「結婚したい」その一言に人生のすべてがにじむ瞬間がある
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結婚相談所の電話には、人生が詰まっていた。
結婚相談所を長く運営していると、まるでドラマのような、漫画のような出来事に数多く出会います。
とくに、まだスマホが当たり前ではなかった頃、コロナ前までは「固定電話」が主な問い合わせ手段でした。
声だけのやり取りだからこそ、かえって本音を語れる場でもあったのだと思います。
今振り返っても、忘れられない電話がいくつもあります。
忘れられない電話
「前の夫から逃げてきたんです。携帯も持っていません。でも、結婚できますか?」
切羽詰まった声の女性から、ある日かかってきた電話。
「今、旅館で仲居をしています。前の夫から逃げてきて、携帯電話も持っていません。でも、結婚ってできますか?」
この言葉が、今も心に残っています。
彼女はタクシーに乗るお金もなく、実際にお会いすることは叶いませんでした。
けれど、声の奥にあった 「希望のかけら」のようなものが、今も耳に残っています。
忘れられない、さまざまな“声”
他にも、いろんな方が電話をかけてきました。
●「娘(息子)がとても良い子なので、結婚させたい」
→ご両親からの電話。でも本人は全く乗り気でなく、長電話の末に終わることも。
●「結婚したいけど、怖くて怖くて……できる気がしない」 と泣く女性。
●「自分の家柄が良すぎるので、誰でもいいから結婚相手を探してほしい」 という自称・富豪の男性。
●「今、駅まで来たので迎えに来てほしい」 という高齢の男性。
●「昔は演歌歌手だったんです。でも売れなかった。貧しいけれど、結婚できますか?」 という女性。
●「介護の仕事をしてるけど何もできない。辛くて辞めたい。結婚したい」 という、まだ若い大柄な女性。
●「今、あなたの事務所の下にいます。降りてきてください」
→これは正直、ちょっと危なかったです。
今はネット予約。電話の時代は終わったけれど
今では、無料カウンセリングも予約制。
電話でのご相談は基本的に行っていません。
合理的でスムーズ。そうした変化は時代の流れとして当然かもしれません。
けれど、あの頃の電話には、
人の「素顔」や「願い」 が詰まっていました。
ちょっと支離滅裂だったり、現実的でなかったりしたけれど、
そこには切実な “生きる声” がありました。
「結婚したい」 その一言の裏には
想像もしないような背景や物語がある。
だからこそ、結婚相談所の仕事を、私は今も続けています。
最後に:あなたの声も、きっと誰かに届く
結婚相談所は、ただの出会いの場ではありません。
今、何かを変えたい人
誰かと寄り添いたい人
自分の未来を諦めたくない人
そんな方々の “声” を、これからも受け止めていきたいと思っています。
無料カウンセリングは、オンラインでも可能です。
安心できる環境で、まずは一歩だけ踏み出してみませんか?