、すぐには思い出せない
□ お見合い相手の欠点は、会ったその日に3つ以上言える
□ 元恋人と出会って間もないころのことを、あまり覚えていない
□ 自分の好きなお店や過ごし方が、元恋人と一緒に決めたものばかり
□ 元恋人のSNSや写真を、ときどき見返している
□ 婚活がうまくいかなかった日ほど、元恋人を思い出す
□ 「元恋人のような人」を条件にしている
□ 元恋人の良かったところを、まだ条件に翻訳できていない
チェックがついた項目は、この記事の方法で1つずつ手当てしていけば大丈夫です。全部を一度に変える必要はありません。
持てる人は、過去の恋愛をどう扱っている?
持てる人は、過去の恋愛を「消すもの」ではなく、「今の自分をつくった一部」として受け入れています。
ここには、忘れる技術ではなく、器の差が出ます。
元恋人を忘れられない自分を責める方は多いのですが、誰かを深く思えたことは、あなたが人を大切にできる証拠です。その力は、次の相手にもちゃんと向けられます。
持てる人は、元恋人との時間に感謝しつつ、そこで立ち止まりません。
学んだことを持って、目の前の人に向き合う。目の前の人の良さを、過去の誰かの物差しではなく、その人自身の物差しで見ようとする。
そしてお相手にも、過去ごと受け止める余裕を差し出します。「いろいろあったから、今の私たちがいるんだよね」と言えるふたりは、過去に振り回されにくい関係を育てていけます。
ベスト盤は、捨てなくていいんです。棚に戻して、新しい曲を聴く時間を増やしていく。いつか、新しい人との思い出が、あなたのいちばん大切な1枚になります。
「忘れられないまま婚活していいのかな」とひとりで迷っているなら、一度気持ちを言葉にしてみませんか。
エースブライダルでは、過去の恋愛の整理から、お相手選びの物差しづくりまで、カウンセラーが一緒に考えています。まずは無料相談で、今の気持ちをお話ししてみてくださいね。
まとめ:比べる相手は、思い出のベスト盤
元恋人を忘れられないままでも、婚活を始めて大丈夫です。新しい人に目を向けることが、元恋人を手放す助けになることもあります。
比べてしまうのは、記憶の中の元恋人が、いい場面を集めたベスト盤になっているから。そして、何年もかけて深まった関係と、今日会った人を比べてしまっているからです。
抜け方は、忘れようとすることではなく、ベスト盤にB面を足し、学んだことを書き、元恋人の良さを条件に翻訳し、「私」の好きなことを増やしていくこと。
ただし、元恋人と連絡を取り合っている、復縁を待っている、という場合は、先に整理をしてから始めましょう。
過去の恋愛は、次の人を選ぶための教科書にもなります。
よくある質問
Q.元恋人を忘れるには、どれくらい時間がかかりますか?
A.人によって大きく違い、決まった期間はありません。時間がたつのを待つより、学んだことを書き出す、自分の好きなことを増やす、新しい人と会ってみるなど、行動を少しずつ重ねるほうが、気持ちの整理は進みやすくなります。
Q.元恋人を忘れられないまま結婚したら、後悔しますか?
A.ときどき思い出すことがあるのは、自然なことです。大切なのは、目の前の相手を元恋人の物差しではなく、その人自身の良さで見て選べているかどうかです。比べる気持ちが強く、迷いが大きいときは、成婚を急がずに担当カウンセラーに相談してください。
Q.お見合いで元恋人のことを聞かれたら、どう答えればいいですか?
A.詳しく話す必要はありません。「以前お付き合いしていた人はいましたが、ご縁がなくて。その経験で自分が大事にしたいことがはっきりしました」のように、短く前向きにまとめるのがおすすめです。元恋人の人物像や悪口は避けましょう。
Q.元恋人に似た人を好きになってしまいます。やめたほうがいいですか?
