一番簡単なマインドフルネス
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目次
- キーワードは「いま、ここ、からだ、好奇心」
- 「いま、ここ、からだ、好奇心」の意味
- どのように行うのか(1)準備運動
- どのように行うのか(2)座り方
- どのように行うのか(3)呼吸に注意を集中します
キーワードは「いま、ここ、からだ、好奇心」
マインドフルネスについては「いま、ここ、からだ、好奇心」のキーワードで説明できます。
比較的簡単にこの考え方を実感できるマインドフルネスをご紹介します。
本格的に、その効果を実感するのであれば相応の努力は必要です。
投資を考えてください。1万円を1年後に10万円にする投資はなかなか難しそうですが、100万円を1年後に110万円にする投資はありそうです。
マインドフルネスも同様です。1万円分の努力をしても10万円分のリターンはありません。これは経験から確実に言えます。
でも100万円分の努力をすれば10万円分のリターンは容易に得られるでしょう。
とはいってもいきなり100万円の投資はできないよ、というのもごもっとな意見です。
そこで一番簡単な、マインドフルネスの実践と考え方をお伝えいたします。
「いま、ここ、からだ、好奇心」の意味
マインドフルネスは、人「いま、ここ」にいないこと=「現在」に注意が向いていないことが多く、それによって多くの不都合いわゆる心理的な苦悩が生じると考えます。
「いま」にいない、ということの意味は、今現在のことではなく、「いま」ではない過ぎ去ったことや、これから先におこるであろうことを「いま」考えているということです。
「ここ」にいない、ということは、今自分に起こっていることではなく、「ここ」にないことを考えている、ということです。
マインドフルネスは、人の心の大半は、「いま、ここ」にないことで占められている、と考えます。
人の心の大半が、「いま、ここ」にないことで占められている、ということは、「いま自分が感じている感覚」との接点を失っている、ということになります。
「いま自分が感じている感覚」との接点を失っていると、「いま、ここ」に無いこと(自分でコントロールできないこと)を考えて、それに伴い感情が生起し、感情の生起により体に緊張をもたらし、結果としてエネルギーを消費してします。わかりやすく言うと元気がなくなります。
生起する感情は後悔や不安であることもあるでしょう。
しかしそれらは今ここに無いことです。今ここに無いことを考えエネルギーを使い、元気をなくしてしまっていることになります。
「いま自分が感じている感覚」との接点を失っていると、たとえば不安等のストレスに対して、効果的でなく習慣的な対応をしてしまうことにもなりがちです。
そこで、「いま、ここ」に注意集中する=マインドフルに対処する能力を開発することで、いろいろな不適応やストレスから自分を解放する手掛かりがえられますよ、という観点から生まれてきたのがマインドフルネスです。
※マインドフルネスは、当初慢性疼痛患者等の(心的)ストレス低減法として開発、実施されてきました。そしてマインドフルネス研究を飛躍的に盛んにしたものがマインドフルネス認知療養です。双方ともに、ストレスや不安から解放されることを通じて、ウェルビーイングを実現することを目指しています。下記ブログをご参照ください。
https://cometolife-kekkon.jp/staffblog/mindfulness-basic1/
「マインドフルに対処する能力を開発することで、不適応やストレスから自分を解放する」ことによってもたらされる創造性の涵養などに着目して、能力開発や企業内教育訓練にも取り入れられています。
過去のことや、将来のこと、目の前に無いことを考えると、それに伴い感情が刺激されます。感情が刺激されると不安や後悔といった感情が活発になり、思考に影響を及ぼし、自由な思考を阻害します。思考が不自由になるということは創造性が阻害されている、ということになります。
それゆえ、「いま、ここ」に注意集中する「マインドフルに対処する能力」を獲得することで、いまここに無いことを考えることで引き起こされる感情に影響されない思考を実現する「トレーニング」を行い、それが結果として創造性や問題解決能力の向上につながります。
そして「いま、ここ」に注意集中するために「からだ」への「注意集中」という方法が登場します。
