仮交際3人でも安心できない?人数を増やすほど迷う婚活の罠
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仮交際3人でも安心できない?人数を増やすほど迷う婚活の罠
心理学から見る「選べない婚活」の正体
結婚相談所で活動していると、
「仮交際は複数人と進めても大丈夫です」
と言われることがあります。
実際、仮交際は一人に決める前の段階なので、複数人と会いながら相性を見ていくこと自体は珍しくありません。
むしろ、
「一人に絞るのはまだ早い」
「何人か見たほうが冷静に判断できる」
「選択肢が多いほうが安心」
そう考える人も多いでしょう。
ところが、実際の婚活では逆のことが起きます。
仮交際が1人のときより、2人、3人と増えたほうが、なぜか不安になる。
「Aさんは優しいけど、Bさんのほうが条件はいい」
「Cさんは話しやすいけど、ときめきは少ない」
「でもAさんを断ったら後悔するかも」
「もっといい人がこれから現れるかもしれない」
こうして比較が始まり、気づけば誰のことも選べなくなる。
これは優柔不断だからではありません。
実は、人間の心理としてかなり自然なことです。
今回は、仮交際の人数が増えるほど迷いやすくなる理由を、心理学の視点も交えて解説していきます。
1.選択肢が増えるほど幸せになるとは限らない
私たちは普段、
「選べるものが多いほうがいい」
と考えがちです。
服でも、レストランでも、仕事でも、恋愛でも同じです。
候補が多ければ、その中から一番いいものを選べる。
一見、理にかなっています。
しかし心理学では、選択肢が増えすぎると、かえって決断しにくくなったり、選んだ後の満足度が下がったりする現象が知られています。
婚活でもまさにこれが起こります。
仮交際が1人なら、
「この人ともう一度会いたいか」
を考えれば済みます。
ところが3人になると、
「AさんとBさんならどちらがいい?」
「でもCさんも捨てがたい」
「まだ新しいお見合いも入っている」
と、判断基準が一気に増えます。
すると、相手を見るより「比較すること」にエネルギーを使うようになります。
これが、人数を増やすほど迷う婚活の第一の罠です。
2.比較を始めると、全員の欠点が目立つ
仮交際が複数になると、一人ひとりを単独で見るのが難しくなります。
たとえば、
Aさんは会話が自然で落ち着く。
Bさんは年収が高く、仕事も安定している。
Cさんは見た目が好みで、デートも楽しい。
こうなると、人は無意識に長所を横並びにして比べ始めます。
すると、
「AさんにBさんの年収があれば」
「BさんがCさんくらい話しやすければ」
「CさんがAさんくらい誠実なら」
という考えが出てきます。
ここで怖いのは、実在しない「理想の第四の人」を頭の中で作ってしまうことです。
Aさん、Bさん、Cさんの長所を全部持った人。
そんな人が基準になると、目の前の誰を見ても物足りなく感じます。
婚活がうまくいかなくなる人の中には、理想が高いというより、
比較によって理想がどんどん高くなっている人
もいます。
3.「切ったら後悔するかも」が交際終了を遅らせる
仮交際が3人になると、
「誰を残すか」
よりも、
「誰を切るか」
の判断が難しくなります。
ここには「損失回避」と呼ばれる心理が関係しています。
人は、何かを得る喜びよりも、今持っているものを失う痛みのほうを強く感じやすい傾向があります。
婚活で言えば、
「Aさんと真剣交際に進みたい」
という前向きな気持ちよりも、
「Bさんを切って、もしAさんとうまくいかなかったらどうしよう」
という不安のほうが強くなることがあります。
すると、
「もう少しだけ様子を見よう」
「念のため全員残しておこう」
という選択をしやすくなります。
一見、安全策に見えます。
しかし、これを続けると全員との関係が浅くなります。
誰にも十分な時間を使えない。
誰にも十分に気持ちを向けられない。
結果として、本当は相性が良かった人から、
「自分にはあまり興味がなさそう」
と思われてしまうこともあります。
誰も失いたくないと思った結果、全員との距離が縮まらない。
これは婚活ではかなり起こりやすい現象です。
4.毎日のLINEとデートで「決定疲れ」が起こる
仮交際3人。
さらにお見合いが2件。
これだけで週末の予定はかなり埋まります。
AさんとのLINE。
Bさんへの返信。
Cさんとの次のデート調整。
新しいお見合い相手のプロフィール確認。
会った後の振り返り。
婚活は、意外と判断の連続です。
「何と返信する?」
「次は会う?」
「どこに行く?」
「交際を続ける?」
こうした小さな決断が積み重なると、判断すること自体に疲れてしまいます。
これが、いわゆる「決定疲れ」です。
決定疲れが起きると、人は重要な判断を先延ばししやすくなります。
つまり、
