老後の孤独が不安なら、意味を「今の幸せ」だけで考えない
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結婚したから必ず幸せになれるわけではありません。子どもができるとも限りません。それでも、病気や介護、お金の不安が増える老後を「一人で抱えなくていい可能性」をつくれることは、結婚の大きな意味だと思います。
「一人のほうが気楽」
そう思う気持ちも、よく分かります。
誰かに生活を合わせなくていい。
自分で稼いだお金を自由に使える。
休日も好きなように過ごせる。
若くて元気なうちは、一人暮らしに大きな不自由を感じない人もいるでしょう。
しかし、結婚の意味を考えるとき、今の暮らしだけを見て決めてよいのでしょうか。
この記事では、老後の孤独がなぜ不安になるのか、結婚や家族がどんな支えになり得るのか、後悔しないために今できることを考えます。
老後の孤独がつらいのは「一人でいること」だけが原因ではない
老後の孤独とは、単に一人で暮らすことではありません。
本当につらいのは、困ったときに相談できる人がいないことです。
若い頃は、仕事に行けば誰かと話します。
友人と食事に行くこともできます。
一人で旅行や買い物を楽しむ体力もあります。
ところが、年齢を重ねると生活は少しずつ変わります。
仕事を辞めれば、人との接点が減ります。
友人にも家族や介護など、それぞれの事情ができます。
自分や友人が病気になり、以前のように会えなくなることもあります。
若い頃には簡単だった外出さえ、疲れの取れない体には負担になるかもしれません。
「一人が好き」と「誰にも頼れない」は、同じではないのです。
結婚の意味は、幸せにしてもらうことではない
結婚すれば、毎日が楽しくなる。
寂しさが完全になくなる。
老後も絶対に安心できる。
残念ながら、その保証はありません。
相手との関係が悪ければ、結婚していても孤独を感じます。離婚や死別によって、将来一人になる可能性もあります。
それでも結婚には、人生で起きる問題を二人で考えられる可能性があります。
体調が悪い日に「大丈夫?」と声をかけてもらう。
一人では決められないことを相談する。
何でもない出来事を帰宅後に話す。
病院へ行くか迷ったとき、背中を押してもらう。
結婚生活を支えるのは、派手な幸せだけではありません。
何も起きなかった一日を話せる相手がいること。
自分の異変に気づいてくれる人がいること。
お互いを気にかけながら暮らすこと。
そうした小さな積み重ねも、結婚の意味ではないでしょうか。
老後の孤独を実感しやすい具体的な場面
病気になったとき
一人暮らしで困るのは、大きな病気のときだけではありません。
熱が出ても食事を用意しなければならない。
薬を受け取りに行かなければならない。
体調が悪化しても、自分で判断して助けを求めなければならない。
元気なときには「一人でも何とかなる」と思えます。
しかし、弱っているときまで一人で何とかし続けるのは、想像以上に心細いものです。
お金の不安を抱えたとき
結婚すれば、必ず経済的に楽になるわけではありません。二人分の生活費がかかり、相手の病気や介護によって負担が増えることもあります。
一方で、住居費や光熱費などを一つの世帯で支えられる面もあります。
大切なのは、相手に養ってもらうことではありません。
老後に必要なお金、働き方、住む場所について、早いうちから二人で相談できることです。
親の介護が始まったとき
親の介護は、突然始まることがあります。
手続き、通院、施設探し、お金の問題。
きょうだいがいても、協力してもらえるとは限りません。
結婚相手に介護を押しつけてはいけませんが、話を聞いてくれる人がいるだけでも気持ちは違います。
家族とは、すべてを代わってくれる人ではなく、苦しいときに一人にしない人でもあると思います。
疲れの取れない体で帰宅したとき
若い頃は、休日に寝れば回復できた。
ところが年齢を重ねると、疲れが翌日まで残ることがあります。
仕事を終え、重い荷物を持って帰り、食事を作り、片づける。体調が悪くても、代わってくれる人はいません。
