婚活をしていると、「この人、いい人だな」と思う出会いがあります。優しいし、誠実だし、プロフィールも申し分ない。それなのに、なぜか心が動かない——「私、わがままなのかな？」「せっかくのご縁を無駄にしてるのかも…」そんなふうに、自分を責めてしまうシングルマザーさん。でも、それって実は“よくある感情”なんです。

今日は、いつものように昼間の数時間だけのデート。でも、今日は少し違って見えた。待ち合わせ場所で彼の姿を見つけた瞬間、思わず笑みがこぼれる自分がいた。彼も同じように笑ってくれて、ふたりの時間が静かに始まった。

彼から「夜、少しだけ食事できないかな？」と誘われたのは、数日前。いつもは昼から夕方までのデート。だけどこの日は、珍しく夜の時間。誘いの理由は聞かなかったけれど、後になって、彼のやさしさに気づいた。「誕生日は、きっと子どもと過ごすと思ったから──」そう考えて、当日はあえて誘わなかったのだと。だからこの夜は、“私だけ”の時間だった。

待ち合わせの場所で、彼の姿が遠くに見えたとき、私は思わず、子どもみたいに手を振っていた。誰かに見られてたら…なんて、一瞬も考えずに。「嬉しい」が、私の中のすべてを超えてしまった。そんな私を見て、彼も少し照れたように笑って、ゆっくり手を振り返してくれた。

スマホが鳴った。彼からの通知だとわかった瞬間、思わず笑ってしまった。いつからだろう。ただ連絡が来るだけで、こんなに心があたたかくなるなんて。この気持ちを、まだ“恋”と呼ぶには少しだけ怖かったけれど。だけど、私は今、ちゃんと誰かを想っている。

恋愛をしていると、ふと「理想の人かも」と思ってしまう相手に出会うことがあります。その瞬間、胸が高鳴って、少し浮ついた気持ちになる。それはとても自然な感情です。「理想の人に惹かれるのは、当たり前」その気持ちを否定する必要はありません。まずはその気持ちを、素直に受け止めてあげてください。

シングルマザーであること。生活環境や子どものことなど、人に知られたくない背景があることもあるでしょう。たとえば——・引っ越しできない学区の事情がある・男性と一緒にいるところを見られるのが不安・婚活してることを誰かに知られるのが怖いそんなふうに思ってしまうのも、無理はありません。でも、気にしているその気持ちに、まずは正直になって大丈夫。「私はそう感じてる」って、まずは受け止めてみてください。

「みんな再婚していくのに、なんで私は…」そう感じてしまう瞬間、ありませんか？シングルマザーのあなたが口にしたその本音を、私は何度も聞いてきました。知り合いや周囲の人たちが次々と新しいパートナーを見つけていく。「おめでとう」と笑顔で言いながら、心のどこかで焦りや不安がじわっと広がっていく。そんな気持ちは、決して珍しいことじゃありません。でも、ふとした瞬間にその思いが自分を押し込めてしまって、「私だけが遅れている」「早く次を探さなきゃ」と焦ってしまうこともありますよね。

仕事を通じて知り合った、とても素敵なシングルマザーさん。中学生のお子さんがいるとは思えないほど、若々しくおきれいな方でした。そんなある日、「山田さんのところでお世話になりたいんです」と、再婚についてご相談をいただきました。でも——いざ動き出そうとするとき、一番大切にしなければならない存在が「お子さん」だという現実に、改めて向き合うことになったのです。お母さんが誰かに取られてしまう不安、受験を控えたプレッシャー、繊細な思春期の心は、すぐに「猛反対」という形で現れました。

若い頃は、少し返事を遅らせたり、すぐに既読をつけなかったり——今思うと、ちょっと恥ずかしい恋の駆け引きをしていたと思う。でも、大人になった今、「好きだから、素直に連絡したい」そんな気持ちの方がずっと自然だと、やっと思えるようになった。