【婚活小説】「人生、次のフェーズへ」エピソード#8
- 成婚者エピソード
- 結婚準備
- 婚活のコツ
【30代商社マン、翔のリアル婚活ジャーニー(フィクション)】
名古屋・千種の結婚相談所「ブライダルサロンbouquet(ブーケ)」の佐藤まさよしです。
私たち夫婦が今までお手伝いさせていただいた、「海外赴任が決まった男性会員」6名のエピソードをまとめ、一つの物語(小説)にしてみました。
ここでの登場人物はカウンセラーの佐藤香織以外は、架空の人たちです。ですが、皆さん、おおよそこのような状況で入会されて、成婚退会後に一緒に海外へ赴任されています。
これから婚活を始めようと考えている方、
実際に「海外転勤」の可能性の高い方、
海外へ一緒について行きたいと考えている方へ。
私たち「ブライダルサロンbouquet」のサービスをイメージしてもらいやすいように、フィクションで紹介させていただきます。
『人生、次のフェーズへ』~海外駐在が決まった僕が、結婚相談所で見つけた「本当のパートナー」
海外転勤が決まり、一緒に赴任してくれるパートナーを探そうと決めた『高橋翔』さんが、結婚相談所「ブライダルサロンbouquet」を選び、代表カウンセラー『佐藤香織』と共に婚活をし、最高のパートナー『中村遥』さんと出会う物語です。
全8話、お楽しみください。
第8話「未来は、ふたりで描くもの」
異国の街並みに、ようやく慣れてきた頃。
遥は朝の光が差し込むキッチンで、湯気の立つコーヒーを淹れていた。
翔が身支度を整え、スーツ姿でリビングに現れる。
「今日はちょっと早めに帰れるかも。外のマーケット、行ってみる?」
「うん、楽しみにしてる。…今日はチーズの日だったよね?」
ふたりの生活は、静かで、穏やかで、そして日々新しい。
赴任先での生活は決して楽なことばかりではなかった。
言葉の壁、文化の違い、手続きの煩雑さ。
遥は、日本でのようにスムーズにいかないことに戸惑うことも多かった。
でも、ふたりで力を合わせ、少しずつ“自分たちの居場所”を築いてきた。
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【人生を共に創っていきたい】
ある日曜日の午後。
近所の公園をふたりで散歩していると、翔がふと立ち止まった。
「遥、ちょっと聞いてほしいことがあるんだ」
遥が立ち止まると、翔はまっすぐ彼女の目を見た。
「こっちでの生活が安定したら、次は一緒に事業を始めてみたいと思ってる。
ずっとやりたかったことがあって――教育とか、国際交流とか、そういうものを取り入れた形で」
遥は少し驚いた顔をして、それから柔らかく微笑んだ。
「いいと思う。翔さんの夢、応援したい。…私も、子どもに教えるの、まだ好きだから」
「遥とだから、一緒にやれる気がする。人生を“共に創る”って、きっとこういうことなんだろうなって」
遥は黙ってうなずき、そっと翔の手を握った。
ふたりが初めて出会った頃――
海外転勤という条件は、結婚の大きな壁に見えた。
だけど今、それは“共に越える力”を育ててくれた。
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【未来をともに描くご夫婦が生まれることが、私たちの誇りです】
夜、ふたりはリビングのソファで寄り添いながら、佐藤香織から届いたメールを読んでいた。
「遥さん、翔さん、お元気ですか?
ブライダルサロンbouquetでは、今もあなたたちのようなご縁を願って、たくさんの出会いをサポートしています。
おふたりのような“未来をともに描くご夫婦”が生まれることが、私たちの誇りです。」
翔は少し笑って言った。
「香織さん、いつも言ってたね。“結婚はゴールじゃなくて、スタート”だって」
遥も同じように笑って、翔の肩にもたれかかった。
「うん。でも、私は“この人と一緒なら大丈夫”って思えた日から、もうちゃんと始まってたんだよね」
翔は、遥の肩をそっと抱き寄せた。
ふたりの未来は、まだ白紙に近い。
でも、その白紙に“何を描くか”を決められるのは、ふたりだけだ。
だからこそ、その未来は自由で、希望に満ちている。
――それが、「結婚」という選択の本当の意味だった。
(第8話・完)