「自分が嫌い」な人ほど「相手を好きになれない」にはまる
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いい人なのに、誰も好きになれない
結婚相談所で活動を始めたものの、
「いい人だとは思うんです。」
「でも、好きになれないんです。」
そんな相談を受けることがあります。
条件は悪くないし、会話もできる。
一緒にいて嫌なわけでもない。
それなのに、何人と会っても心が動かない。
マッチングアプリで何度も傷つき、ようやく結婚相談所へ来た30代後半の女性も、まさにそうでした。
「誰と会っても、何か違う気がするんです。」
そう話す表情には、疲れがにじんでいました。
本当に見ていたのは、相手ではなかった
面談を重ねるうちに、私はあることに気づきました。
彼女は相手を評価する言葉はたくさん出てきます。
「優しい方でした。」
「誠実な方だと思います。」
「条件も悪くありません。」
けれど、「どんな人なら好きになれそうですか」と尋ねると、そこで言葉が止まってしまうのです。
そこで私は質問を変えました。
「もし、その男性が真剣交際を申し込んできたら、どう感じますか。」
彼女は少し考えてから、
「……うれしいはずなのに、急に怖くなる気がします。」
と答えました。
その瞬間、「好きになれない」の正体が少し見えてきたのです。
相手を見ているようで、自分の判断を見ている
婚活では、「もっと好きになれる人がいるかもしれない」と悩む方が少なくありません。
もちろん、本当に相性が合わないこともあります。
でも、中には相手を見ているようで、実は自分の選択ばかりを気にしている方もいます。
「この人で本当にいいのだろうか。」
「あとで後悔しないだろうか。」
「もっと合う人が現れるかもしれない。」
そう考え始めると、自然と相手の欠点ばかりが目に入るようになります。
好きになれないのではありません。
好きになることより、「選ぶこと」の方が怖くなっているのです。
心のどこかで自分を肯定できない人ほど、「こんな私を選ぶ人が、本当に信頼できる人なのだろうか」という疑いが、無意識に生まれることがあります。
仲人は「相手」ではなく「見方」を一緒に見つめる
だから私は、すぐに「もっと前向きになりましょう。」
とは言いません。
代わりに、
「これまでお会いした方に、何か共通点はありませんか。」
と尋ねます。
すると多くの場合、共通しているのは相手ではなく、自分の見方です。
今回の女性も、
「最初から減点方式で見ていたかもしれません。」
と穏やかに話してくれました。
婚活では、相手を変える前に、自分がどんなレンズを通して相手を見ているのかに気づくことが、とても大切なのです。
「好きになれない」は、自分を守る心の働き
その後、彼女は別のある男性ともう一度ゆっくり向き合ってみることにしました。
今度は相手を採点するのではなく、
「私は今、何を怖がっているのだろう。」
そう自分へ問いかけながら会ってみたそうです。
数週間後の面談で、彼女はこんな言葉を口にしました。
「相手が変わったわけじゃないんです。」
「私の見方が変わったんだと思います。」
私たちは、「好きになれない」という悩みを、恋愛感情の問題として考えがちです。
でも実際には、自分を守るために心が慎重になり過ぎていることもあります。
その心の働きに気づけたとき、初めて相手をありのまま見られるようになるのです。
ワーク:
もし今、
「誰を紹介されても好きになれない。」
そう感じているなら、一つだけ自分に問いかけてみてください。
私は相手を見ているのでしょうか。
それとも、「この人を選んで大丈夫か」という不安ばかり見ているのでしょうか。
婚活は、相手を見極める活動でもあります。
同時に、自分がどんな思い込みを通して相手を見ているのかを知る時間でもあります。
そのことに気づくと、「好きになれない」という迷宮から抜け出す入口が見えてくるかもしれません。
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