第7話 父との約束
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なぜ私が「逆境は好運の始まり」を書いたのか
第7話 父との約束
私は真言宗の僧侶ですが、
曹洞宗での修行を五年間勤め終え、
再び法務に携わる日々を送っていました。
そんな中、父との別れが訪れました。
父は生前、私が唱える
九条錫杖経が大好きでした。
そして、よく笑いながらこんなことを
言っていました。
「瑤盛は忙しいから、きっと親の死に目
には立ち会えないだろう。
だから、お父さんが死んだら、
お父さんの方から会いに行くよ。
もし外でお勤めしていたら、
天気を明るくしてあげる。
お日様をニコニコさせてあげる。
鳥肌も立たせてあげる。
そして、お父さんの顔を
思い浮かばせてあげる。
もし室内なら、眉間のあたりを
温かくしてあげる。
そしてお父さんの映像を見せてあげる。」
父らしい、冗談交じりの言葉でした。
私は笑いながら聞いていました。
ある日、私はご法事を控え、控室で
準備をしていました。
そこへ家族から電話が入りました。
父が危篤だという知らせでした。
「すぐ帰れ。」そう言われました。
けれど、私は11時から
ご法事がありました。
その夜には、別の方のお通夜も
ありました。
さらに、会場から実家までは遠く、
すぐに駆けつけることは
できませんでした。
11時になり私は墓地の前で
九条錫杖経を唱えていました。
すると、急に空が明るくなり、
お日様が顔を出したのです。
そして、不思議なくらい暖かくなりました。
その瞬間、父の顔が心に浮かびました。
「ああ、父が来た」そう思いました。
後で知ったのですが、その時間こそ、
父が息を引き取った時刻だったのです。
ご法事を終え、私は着替えを済ませ、
その夜のお通夜へ向かうため
バスに乗りました。
父の供養のために、
録音してあった
お経を聞こうと
思いました。
ところが、
なぜか違う曲を
再生してしまいました。
流れてきたのは、
竹内まりやさんの
「いのちの歌」
でした。
出会えたこと。
育ててくれたこと。
この命にありがとう。
その歌詞が
胸に響きました。
私はバスの中で、
涙が止まりません
でした。
父は本当に、約束通り
会いに来てくれたのかもしれません。
その日も、翌日も、法務が続きました。
ようやく父のもとへ駆けつけた時には、
お通夜が始まっていました。
私は父の臨終に立ち会うことは
できませんでした。
けれど、不思議と後悔はありません。
これまで多くの方のお葬儀の導師を
務めてまいりましたが、
死に目に会えることは、当たり前では
なく、むしろ奇跡です。
大切なのは、最後の瞬間に
立ち会えたかどうかではありません。
その人をどれだけ大切に思っていたか
です。
父は今も、私たち家族を見守って
くれている。
私はそう信じています。
そして、父との思い出を振り返る
たびに、もう一つ、忘れることの
できない出来事があります。
実は私は、父がいなかったら
この世に生まれていませんでした。
私の命は、父が守ってくれた
命だったのです。生まれる前から、
私は父に守られていました。
そのお話は、次回お話しいたします。
また、母との別れ。
そして、私が神職への道を
歩むことになった
不思議なご縁について
お話しいたします。
次回へ続く。
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「逆境は好運の始まり」369Hz
https://youtu.be/S-oWP4GZ8wA?si=EsblxVvgQs9yVfri
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結婚相談所紅絲線(こうしせん)
堀越 瑤盛(ほりこし ようせい)
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