婚活でモラハラ気質を見抜くサインと離れ方|ノーの通行料
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こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
婚活でモラハラ気質の相手を見抜く手がかりは、怒りっぽさではありません。
見るべきは、あなたが「いいえ」と言ったときに、何を支払わされるか。不機嫌、説教、罪悪感、長い言い訳の要求。そうした「ノーの通行料」が高い相手ほど、交際が進むにつれて息苦しくなっていきます。
この記事では、お見合い・LINE・デートの場面別に12のサインと、確かめ方の例文、IBJの婚活での穏やかな離れ方、そして怖さを感じたときの公的な相談先まで整理しました。
最初はとても紳士的で、話も面白かった。
なのに、会うたびに少しずつ、自分の言葉を選ぶようになっている。
「私が気にしすぎなのかな」「私の言い方が悪かったのかも」。そう思いながら、次のデートの前になると胃のあたりが重くなる。
のべ3万人以上の男女と向き合ってきた中で感じるのは、こうした違和感に気づく人ほど、相手を悪者にしたくない優しい人だということです。男性にも女性にもいます。
この記事では相手を裁くためではなく、あなたが自分の心と時間を守るための物差しをお渡しします。
この記事の結論
・モラハラ気質は、第一印象ではほとんど見えません。回を重ねたときの変化と、あなたの「ノー」への反応で見ます。
・目安は「断る、意見を言う、自分の予定を優先する」たびに、不機嫌や説教や罪悪感という通行料を払わされていないか、です。
・違和感が続くなら、ひとりで説得したり対決したりせず、担当カウンセラーを通して交際を終えてかまいません。IBJではお断りはカウンセラー経由で、終了後に相手が直接連絡することは厳禁とされています。
・怖さを感じたら、DV相談ナビ(#8008)やDV相談+(0120-279-889)、警察相談専用電話(#9110)に相談できます。危険が迫っているときは110番です。
この記事を書いた人:関口美奈子(恋愛心理研究家・作家)
著書『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』。KADOKAWAほかより刊行し、中国・韓国・台湾で翻訳出版。TBS「王様のブランチ」のBOOKランキングにも掲載されました。結婚相談所エースブライダルを主宰し、のべ3万人以上の男女と向き合ってきた経験と心理学から書いています。
婚活でいう「モラハラ気質」とは、どんな状態?
ここでいうモラハラ気質とは、言葉や態度で相手を下に置き、相手の考えや行動をコントロールしようとする傾向のことです。
「モラハラ」は医学的な診断名ではなく、日常で使われている言葉です。
この記事は、相手に病名や性格のラベルを貼るためのものではありません。
あくまで「この人と結婚生活を送ったら、私は安心して自分でいられるか」を判断するための手がかりとして読んでください。
内閣府男女共同参画局は、交際相手からの暴力(デートDV)の例として、殴るなどの身体的なものだけでなく、大声で怒鳴る、バカにする、交友関係を制限する、メールなどをチェックするといった精神的なものを挙げています。
形に残る傷がなくても、心を削る言動は暴力になりうる、ということです。
婚活の交際の段階では、ここまではっきりした形で出ることはまれですが、その手前の小さなサインは、注意して見ると早くから出ています。
なぜモラハラ気質の人は、最初は感じがいいの?
答えは、自信にあふれた振る舞いが、初対面ではむしろ魅力的に見えやすいからです。
ドイツの心理学者バックらは、初対面の自己紹介だけで互いを評価してもらう実験を行いました(Back et al., 2010)。
すると、自己愛の強い人ほど初対面で人気が高く、しかも長い目で見ると関係にいちばん悪影響を与えやすい「人を利用する」「特別扱いを当然と思う」といった側面が、初対面ではかえって魅力的に映っていました。
華やかな服装、自信のある表情、よく通る声。そうした見える部分が、好印象を作っていたのです。
カナダの心理学者ポールハスの研究でも、自分を実際以上に高く見せる傾向の強い人は、最初の顔合わせでは「感じがよく、有能」と見られていたのに、同じグループで7回会ったあとには、評価が否定的に変わっていました(Paulhus, 1998)。
お見合いは、まさに初対面の1時間です。だから見るべきは、回を重ねたときに何が変わっていくかと、あなたが相手の思い通りにならなかったとき、どう反応するかです。
「ノーの通行料」とは、どういうこと?