「まだ決められないから、とりあえず全員継続」
という状態になりやすい。
でも、決められない原因が相性ではなく、単純に疲れているだけということもあります。
婚活で迷ったときは、
「誰がいいか」
だけでなく、
「そもそも今の私は判断できる状態か」
も確認してみることが大切です。
5.「一番いい人を選びたい」が満足度を下げることもある
婚活では、
「せっかく結婚するなら、一番いい人を選びたい」
と考えるのは自然です。
しかし、この「一番」を追い続けると苦しくなる場合があります。
心理学では、できる限り最高の選択をしようとする人を「マキシマイザー」と表現することがあります。
こうしたタイプの人は、たくさん比較し、慎重に考えます。
一方で、選んだあとにも、
「あっちの人のほうが良かったかも」
と考えやすくなります。
婚活でこれが起きると、
Aさんを選んだ後も、
「Bさんのほうが収入は高かった」
「Cさんのほうが趣味が合った」
と比較が続きます。
でも結婚は、スペック表で最高点を取った人を選ぶことではありません。
一緒に問題を解決できる人。
気を遣いすぎずに過ごせる人。
弱い自分も見せられる人。
そんな「関係を育てられる人」を選ぶことです。
6.仮交際は「順位をつける時間」ではない
仮交際になると、
「現在Aさんが1位」
「Bさんは2位」
「Cさんは保留」
というように、ランキング形式で考える人もいます。
もちろん気持ちに差が出ることは自然です。
ただ、仮交際の本来の目的は順位を決めることではありません。
見るべきなのは、
この人と一緒にいると自然体でいられるか。
自分の話をきちんと聞いてくれるか。
価値観が違ったときに話し合えるか。
予定変更があったときに誠実に対応するか。
こちらの気持ちを尊重してくれるか。
こうした部分です。
「誰が一番優れているか」
ではなく、
「誰となら関係を育てていけそうか」
という視点に変えると、婚活はかなり整理しやすくなります。
7.迷ったときは「条件表」より自分の感情を見る
もちろん、結婚ですから条件も重要です。
住む場所。
仕事。
年収。
家族。
子どもについて。
休日。
お金の価値観。
こうした確認は必要です。
ただ、それだけで決めようとすると、また比較に戻ってしまいます。
迷ったときは、会った後の自分を観察してみてください。
会う前から憂うつになっていないか。
会った後にぐったり疲れていないか。
無理に良く見せようとしていないか。
沈黙が怖くないか。
弱い部分を話せそうか。
意見が違っても話し合えそうか。
また会いたいと思えるか。
婚活では、「ドキドキする人」が必ずしも結婚向きとは限りません。
むしろ、
「なんとなく安心する」
「無理をしなくていい」
「会った後、気持ちが穏やか」
という感覚が、結婚生活では大切になることがあります。
仮交際は何人までが正解なのか
では、仮交際は何人が理想なのでしょうか。
3人まで。
2人まで。
1人に絞るべき。
こうした絶対的な正解はありません。
人によって管理できる人数が違うからです。
複数人と会っても冷静に整理できる人もいれば、2人でも混乱する人もいます。
大切なのは、
一人ひとりにきちんと向き合えているか
です。
LINEの返信が義務のようになっている。
誰と何を話したのか混ざってきた。
休日が婚活だけで埋まっている。
会っていても次の人のことを考えている。
全員の欠点ばかり探している。
この状態なら、人数を増やすより整理するタイミングです。
婚活で必要なのは「もっといい人を探す力」ではない
婚活を続けていると、
「もっといい人がいるかもしれない」
という気持ちはどうしても出てきます。
来月、新しい人が入会するかもしれない。
次のお見合いの人のほうが合うかもしれない。
あと少し探せば、理想通りの人が現れるかもしれない。
可能性だけを考えれば、その通りです。
でも、この考えには終わりがありません。
どんなに素敵な人と出会っても、その先にもっといい人がいる可能性はゼロにはならないからです。
結婚とは、世界中から「最高の一人」を探し出すことではありません。
目の前の一人と向き合い、
「この人となら一緒に関係を作っていけそう」
と決めることです。
仮交際が3人いること自体は悪いことではありません。
ただ、人数が安心を与えてくれるとは限りません。
むしろ選択肢が増えることで、迷い、比較し、決められなくなることがあります。
婚活が前に進む人は、たくさんの人と出会った人とは限りません。
必要なタイミングで、選択肢を減らす勇気を持てた人です。
「誰が一番条件がいいか」ではなく、
誰といるときの自分が、一番自然でいられるか。
そして、
誰となら、これから起こる問題を一緒に話し合っていけるか。
そこを見てみてください。
婚活で本当に必要なのは、最高の相手を探し続ける能力ではなく、
目の前の相手と関係を育てる覚悟なのかもしれません。