『いい人』と『結婚したい人』は、同じとは限りません。
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「いい人なんですが、真剣交際に進む決心がつかないんです…」
婚活をしていると、この「いい人なんですが…」という言葉をよく耳にします。お相手が誠実で、優しくて、一緒にいて居心地も悪くない。それなのに、なぜか結婚を決断できない。そんな気持ちになることは決して珍しいことではありません。
もちろん、お相手がいい人であることは大切です。気が合うことも、一緒にいて楽しいことも大切です。しかし、「いい人だから結婚する」「気が合うから結婚する」と単純に決められるものでもありません。
恋愛であれば、その時の気持ちや居心地の良さが大きな判断材料になるかもしれません。しかし結婚は、その先何十年も続く生活です。だからこそ私は会員様によくお伝えしています。
「成婚がゴールではありません。結婚がスタートなんですよ」
結婚相談所で活動する目的は、成婚退会することではありません。その先にある結婚生活を幸せに過ごすことです。だからこそ、自分の気持ちに正直になることが大切だと思っています。
そこで私は、その会員様に何が引っかかっているのかを聞いてみました。
すると返ってきたのは、「住む場所が気になるんです」という言葉でした。
詳しくお話を聞くと、お相手はご実家での同居を希望されていたそうです。そして会員様は少し申し訳なさそうにこう言われました。
「私、嫌なんです~」
私は思わず、「そりゃそうでしょ」と返しました。
嫌なものは嫌なんです。
もちろん結婚生活には歩み寄りも必要ですし、お互いに譲り合う場面もあります。しかし、自分の中でどうしても受け入れられないことを見ないふりをして進めるのは違うと思います。
結婚相談所で活動しているのに、なぜ嫌なことを我慢して結婚しなければならないのでしょうか。
私はその会員様に、「その気持ちを正直にお相手へ伝えてください」とお伝えしました。
そして後日、プレ交際は終了となりました。
残念に思われる方もいるかもしれません。しかし私は、それで良かったと思っています。なぜなら、結婚生活で大切なのは条件が合うこと以上に、お互いの気持ちをすり合わせられることだからです。
婚活では、「楽しい」「うれしい」「また会いたい」という気持ちは比較的伝えやすいものです。しかし、「嫌だ」「不安だ」「そこは譲れない」という気持ちはなかなか口にできません。
だからこそ大切なのです。
嫌なことは嫌と伝えること。そして、その気持ちを受け止めてもらいながら話し合える関係を築けるかどうか。
結婚生活は楽しいことばかりではありません。価値観の違いに直面することもあれば、意見がぶつかることもあります。その時にお互いが本音で話し合い、歩み寄ることができるかどうかが、幸せな結婚生活には欠かせません。
もし婚活中に「いい人なんだけど…」という気持ちになったら、その後ろに隠れている違和感を無視しないでください。その違和感には、あなたにとって大切な価値観が隠れていることが多いからです。
結婚相手を選ぶうえで本当に大切なのは、ただ条件が合うことでも、優しい人であることでもありません。
自分の気持ちを素直に伝えられること。そして、その気持ちを一緒に考えてくれること。
そんなお相手と出会ってほしいと、私は心から願っています。