『趣味は何ですか?』と聞いて女性を激怒させた男
- お見合い
お見合いと言いますと、まず頭に浮かぶのは、
「あなたの趣味は何ですか?」という質問かもしれませんが、
今月上旬のお見合いで、当店のアラフィフ男性会員のK様がその質問をしたところ、
女性を激怒させちゃって、お見合いは実に険悪な雰囲気になりました。
そもそも、「趣味」はプロフィールシートや自己PR欄にすでに書いてあるものですから、
「ご趣味は何ですか?」
なんて聞くのは、
自分がプロフィールシートを読んでないことを白状しちゃってるみたいなものなのですが、
今回の女性は、趣味について何も書いていなかったのです。
それで、Kさんは質問したのですよ。
Kさんは久々のお見合いだったこともあり、非常に盛り上がっておりまして、
「準備万端整えてお見合いに臨みたいし、絶対に交際したいです!」
という感じで意気込んでおられました。
私としても、それは頼もしいから、うまくいくよう祈っておりました。
さて、お見合いの本番が参りまして、
Kさんが趣味について質問したところ、
彼女は、
「わたしには、趣味はないんです」
と言ったそうです。
Kさんは、そこでやめときゃよかったのに、というか、話題を変えたらよかったんですが、
「どうして、趣味がないのですか?私はいっぱいありますよ。旅行でしょ。カメラでしょ・・・」
という感じで、追加で質問して、さらに深追いしてしまった。
そしたら彼女は不機嫌になって、
「Kさんは、私がシングルマザーだとご存じのはずですよね?私は二人の子供を育てながら毎日必死に働いています。趣味などやってる時間もお金もありません!だから無趣味です!!」
と言われてしまったのでありました。
だからプロフィールに「趣味」が書いてなかったわけなんです。
彼女は、趣味が無いことを、責められたと感じてしまった様子です。
昨日の記事にも書いたとおり、
①プロフィールに書いてないことは、話したくないことかもしれんから、いきなり質問するな!
②書いてあることをいちいち確認する質問はするな!
③質問したけりゃ書いてあることを掘り下げて聞け!
ってのが、ここでも発生していたのですよ。
で、まぁ、
Kさんは、何とかリカバリーしないといけませんから、
次に予定していた話題に切り替えました。
彼女は保育士でしたから、
Kさんは、話題をそっちに振りまして、
「保育士さんのお仕事は大変でしょうが、やりがいがあるでしょうね。小さな子供に囲まれて、毎日ピアノを弾いて、歌を歌って、お遊戯会をやったり園庭で遊んだり、楽しそうなお仕事と思います。責任感も必要でしょうが、子供たちがすくすくと成長していく姿も見れますし、実に素晴らしいお仕事だと思います!」
と言ったのですが、
彼女は、
「いや、私は園長ですから、子供に関わっておりません。保育の現場にはいないのです。マネージメントと保護者のクレーム対応が私の主な仕事でして、それで毎日苦労ばかりしています…」
なんて言われちゃったものだから、Kさんは固まって、思考は停止し、手の施しようがなくなっちゃったから、
後は二人で黙ってコーヒーを飲んで、
時間が来たから帰ってきたそうです。
もちろんお見合いの結果も「お断り」でした。
まぁ、そうなりますわね。
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ここまで読んでいただくと、
この女性が悪くて、Kさんが気の毒なように思えるでしょうが、
私は事前のお見合い練習(ロープレ)で、
「彼女はシングルマザーですよ。その大変さに寄り添ってくださいね。今回のお見合いは、ただ『明るく楽しくやってたらいい』とは限りません。彼女にご苦労があれば、大きな心で受け止めてあげてください。そして彼女は40代ですから、管理職かもしれません。それも頭に入れておいてくださいね」
と言ってあったのですが・・・。
ところがKさんは、私とお見合い練習した後に、
ChatGPT(チャッピー)にあれこれ質問していたそうでして、
そしたらChatGPTは、
「お見合いは明るく楽しくやりましょう」
「趣味は最高の質問です」
「保育士のお仕事に共感して、褒めてあげましょう」
とかなんとか言うものだから、
私の予言というか、忠告を忘れてしまって、
ChatGPTの言うことでお見合いを構成してしまったそうなんです。
要するに、
KさんはChatGPTと2人で、
「お見合いの台本」を作って、
台本通りのお見合いをしたのよね。
もう・・・。
お見合いは「演劇じゃない」ってば!