「ノーの通行料」とは、あなたが断ったり、違う意見を言ったりするたびに、相手から支払わされる心の負担のことです。
健全な関係では、「その日は予定があるので、別の日でもいいですか」と言っても、何も失いません。
相手は少し残念そうにしても、「じゃあ来週にしましょう」と受け止めてくれます。通行料はゼロです。
ところがモラハラ気質の相手だと、同じひとことに料金がかかります。
・その日のLINEが急にそっけなくなる(不機嫌という通行料)
・「普通は、交際中なら予定を空けるものだよね」と諭される(説教という通行料)
・「楽しみにしてたのに、がっかりだな」と言われる(罪悪感という通行料)
・なぜ無理なのかを、細かく説明させられる(言い訳という通行料)
ひとつひとつは小さく見えます。
でも通行料が高い道は、だんだん通らなくなりますよね。そうやって、知らないうちに「ノー」を言わなくなっていきます。
「最近、自分の意見を言っていないな」と気づいたら、それは通行料を払い続けてきたサインかもしれません。
お見合いや初期のデートで出るモラハラ気質のサインは?
お見合いや仮交際の初期は、あなた以外の人への態度と、話の聞き方に出ます。
あなたにはまだよく見せようとしていても、周りの人や、あなたの話への反応には素が出やすいからです。
①お店の人など、立場の弱い人への態度が横柄
何が起きているか:人を上下で見る傾向は、自分より立場が弱いと感じる相手への態度に出やすいものです。
婚活の場面での見え方:ホテルラウンジで店員さんに命令口調、注文が少し遅れただけで舌打ち。あなたにはにこやかなのに、店員さんには目も合わせない。
見分けポイント:急いでいて言葉が短くなるのは誰にでもあります。あなたへの態度と、店員さんへの態度に大きな差があるかを見てください。
②あなたの話を、訂正や否定から受ける
何が起きているか:相手の話を聞くより、自分が正しい側に立つことを優先している状態です。
婚活の場面での見え方:「最近、料理教室に通っていて」と話すと、「料理教室って、結局家でやらないと意味ないですよね」と返ってくる。趣味や仕事の話が、いつのまにか相手の講評になっている。
見分けポイント:意見を言う人がすべて危ないわけではありません。あなたの話に一度でも「いいですね」「それでどうなったんですか」と乗ってから自分の意見を言うなら、それは対話です。
③「普通は」「常識的に」で、あなたの希望を消す
何が起きているか:自分の希望を、一般論の形にすり替えて押し通そうとしています。個人の好みなら話し合えますが、「常識」と言われると反論しにくくなりますよね。
婚活の場面での見え方:「普通、結婚したら女性が相手の地元に合わせるよね」「男なんだから、年収で判断されるのは当然でしょ」。あなたの事情を聞く前に、結論が決まっている。
見分けポイント:価値観を話すこと自体は大切です。「あなたはどう思う?」と聞き返してくれるかで、話し合える人かどうかがわかります。
④冗談の形で、あなたをけなす
何が起きているか:冗談の形をとると、言われた側は怒りにくく、言った側は責任を取らずにすみます。
婚活の場面での見え方:「その服、気合い入ってますね(笑)」「意外と食べるんですね」。あなたが少し表情を曇らせると「冗談ですよ、気にしすぎ」。
見分けポイント:からかいが好きな人でも、あなたが嫌そうにしたら「ごめん、今のは言いすぎた」と引ける人なら心配はいりません。「気にしすぎ」と、あなたの受け取り方のほうを問題にするのが注意のサインです。
LINEや連絡で出るモラハラ気質のサインは?
LINEでは、「速さや量を求めること」と「不機嫌を連絡で伝えること」に出ます。
連絡のペースは人それぞれですが、相手のペースを尊重できるかどうかは、結婚生活での距離感にそのままつながります。
⑤返信の速さを求め、遅れると責める
何が起きているか:あなたの時間を、自分の都合で管理しようとしています。
LINEでの見え方:数時間返信しなかっただけで「既読なのに無視?」「俺(私)のこと、どうでもいいんだね」。仕事中だったと伝えても、謝るまで機嫌が戻らない。
見分けポイント:返信を待ち遠しく思うのは自然な気持ちです。「忙しかったんだね、お疲れさま」と受け止められるかで違いがわかります。
⑥どこで誰といたかを、細かく確かめたがる
何が起きているか:内閣府がデートDVの例に挙げている「交友関係を制限する」「メールなどをチェックする」の入り口にあたる行動です。
LINEでの見え方:「今日は誰とご飯?男(女)もいた?」「写真送って」。あなたが友人と会う予定を話すたびに、不機嫌になる。
見分けポイント:「楽しんできてね」と送り出してくれる人は、関心はあっても管理はしていません。質問が「興味」ではなく「確認」になっていないかを見てください。
⑦不機嫌を、既読無視や長文の説教で伝える
何が起きているか:言葉で話し合う代わりに、沈黙や長文という罰で、相手に反省を迫っている状態です。
LINEでの見え方:意見が合わなかった翌日から、ぱたりと返信が止まる。数日後に、あなたの問題点を並べた長文が届く。
見分けポイント:気持ちを整理する時間がほしい人は「少し考えさせて」とひとこと言えます。理由を言わない沈黙で、あなたに先に謝らせるのが繰り返されるなら注意です。
交際が進むと出るモラハラ気質のサインは?