そんな日に「今日は簡単なものでいいよ」と言い合える相手がいる。
それも、結婚生活がもたらす支えの一つです。
子どもができるか分からなくても、結婚する意味はある
「この年齢で結婚して、子どもができなかったら意味がないのでは?」
そう悩む人もいるでしょう。
しかし、結婚の価値は子どもの有無だけでは決まりません。
もちろん、子どもを望んでいるなら、年齢や健康について現実的に考える必要があります。ただし、結婚は子どもを持つためだけの制度ではありません。
子どもがいないからこそ、夫婦がお互いを第一に考えて暮らす人生もあります。
一緒に食事をする。
体調を気遣う。
休日に出かける。
老後の住まいについて話し合う。
二人で穏やかに年齢を重ねることも、立派な家族の形です。
また、子どもがいても、必ず老後の孤独がなくなるとは限りません。子どもには子どもの生活があり、老後の世話を前提にすることはできないからです。
だからこそ、まず大切にしたいのは夫婦の関係です。
老後の孤独に備えるため、今日からできること
結婚したい理由を書き出す
「寂しいから」だけではなく、どんな生活を送りたいのかまで考えてみましょう。
たとえば、
* 一緒に食事を楽しめる人がほしい
* 病気のときに支え合いたい
* 老後のお金について相談できる相手がほしい
* 子どものいない人生も二人で楽しみたい
* 何でもない一日を話せる相手がほしい
理由が具体的になると、相手に求めるものも見えやすくなります。
条件ではなく「一緒に生活できるか」を見る
婚活では年収、年齢、学歴、見た目などに目が向きがちです。
もちろん、条件も無視はできません。
ただ、長く暮らす相手を選ぶなら、困ったときに話し合えるか、体調を気遣えるか、お金の使い方が大きく違わないかも重要です。
老後をともにするのは、条件表ではなく一人の人間です。
元気なうちに出会いをつくる
病気になってから。
仕事を辞めて寂しくなってから。
親の介護が終わってから。
そう考えているうちに、数年が過ぎることがあります。
婚活を始めたからといって、すぐに相手が見つかるとは限りません。だからこそ、今すぐ結婚を決断できなくても、人と出会うことから始めてよいのです。
老後の孤独を恐れるあまり、やってはいけないこと
寂しさだけで相手を選ぶ
一人になるのが怖いからと、違和感のある相手との結婚を急ぐのは危険です。
怒ると話し合いができない。
お金について何も教えてくれない。
こちらの不安を笑う。
約束を何度も破る。
こうした問題を「結婚すれば変わる」と考えないことです。
孤独を避けるための結婚で、さらに深い孤独を抱えてしまっては意味がありません。
結婚すれば全部解決すると思う
結婚相手は、介護職員でも生活保障でもありません。
自分の健康、お金、人間関係については、結婚後も自分で備える必要があります。
そのうえで、一人では抱えきれないことをお互いに支え合う。それが現実的な結婚生活です。
子どもを老後の保証にする
子どもができれば老後は安心、とは言い切れません。
遠方で暮らすこともあれば、仕事や家庭で忙しいこともあります。
子どもは老後のために持つものではありません。夫婦二人でも生活できる備えをしたうえで、子どもには子どもの人生を歩んでもらう。その考え方が必要です。
まとめ|老後の孤独を考えることは、今の生き方を考えること
結婚したから必ず幸せになれるわけではありません。
子どもができる保証も、老後に一人にならない保証もありません。
それでも結婚には、病気、お金、介護、年齢による体の変化を、一人だけで抱えなくてよい可能性があります。
結婚とは、誰かに幸せにしてもらうことではありません。
元気な日も、疲れの取れない日も、二人で暮らしをつくっていくことです。
今すぐ答えを出す必要はありません。
ただ、「まだ困っていないから」と考えることまで先延ばしにしないでください。
人生は、誰と歩むかで景色が変わります。
老後の孤独が気になり始めたなら、それは結婚やこれからの生き方について、真剣に考え始める時期なのかもしれません。