『人の心の大半が、「いま、ここ」にないことで占められてい』て、『「いま自分が感じている感覚」との接点を失っている』のであれば、絶えることなく行われている呼吸への意識集中を通じて、体の感覚への接点を強化してゆけば、「いま自分が感じていること」をよりダイレクトに感じることができるよね、そうすれば、いまここに無いことを考えていることによる不適応や不安などのストレスに対して、どのように対処したらよかヒントが得られるよね、ということになります。
別の考え方でいえば「レジリエンス」を強化することです。
もう少しわかりやすい説明をすると、人の心の大半は「いま、ここ」に無いことで占められているので、「いま、ここ」にある体の感覚に注意を集中して、体の感覚に注意を集中すれば、「いま、ここ」に無いことについての思考が(短時間であっても)排除されて、あなたは「いま、ここ」に無いことから解放されますよね、「いま、ここ」に無いことから解放されれば、新しい視点が開けてきますよね、そうすれば、いまここに無いことに起因する不適応や不安などのストレスへの対処するヒントが得られますよね、という説明になります。
ここで注意していただきたいのは、ヒントの受け取り方は人それぞれであってよく、正解のようなものはないということです。
経験から、こうするとこうなるよ、ということは言えますが、しかし起こった変化をどのように受け止めるかは、その人自身が行うことなのです。
そして、いまここに無いことに起因する不適応や不安などのストレスへの対処がうまくできるようになると、私は私のままでいてよいのだ、という感覚を得ることにもつながります。
「私は私のままでいてよいのだ」という感覚とは、あれをしなければいけない、あれがないから私はうまくゆかないんだ、という考え方から解放されることです。
この考え方にたどりつくためのキーワードが「好奇心」です。
たとえばあなたに「あれをしなければならない、あれがないから私はうまくゆかないんだ」という考えが心の中にあるとします。
そのような考えがあることに気付いたら、「あれをしなければならない、あれがないから私はうまくゆかないんだ」という考え方に対して好奇心で接する、言い換えれば、そう考えなかったらどうなるか試してみようという態度で接すると、別の選択肢があることに気付きます。
これが「好奇心」をもって行うことが、とても大事な理由です。
「あれをしなければならない、あれがないから私はうまくゆかないんだ」という思考があることを認めたうえで、そのように考えることもできれば、そのように考えないこともできそうだ、という心理的態度を獲得したならば、あなたは自由になります。
1つしかなかった選択肢が少なくとも2つに増えます。
自分にない何かを手に入れる必要はありません。
そのような心理的な態度を獲得したあなたは、自分にも他者にも寛容になり、周りからは魅力的に映るでしょう。
どうなるか試してみよう、という態度がマインドフルネスを継続する秘訣にもなります。
トレーニングやエクササイズと同じで、自分で継続してやってみなければ効果は感じられません。
好奇心をもてば継続することが多少なりとも苦でなくなります。好奇心を持つことによって自分の体や感情の変化にも敏感になります。つまり感受性が強化されます。
自分への感受性が強化されれば、他者が感じていること考えていることへの感受性も強化されます。他者への感受性が高まることが、婚活に役立つことはご説明するまでもありません。
マインドフルネスの原型は仏教瞑想ですが、「好奇心」という考え方が、マインドフルネスをマインドフルネスたらしめている、と言ってもいいかもしれません。
どのように行うのか(1)準備運動
準備運動を行なうことを推奨します。
自分でもしています。
これは誰かから教えてもらったわけではなく、姿勢を安定させ呼吸を穏やかにするために自分で工夫した結果、準備運動をするようになったものです。
自分の体とのつながりをより容易にするために行います。
同様なエクササイズは、マインドフルネスを世に出したカバッジンのマインドフルネスストレス低減法(MBSR)では「ヨーガ瞑想法」として、MBSRに触発されマインドフルネスを爆発的に広めることとなったマインドフルネス認知療法(MBCT)では「マインドフルなストレッチ」として行われています。
方法を説明します。
右手と左手の指を重ね合わせて、一歩踏み出しながら上へもってゆき、腰を前に押し出す感じで伸ばします。この時呼吸を意識して、腹に入った力を抜いて、呼吸を「解放」してあげて、体の力を抜いて腕を下げてください。右左一歩ずつやってください。
大事なことは、伸ばす時に無理をしないこと。体が大丈夫と言っているかいないかを感じながらやってください。
次に、力を抜いて首を回しながら、呼吸に注意を向けてください。
首の次は、腕は下げたまま、肩に力を入れて肩を上げて、力を抜いて肩を下げる、これを2、3回繰り返してください。その後は腕は下げたまま、肩だけを前回りに回し、さらに後ろ回りに回してください。