交際が進むと、「決める権利」と「あなたの周りの人」への態度に出てきます。
仮交際の後半から真剣交際にかけて、相手が「もう大丈夫」と感じはじめた頃に、本来の距離感が見えてくることが多いのです。
⑧予定や行き先をひとりで決め、意見を言うと不機嫌になる
何が起きているか:リードすることと、支配することは違います。リードは相手の希望を聞いた上で進め、支配は相手の希望を聞かずに決めます。
デートでの見え方:いつも相手の決めたお店、決めた時間。「今度は私が行きたいところでも」と言うと、「せっかく調べたのに」とため息。
見分けポイント:決めるのが得意な人でも、あなたの提案を一度は採用してくれるかを見てください。
⑨あなたの仕事、家族、友人を、少しずつ悪く言う
何が起きているか:あなたの支えになっている人との距離を空けさせ、自分だけが相談相手になろうとしている状態です。
デートでの見え方:「その友だち、あなたのこと利用してない?」「そんな会社、辞めたら?」。担当カウンセラーに相談したと話すと、「他人に俺(私)たちのことを話すの?」と責める。
見分けポイント:心配から意見を言う人は、あなたの判断を尊重します。あなたが大切にしている人を、繰り返し否定するのは注意のサインです。
⑩お金や時間の使い方を、細かく管理しようとする
何が起きているか:内閣府はデートDVの一つとして経済的なものも挙げています。結婚前の段階では、それが「あなたの使い方への口出し」として出てきます。
デートでの見え方:あなたの買い物や習い事に「それ、無駄じゃない?」と毎回コメントする。結婚後の家計について、あなたの意見を聞かずに「全部こちらで管理するから」と決めてしまう。
見分けポイント:お金の価値観を話し合うのは、結婚前にとても大切なことです。話し合いになっているか、通告になっているかで見てください。
⑪謝るときに「でも」がつき、そのあと急に優しくなる
何が起きているか:責任を半分あなたに戻しながら謝り、そのあとの優しさで関係をリセットしようとしている状態です。
デートでの見え方:「言いすぎたのは悪かった。でも、あなたがあんな言い方をするから」。そして次のデートでは、まるで別人のように優しい。
見分けポイント:誰でも言いすぎることはあります。同じことが繰り返されるか、謝ったあとに行動が変わるかを見てください。優しい日があることは、つらい日を帳消しにする理由にはなりません。
⑫「ふたりのため」と、結婚の決断を急がせる
何が起きているか:あなたが考える時間を奪い、自分の望むタイミングで関係を固めようとしています。
デートでの見え方:「本気なら、今月中に決められるよね」「迷うってことは、俺(私)を信じてないってこと?」
見分けポイント:婚活では、結婚への前向きさはうれしい要素です。あなたが「もう少し考えたい」と言ったときに、待てるかどうかが分かれ目です。
モラハラ気質かどうか、どう確かめればいい?
いちばん確実なのは、小さな「ノー」をひとつ出して、相手の反応を見ることです。
大きな衝突を起こす必要はありません。日常の小さな場面で十分に見えます。
たとえば、こんなふうに伝えてみてください。
「その日は先に友人と約束していて。代わりに翌週の土曜はどうですか」
「今回は、私が行ってみたいお店でもいいですか」
「その言い方は、少し悲しかったです」
返ってくる反応は、だいたい3つに分かれます。
通行料ゼロの反応:「了解です、じゃあ翌週で」「いいですね、どんなお店ですか」「ごめんなさい、そういうつもりじゃなかった」
あなたのノーを、そのまま受け取ってくれる。
通行料ありの反応:「え、そっちを優先するんだ」「せっかく調べたのにな」「そんなに気にすることかな」
受け入れはするけれど、あなたに小さな罪悪感を残していく。
通行料が高すぎる反応:返信が止まる、長文で責められる、「そういうところが直らないと結婚は無理だよ」と言われる。
ノーを言ったこと自体を、あなたの欠点として扱う。
一度の「通行料あり」だけで判断する必要はありません。でも、ノーを言うたびに毎回何かを払わされているなら、それは相手の性格の一部です。
モラハラ気質と誤読しやすいケースは?