お見合いの台本なんて、勝手に作っちゃダメです!
お見合いは生き物です。
台本通りにはいきませんよ…。
お見合いをテニスに例えるなら、
「お見合いという名のテニス」のルールは、
こっちがサーブを打って、相手が取れなかったら、そのサーブは失敗です。
お見合いでは、取れないサーブを打った方が悪い。
そしてラリーが続き始めて、
ボールをコートの外に打っても失敗。ネットにひっかけても失敗。
あくまでも、ラリーは続けなきゃならない。
つまり、「相手が返せないようなところに打つな」ってことでありまして、
お見合いで言えば、話題をそらさずにしっかり会話を続けてほしいわけです。
そして難しいのは、「お見合いという名のテニス」は、
相手がどこに打ち返してくるかわからないことです。
強い球かもしれないし、山なりかもしれない。ひょっとしたらネット際に落ちるかもしれない。
しかし、それをちゃんと打ち返して、ラリーは続けなきゃならないわけです。
つまり、(これはお見合いに限ったことではないのですが)
会話というものは、
その瞬間瞬間に対応し続けなきゃならないってことです。
「今ここ」の話題に集中して、
ちゃんと聞いてなきゃ対応はできないわけです。
だから、
質問するより、まず相手の話を聞け!
と言っているのです。
聞いてなきゃ拾えないし、打ち返せないでしょ!
それができるようになったら、
会話という名のテニスは楽しくなります。
テニスでも、バドミントンでも、卓球でも、そうなのですが、
相手が取りやすい球をこっちが打ってあげれば、
相手もなぜか「取りやすいところ」に打ち返してくるんです。
テニスも会話も、構造はそっくりなんです。
だから、相手の立場に立って、相手が取りやすいサーブを打たなきゃならないのです。
ですから、Kさんが打ったサーブの「ご趣味は何ですか?」は、
女性が取りたくても取れない、コースアウトのサーブだったわけだし、
「保育士(の現場)はすばらしい」も、テニスで言えば、フォルト(失敗サーブ)でした。
彼女は現場にはいなかったですよね。園長室にいましたからね。
Kさんは、「台本通り」にお見合いして、ダブルフォルトを打っちゃいましたからね・・・。
再度言いますが、
台本作ってお見合いするな!
です。
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最後にもう一点。
Kさんは、
「どうして、趣味がないのですか?」
と、質問していますよね。
この「どうして?」と、「なぜ?」という言葉は、お見合いに関わらず
使う場合を選ばないと『地雷になるワード』なんですよ。
それは、これらのワードは「自分は相手に責められている」と感じさせる恐れがあるからなんです。
私は以前、21年間トヨタ自動車で働いていましたが、
当時の部長がこんな話をしていました。
それは、
「以前トヨタ自動車に、奥田さんという社長がいてね。ある日、社長室の絵が替わっていたから、奥田社長は秘書に向かって『どうして絵を替えたのですか?』と聞いたら、数時間後に元の絵に戻っていたらしいんです。秘書は『どうして?』と聞かれて、責められたと感じちゃったんですね。奥田社長は優しい人だし、ただちょっと聞きたかっただけなんですが、秘書にとっては大事件になっちゃったんですね」
という話でした。
ですから、お見合いでも日常でも、
「どうして?」
「なぜ?」
は、使わないか、使うとしてもよく考えて使った方がいいですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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