この時も呼吸を意識してください。
準備運動は、ほかにもありますが、初めて取り組む方はこのくらいで十分です。
どのように行うのか(2)座り方
座禅のように座ることが出来る方は、それが良いでしょう。できない方は、椅子にすわってもOKです。
座禅のように座る場合は、みぞおちを引っ込ませることなく、腰の骨を垂直にし、少し腰をまえに押し出し、その上に頭と胴体を乗せるイメージで、安定して座れる姿勢を作るようにしてください。
首から肩の下あたりの背骨がやや前かがみなるのは、致し方ありません。骨がそのようにカーブしているからです。
ただし猫背になってしまうと、すぐに疲れてしまいます。疲れてしまうと、姿勢が維持できず、穏やかで安定した呼吸が出来なくなります。
椅子に座る方は、深く腰掛けず、お尻の骨を椅子の座面の前半分から1/3にちょこんと乗せる感覚で、お腹を少し前に押し出す感じで座ってください。このようにすると体重が腰に乗り安定した姿勢で、呼吸も無理なくできます。
どちらの座り方も腰への負担はかかります(アイソメトリックストレーニングをするようなものです)ので、ここでも無理せず、自分の体が大変だ、と感じない範囲(時間)でやってください。
腕は、手の甲を下にしてひざの手前に自然においてください。力を抜くと意識しなくても親指と人差し指がくっつきます。
どのように行うのか(3)呼吸に注意を集中します
眼を閉じて行います。
最初、2回から3回意識的に細く長く息を吐いて、吐ききったら自然に腹が戻って空気を吸い込むことを感じてください。
おへそから下あたりのお腹を意識してやってください。
マインドフルネスの源流は仏教瞑想です。
仏教瞑想ではこの時、「長く息を吐いています」「長く息を吸っています」と、言葉で今の状況を確認します。今の状況を言葉で確認することで体とのつながりを作ってゆきます。長い呼吸が終わったら、意識しない自然な呼吸を行い「短く息を吐いています」「短く息をすっています」と確認します。
これはやってもやらなくても構いません。やってみてどういう効果があるかを確認したい方は、やってみてください。
自然な呼吸を心掛けながら、次のように心の中で唱えてください。
「いま私はここにいます。いまここにいて、いまここで起きていることに注意を集中します。昨日のことも今日これからおこることもいまここでおこっていません。これからの10分間は、いまここで私が感じる体の感覚に注意を集中します。」
このように唱えた後、お腹の動きに注意を集中しながら「体を感じながら息を吐いています」「体を感じながら息を吸っています」と唱えてください。
最初は言葉の独り歩きになって、体を感じることが伴いません。
それどころか、お腹の動きから注意がそれて別のことを考えてしまいます。それが自然なこと、普通のことなので、自分には難しいと考えないでください。
この状態が、あなたが「いま、ここ」にいない状態です。
簡単なことのように思えても、「いまここにある体の感覚」に注意を向けることは、誰にとっても難しいことなのです。
誰にとっても難しいをことに取り組むからこそ効果があります。
注意がお腹の動きからそれたことに気がついたら、「体を感じることに注意を戻します」と唱えてお腹の動きに注意を戻します。
マインドフルネスは、「それてしまった注意を戻す訓練」だと理解してください。注意を戻す訓練をするのですから、日常生活での注意力も当然に強化されます。
ゆっくりあせらず続けてゆくことで、呼吸による副交感神経の活性化より安静効果がもたらされ、言葉がガイドとなって体を感じることができるようになります。
姿勢が安定(無意識のうちに体に入っている力が抜ける必要があります)して、自然な呼吸ができて、呼吸に無理なく注意が集中できる(息の出入りと腹のへこみふくらみを感じられる)ようになるには、継続して行う必要性があります。
頭で理解するものではなく、体が学ぶもの、という性格が強いからです。その観点からはトレーニングやエクササイズと同様です。
やってみて自分で感じてください。自分で感じること、自分の感覚を信頼することが第一歩です。
体の感覚とのつながりを感じることができたなら、日常の中で緊張を感じたときなどに、呼吸へ意識を向けることで、自分を緊張から解放することが出来るようになります。
効果が実感できるまで多少の時間がかかります。
筋トレやエクササイズも1回おこなったから、効果が実感できてそれが持続する、ということはありませんよね、それと同じです。
続けることですこしずつ効果が実感できます。
MBSRもMBCTも投げ出さないこと、継続することを必須のものとしています。