見分けのコツは、「言い方」より「あなたのノーを受け止められるか」を見ることです。
意見をはっきり言うけれど、あなたの意見も聞く人
自分の考えを率直に言う人は、裏表がなく、むしろ話し合いやすい相手のこともあります。
あなたが違う意見を言ったときに「なるほど、そういう考えもありますね」と返せるなら、心配はいりません。
緊張して、言葉がぶっきらぼうになる人
お見合いや初デートでは、緊張で表情が固くなったり、言葉が足りなくなったりする人もいます。
回を重ねてほぐれていくなら、それは不器用さです。モラハラ気質は、回を重ねるほど強まっていきます。
たまたま疲れていて、機嫌が悪かった日
あとから「この前は疲れていて、感じが悪かったですね、ごめんなさい」と言えるなら、それは健全な人の不機嫌です。
住まいや働き方の希望が違うのも、相性の問題でモラハラではありません。一緒に落としどころを探してくれるかを見てください。
モラハラ気質だと感じたら、どう離れればいい?
ひとりで説得したり対決したりせず、担当カウンセラーに相談して、カウンセラーを通して交際を終えてください。
IBJの婚活には、そのための仕組みがはじめから用意されています。
IBJのルールでは、交際を終了する場合、お断りの返事は担当の婚活カウンセラーを通じて行います。
さらに、交際終了後はお相手の連絡先の登録を速やかに削除すること、終了したお相手に直接連絡をとることは厳禁とされています。
つまり、あなたが相手に理由を説明したり、説得されたりする必要はないのです。
離れるときは、次の順番で進めると安心です。
・ステップ1:気になった言動を、日付と一緒にメモしておく(「〇月〇日、友人との予定を話したら2日間返信なし」のように、事実だけ)
・ステップ2:担当カウンセラーに、メモを見せながら相談する
・ステップ3:交際終了を決めたら、相手への連絡はやめ、お断りはカウンセラーに任せる
・ステップ4:お断りのあと、相手から直接連絡が来たら、返信せずにすぐ担当カウンセラーに伝える
「最後にちゃんと話したい」と言われても、応じる義務はありません。そうした話し合いは、あなたが説得されるか責められる時間になりがちです。
カウンセラーを通すことは、逃げではなく、IBJの婚活で守られている正式な手順です。
違和感があるのに、なぜ離れにくいの?
答えは、それまでに使った時間や気持ちが大きいほど、人は関係を手放しにくくなるからです。
社会心理学者のラズバルトらは、関係を続けようとする気持ちが、「満足度」だけでなく「ほかの選択肢の見込み」と「これまでに注いだものの大きさ」に支えられていることを示しました(Rusbult et al., 1998)。
婚活でいえば、「ここまで何回も会ったのに」「また一から探すのはしんどい」という気持ちです。満足していなくても、注いだものが大きいほど、離れる決断は重くなります。
もうひとつ、知っておいてほしい研究があります。
アメリカで婚約中のカップル393組を結婚後まで追った研究では、言葉による攻撃(相手をけなす、怒鳴るなど)が、結婚後に初めて起きる身体的な攻撃を予測していました(Murphy & O'Leary, 1989)。
すべての人がそうなるという意味ではありません。けれど、言葉の攻撃を「手が出ないから大丈夫」と軽く見ないことは、あなたを守る大切な視点です。
婚活の交際は、まだ結婚前です。「ここまで来たのに」ではなく、「ここで気づけてよかった」と考えてください。
怖さを感じたら、どこに相談すればいい?
