なぜ優秀な仲人は「幼少期の記憶」を聴くのか
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「どんな人がタイプですか」とは、あまり聴きません
初めてカウンセリングへ来られた方は、不思議そうな表情をされることがあります。
結婚相談所なのだから、「どんな異性が好みですか」と聴かれると思っていたのに、話題はいつの間にか子どもの頃へ移っていくからです。
・どんな家庭で育ったのか
・親からどんな期待を受けてきたのか
・失敗したとき、どんな言葉を掛けられていたのか
婚活とは関係がないように思われるかもしれません。
けれど、その時間を丁寧にたどっていくと、今の婚活で繰り返している悩みが少しずつ輪郭を持ち始めることがあります。
彼女が苦しんでいたのは、婚活ではありませんでした
35歳の女性が、無料相談へ来られたときのことです。
「もう、自分が嫌になってしまいました。」
そう言って涙を流されました。
アプリでも相談所でも、出会いはありました。
それでも交際が始まると急に苦しくなり、自分から距離を置いてしまうことを繰り返していたのです。
私はすぐにお相手の話は聴きませんでした。
代わりに、「子どもの頃、失敗するとどんな言葉を掛けられていましたか」と尋ねると、彼女は少し驚いたあと、ゆっくりと家族の話を始めてくれました。
その時間の中で見えてきたのは、婚活そのものではなく、長い年月をかけて身についた「愛されるためには期待に応えなければならない」という感覚でした。
婚活は、昔の人間関係を繰り返すことがある
私たちは、大人になると新しい人と出会います。
けれど、その人との関わり方まで、毎回新しくなるとは限りません。
期待されると頑張り過ぎるし、嫌われることを恐れて本音が言えない。
少し距離が近づくと、不安になって自分から離れてしまう。
そうした反応は、本人の意思というより、これまでの人間関係の中で身についた癖として現れることがあります。
婚活がうまくいかない原因を、いつも目の前のお相手だけに求めていると、その繰り返しには気づきにくいのです。
カウンセラーは「過去」を掘るために話を聴くのではない
だから私たちは、幼少期の話を聴きたいわけではありません。
過去を分析したいわけでもありません。
知りたいのは、その頃に身についた思い込みが、今も人生のハンドルを握っていないかということです。
この女性も、家族の話をするうちに、
「私は今のお相手を見ているつもりで、昔と同じように『期待に応えなければ』と緊張していたんですね。」
と静かに話されました。
その気づきが生まれると、不思議なくらい表情が和らいでいきました。
婚活が前に進んだのは、理想の相手に出会ったからではありません。
自分を縛っていた考え方に、初めて気づけたからでした。
仲人の仕事は、条件をつなぐことではない
結婚相談所というと、「条件に合う相手を紹介する場所」というイメージを持たれることがあります。
もちろん、それも大切な役割です。
でも、私たちが本当に大切にしているのは、その方が何度も同じところで立ち止まってしまう理由を、一緒に見つけていくことです。
誰かを紹介するだけなら、システムでもできます。
けれど、人が自分では気づけない思考の癖を整理し、その人らしい一歩を一緒に探していくことは、人にしかできません。
私たちは、その伴走者でありたいと考えています。
ワーク:
もし婚活で同じような悩みを繰り返しているなら、少しだけ過去を振り返ってみてください。
今の婚活で苦しくなる場面と、どこか似た感覚を覚えた出来事はありませんか。
答えを急いで見つける必要はありません。
ただ、「なぜ私はいつもここで立ち止まるのだろう」と問い続けるだけでも、自分を縛っていた思考の癖が少しずつ見えてくることがあります。
婚活は、誰かを探す時間であると同時に、自分を理解し直す時間でもあるのです。
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まずはあなたの今の状況を聞かせてください。