A.似ていること自体は問題ではありません。ただ、似ているぶん違いが目につき、比べる回数が増えやすくなります。「似ているから好き」なのか、「この人自身の良さが好き」なのかを、会うたびに確かめてみてください。
Q.元恋人と友達として連絡を取り合っていても、婚活していいですか?
A.心の中で期待が続いていないか、正直に確かめてみてください。婚活中のお相手が知ったらどう感じるか、を考えるのもひとつの目安です。迷うなら、真剣交際に進む前には連絡を控えるほうが、お相手に誠実です。
Q.元恋人より好きになれる人に出会えるか、不安です。
A.元恋人への気持ちは、長い時間をかけて育ったものです。出会ったばかりの人に、同じ強さの気持ちをすぐ持てないのは当然のことです。会う回数を重ね、一緒に過ごす時間が増えていく中で、気持ちは少しずつ育っていきます。
Q.元恋人を思い出して、デート中に気持ちが沈んでしまいます。
A.そんな日があっても大丈夫です。その場では「今比べたな」と気づくだけにして、目の前の人の話に意識を戻してみてください。デートのあとで、何がきっかけで思い出したのかを書き出しておくと、少しずつ振り回されにくくなります。
参考にした研究・資料
・Spielmann, S. S., MacDonald, G., & Wilson, A. E. (2009). On the rebound: Focusing on someone new helps anxiously attached individuals let go of ex-partners. Personality and Social Psychology Bulletin, 35(10), 1382-1394.
・Brumbaugh, C. C., & Fraley, R. C. (2015). Too fast, too soon? An empirical investigation into rebound relationships. Journal of Social and Personal Relationships, 32(1), 99-118.
・Mitchell, T. R., Thompson, L., Peterson, E., & Cronk, R. (1997). Temporal adjustments in the evaluation of events: The "rosy view." Journal of Experimental Social Psychology, 33(4), 421-448.
・Larson, G. M., & Sbarra, D. A. (2015). Participating in research on romantic breakups promotes emotional recovery via changes in self-concept clarity. Social Psychological and Personality Science, 6(4), 399-406.
・Langeslag, S. J. E., & Sanchez, M. E. (2018). Down-regulation of love feelings after a romantic break-up: Self-report and electrophysiological data. Journal of Experimental Psychology: General, 147(5), 720-733.
・Tashiro, T., & Frazier, P. (2003). "I'll never be in a relationship like that again": Personal growth following romantic relationship breakups. Personal Relationships, 10(1), 113-128.
・Lewandowski, G. W., Jr., & Bizzoco, N. M. (2007). Addition through subtraction: Growth following the dissolution of a low quality relationship. The Journal of Positive Psychology, 2(1), 40-54.
・Pennebaker, J. W. (1997). Writing about emotional experiences as a therapeutic process. Psychological Science, 8(3), 162-166.
この記事を書いた人
関口美奈子(せきぐち みなこ)
恋愛心理研究家・作家。結婚相談所エースブライダルとメンズ眉毛サロンWinsome(新宿・吉祥寺・高円寺)を運営。のべ3万人以上の男女と向き合ってきた現場経験と心理学をもとに恋愛・結婚・人間関係・コミュニケーションを執筆し、自治体や企業、官公庁でも講演。著書はKADOKAWAほかより刊行、中国韓国台湾で翻訳出版。
公式サイト https://sekiguchiminako.com/
著書:『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』
「まだ心に残っている人がいるけれど、前に進みたい」。その気持ちがあるなら、もう一歩目は始まっています。
エースブライダルでは、恋愛経験ゼロから入会した方のうち98%が交際に進んでいます(※結婚相談所エースブライダルの実績。集計期間2025年1月〜2026年9月26日、仮交際を含む)。
過去の恋愛の整理から、これからのお相手選びまで、カウンセラーが一緒に考えます。無理な勧誘はしませんので、気軽にお話しにいらしてくださいね。