身の危険や強い恐怖を感じたら、婚活の枠を超えて、公的な相談窓口を使ってください。性別にかかわらず、どなたでも相談できます。
・DV相談ナビ「#8008」:電話をかけると、最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります(受付時間は各窓口の時間内。通話料がかかります)
・DV相談+(プラス)「0120-279-889」:内閣府の相談窓口で、電話は365日24時間対応。チャット相談もあります
・警察相談専用電話「#9110」:ストーカーやDVなど、警察に相談したいことがあるときに。受付時間は都道府県によって異なります
・今すぐ危険が迫っているとき:迷わず110番に通報してください
政府広報オンラインも、つらい、なにかおかしいと感じたら、自分が我慢すればいいと思わず相談するよう呼びかけています。
担当カウンセラーにも同時に伝えてください。交際の終了や、その後の連絡への対応を一緒に考えます。
モラハラ気質かもしれないとき、やってはいけないことは?
いちばん避けたいのは、ひとりで抱えて、自分を責め続けることです。
・「私が変われば、この人も変わる」と頑張り続ける:相手の性格を変えるのは、あなたの役目ではありません
・直接会って、問題点を説得しようとする:話し合いが責める時間に変わりやすく、あなたが消耗します
・お断りのあとに、相手からの連絡に返信する:IBJでは交際終了後の直接連絡は厳禁です。返信せず、カウンセラーに伝えましょう
・「このくらいで断るのは、わがままかも」と我慢する:違和感は、あなたの心からの大切な報告です
婚活のお断りに、相手を納得させる理由は要りません。「一緒にいて、自分らしくいられなかった」。それだけで十分です。
「これはモラハラなのか、ただの相性なのか」。ひとりで考えていると、どうしても自分を責める方向に傾きがちです。
エースブライダルでは、交際中の違和感の整理や、カウンセラーを通した交際終了も、会員さんと一緒に進めています。まずは無料相談で、今の状況を聞かせてくださいね。
モラハラ気質の相手に選ばれにくい人は、何が違う?
選ばれにくい人は、自分の「ノー」を、自分で大切に扱える人です。
標的になりやすいのは弱い人ではなく、相手に合わせるのが上手な優しい人であることが多いもの。その優しさを守る器を、先に育てておきましょう。持てる人は、ここで3つのことをしています。
①小さなノーを、早めに出してみる
交際の早い段階で、「今回は私の行きたいお店でもいいですか」と、小さな希望をひとつ言ってみる。
それは相手を試すためではなく、自分らしくいられる関係かどうかを、早めに知るためです。
ノーを言える関係は、結婚後もあなたを守ってくれます。
②違和感を、言葉にして残しておく
「なんとなく嫌だった」は、時間がたつと「気のせいだったかも」に変わってしまいます。
デートのあと、心が少し重くなった場面を1行だけメモしておく。
その1行が、あとで自分を信じるための証拠になります。
③通行料ゼロの関係を、基準にする
断っても、意見を言っても、何も失わない。家族や友人、担当カウンセラーとの関係の中にも、そんな通行料ゼロのやりとりはきっとあるはずです。
その安心感を物差しにすると、通行料のかかる関係の違和感に、すぐ気づけるようになります。
チェックリスト:その交際、ノーの通行料は高くない?
ここ最近の交際を振り返って、当てはまるものに印をつけてみてください。
□ 断ったり意見を言ったりすると、不機嫌になるか説教が始まる
□ 冗談の形でけなされ、嫌な顔をすると「気にしすぎ」と言われる
□ 「普通は」「常識的に」で、自分の希望が通らない
□ 返信が遅れると責められる
□ 誰と会うのか、どこにいるのかを細かく聞かれる
□ 意見が合わないと、返信が止まるか長文で責められる
□ あなたの友人や家族、カウンセラーへの相談を悪く言われる
□ 謝るときに「でも」がつき、同じことが繰り返される
□ 会う前に気が重くなり、言葉を選ぶようになった
2つ以上が繰り返し当てはまるなら、担当カウンセラーに相談するタイミングです。
最後の項目だけでも、あなたの心は十分に大事なことを教えてくれています。
まとめ:モラハラ気質は、ノーの通行料で見抜く
モラハラ気質は、第一印象ではほとんど見えません。むしろ最初は、自信があって感じのいい人に見えることもあります。
見るべきは、回を重ねたときの変化と、あなたが断ったり意見を言ったりしたときに、不機嫌や説教や罪悪感という通行料を払わされていないかです。
違和感が続くなら、ひとりで説得も対決もしなくて大丈夫です。担当カウンセラーを通して、静かに交際を終えてください。
そして怖さを感じたときは、公的な相談窓口を使ってください。
自分のノーを大切にできる人は、きっと、あなたのノーごと大切にしてくれる人と出会えます。
よくある質問
Q.お見合いの段階で、モラハラ気質は見抜けますか?
