未婚者の35%「結婚するつもりはない」理由
結婚するつもりはない
こども家庭庁が15〜39歳の若者を対象に行った調査で、未婚者の35.1%が「結婚するつもりはない」と回答したというニュースがありました。
35%。
かなり大きな数字に見えます。
これを見ると「若い人はもう結婚したくないのかな」「結婚そのものに魅力を感じなくなっているのかな」と思う方もいるかもしれません。
ただ、私は少し違う見方も必要だと思っています。
データをもう少し詳しく見る
同じ調査で、結婚への意欲を尋ねた質問では「いずれは結婚したい」が37.5%ともっとも多く、次いで「結婚するつもりはない」が35.1%、「2〜3年以内にしたい」が10.3%、「すぐにでもしたい」が9.5%という結果でした。
つまり「結婚したくない」と答えた人より「いずれはしたい」「早めにしたい」を合わせた人の方が、実は多いのです。
結婚のハードルとしては「収入への不安」が40%ともっとも多く、次いで「自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮」が34.4%、「結婚したいと思える人がいない」が32.6%と続きます。
また、結婚より優先したいこととして「余暇・趣味を楽しむこと」を挙げた人が半数を超えました。
数字を分解すると、「結婚そのものが嫌」という人だけでなく、結婚したい気持ちはあっても、今の収入や生活環境に不安を感じて足踏みしている人が一定数いることが見えてきます。
「結婚したくない」と「結婚できる気がしない」は違う
つまり「結婚そのものが嫌」という人だけではありません。
結婚したい気持ちはあっても「今の収入では難しい」「生活が苦しくなりそう」「家を持てる気がしない」「子どもを育てる自信がない」と考えている人もいるということです。
ここは分けて考えた方がいいと思います。
結婚しないという選択も当然ある
もちろん「結婚しない人生を選ぶ」という考え方もあっていいと思います。
全員が結婚しなければならないわけではありません。
仕事を優先したい人もいる、一人で暮らすことが好きな人もいる、結婚という形にこだわらない人もいる。
それぞれの人生なので、その選択は尊重されるべきです。
ただ一方で、本当は結婚したいのに、経済的不安などを理由に諦めている人がいるのであれば、社会としてできることはまだあると思います。
婚活の現場でも「お金の不安」はよく出てきます
結婚相談所で婚活をしていると「結婚したら生活費はどうする?」「どこに住む?」「家賃はいくらまで?」「子どもはほしい?」「共働きは続ける?」「教育費はどう考える?」こうした話は、かなり重要になります。
恋愛中はそこまで考えなくても、結婚となると急に現実的な話になります。
男性会員のIさんは「自分の年収で結婚生活を支えられるか自信がなく、婚活そのものを先延ばしにしていた」と話していました。
実際にお相手候補と収入や生活プランの話をしてみたところ、共働きを前提にすれば十分やっていけることが分かり、婚活を始める決心がついたそうです。
女性会員のJさんも「都内の家賃相場を考えると、結婚後の暮らしが想像できなかった」と話していましたが、お相手と実際に生活シミュレーションをしてみたことで、漠然とした不安が具体的な計画に変わったといいます。
このように、男性・女性どちらの立場でも、漠然とした経済的不安が、話し合いや具体的な情報を通じて解消されるケースは少なくありません。
特に今は、住宅費や物価も上がっています。
将来に対する不安が強くなれば「無理して結婚しなくてもいいかな」と思う人が増えるのも不思議ではありません。
ただ、結婚にはお金以外の価値もある
一方で、結婚は負担だけではありません。
人生を一緒に過ごす人がいる、嬉しいことを共有できる、つらい時に支え合える、家族が増える、子どもを育てる経験ができる。
もちろん、すべての人に当てはまるわけではありません。
それでも、結婚によって人生が広がったり、深くなったりすることはあると思います。
だから私は「結婚は大変だからしない方がいい」と最初から選択肢から外してしまうのは、少しもったいないとも思います。
出会い方が変わったことも大きい
昔と比べて、職場や地域、友人関係の中で自然に出会う機会は減っています。
そのため「結婚したいけれど、相手がいない」という人も増えています。
これは本人の努力不足だけではありません。
出会いの環境そのものが変わってきています。
だからこそ、マッチングアプリ、友人からの紹介、婚活パーティー、結婚相談所など、自分から出会いの場所を作ることも、今の時代では普通になってきています。
「結婚したい」と思った時に動ける社会に
私は、全員が結婚する社会に戻すべきだとは思いません。
ただ「結婚したい」「子どもがほしい」と思っている人が、お金が不安だから、住宅費が高いから、出会いがないから、という理由だけで諦めなくてもいい社会には、していく必要があると思います。
そして本人側も「いつか自然に出会えるだろう」と待つだけではなく、結婚したい時期があるのであれば、少し早めに動いてみることも大切です。
最後に
「未婚者の35%が結婚するつもりはない」という数字だけを見ると、若者の結婚離れが進んでいるように感じます。
でも、その背景には、価値観の変化だけでなく、経済的不安や住宅問題、出会いの減少など、さまざまな理由があります。
だからこそ「若者は結婚したくないんだ」で終わらせるのではなく、なぜそう思うのか、そこを見ることが大切です。
結婚しないという選択も尊重する。
その一方で、結婚したい人が結婚を諦めなくてもいい環境を作る。
その両方が必要なのではないでしょうか。
Iさん・Jさんのように、漠然とした不安は、話してみることで具体的な形に変わることがあります。
「本当はしたいけど不安で動けない」という方は、一度そのモヤモヤを一緒に整理してみませんか。
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