結婚できないのは自己責任?
「 結婚していないのは自分のせいだと思う。」
婚活経験者のアラフォー女性に話を聞くと、
多くの女性が最後にこのような、
過去を反省する言葉を口にするという。
『 アラフォー・クライシス 』
NHKクローズアップ現代+取材班 / 新潮社
この本の中で、『婚活』という言葉を生み出した、
中央大学教授の山田昌弘先生は、これについて次のように語っています。
「 ~100人のうち、1人か2人だったら、自己責任でしょう。
でも、未婚率が30%とか40%になってしまうのは、
それはもう自己責任ではなくて社会構造の問題なんです。」
いまから20年ほど前、就職氷河期のころ、
雇用状況は大きく変わり、非正規雇用や派遣社員、フリーターが増えました。
不安定な雇用状況に、男性は女性にも経済力を求めるようになりました。
自分が生活するのも精一杯なのに、誰かを養うなんて、と結婚すら敬遠する男性も増えました。
いっぽう女性たちは、自分の親世代の多くが
専業主婦の母親と大黒柱の父親という家族構成をみてきているので、
結婚相手の男性に経済力を求めてしまう。
こんな女性の”意識”と社会状況の”実態”のギャップが
未婚率を押し上げてしまった要因の一つのようです。
この社会構造を変えるなんてことは、
簡単にはできるものではありません。
でも少なくても、もし今結婚していないことを、
自己責任だと感じてしまっている方がいたなら、
自分ばかりを責める必要はないと言いたいのです。
結婚をしたいという気持ちがあるなら、
あきらめないでほしい
でも、自分の親の世代の夫婦像を理想と描いているなら、
その”意識”は変えていく方が、
もっとご縁は広がるでしょう。
夫婦のあるべき姿は時代と共に変わっていくのですね。