A.完全に見抜くのは難しいです。初対面では、自信のある人ほど好印象に見えやすいからです。お店の人への態度や、あなたの話を否定から受けていないかは手がかりになりますが、本当に見えてくるのは交際を重ねてからです。
Q.仮交際中にモラハラかもと感じたら、すぐ断るべきですか?
A.一度の出来事だけで決める必要はありません。気になった言動を日付と一緒にメモし、担当カウンセラーに相談してください。同じことが繰り返されるなら、カウンセラーを通して交際を終えてかまいません。
Q.交際を終えるとき、相手に理由を伝えたほうがいいですか?
A.伝える必要はありません。IBJでは、お断りは担当カウンセラーを通じて行うルールです。直接説明しようとすると、説得や責める話し合いになりやすいので、カウンセラーに任せてください。
Q.お断りのあと、相手から直接連絡が来たらどうすればいいですか?
A.返信せず、すぐに担当カウンセラーに伝えてください。IBJでは、交際が終了したお相手に直接連絡をとることは厳禁とされています。怖さを感じる場合は、警察相談専用電話(#9110)などの公的な窓口にも相談できます。
Q.男性でも、モラハラ気質の女性に悩むことはありますか?
A.あります。この記事のサインは、男女どちらにも当てはまります。政府広報オンラインでも、DVの相談は性別にかかわらずどなたでもできると案内されています。
Q.真剣交際まで進んでいても、終わらせていいのですか?
A.終わらせてかまいません。真剣交際でも、成婚退会の前であれば、担当カウンセラーを通して交際を終えることができます。「ここまで来たのに」より「結婚の前に気づけた」と考えてください。
参考にした研究・資料
・Back, M. D., Schmukle, S. C., & Egloff, B. (2010). Why are narcissists so charming at first sight? Decoding the narcissism-popularity link at zero acquaintance. Journal of Personality and Social Psychology, 98(1), 132-145.
・Paulhus, D. L. (1998). Interpersonal and intrapsychic adaptiveness of trait self-enhancement: A mixed blessing? Journal of Personality and Social Psychology, 74(5), 1197-1208.
・Rusbult, C. E., Martz, J. M., & Agnew, C. R. (1998). The Investment Model Scale: Measuring commitment level, satisfaction level, quality of alternatives, and investment size. Personal Relationships, 5(4), 357-387.
・Murphy, C. M., & O'Leary, K. D. (1989). Psychological aggression predicts physical aggression in early marriage. Journal of Consulting and Clinical Psychology, 57(5), 579-582.
・内閣府男女共同参画局「恋人のことを『怖い』『息苦しい』と感じているあなたへ」https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/date_dv/victim.html
・内閣府男女共同参画局「DV相談ナビについて」https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/dv_navi/index.html
・政府広報オンライン「DV(配偶者や交際相手からの暴力)に悩んでいませんか。」https://www.gov-online.go.jp/article/202402/entry-5667.html
・政府広報オンライン「警察に対する相談は警察相談専用電話『#9110』番へ」https://www.gov-online.go.jp/article/201309/entry-7508.html
・IBJ「お見合いと交際のルール&マナー」https://www.ibjapan.com/success/manners/
この記事を書いた人
関口美奈子(せきぐち みなこ)
恋愛心理研究家・作家。結婚相談所エースブライダルとメンズ眉毛サロンWinsome(新宿・吉祥寺・高円寺)を運営。のべ3万人以上の男女と向き合ってきた現場経験と心理学をもとに恋愛・結婚・人間関係・コミュニケーションを執筆し、自治体や企業、官公庁でも講演。著書はKADOKAWAほかより刊行、中国韓国台湾で翻訳出版。
公式サイト https://sekiguchiminako.com/
著書:『最初の男になりたがる男 最後の女になりたがる女』『気遣いを恋と勘違いする男 優しさを愛と勘違いする女』『働く人の悩みを89%解決する コミュニケーションの極意』
「この違和感、気のせいかな」とひとりで抱えているなら、一度プロと一緒に整理してみませんか。
エースブライダルでは、恋愛経験ゼロから入会した方のうち98%が交際に進んでいます(※結婚相談所エースブライダルの実績。集計期間2025年1月〜2026年9月26日、仮交際を含む)。
無理な勧誘はしませんので、気軽にお話しにいらしてくださいね。