「婚活の森」
- 婚活のコツ
- 婚活のお悩み
- 自分磨き
目次
- 鏡の国のふたり
- 欠けた部分を探す
- 丸ごとの自分を映す鏡
- 鏡の国を出るとき
- 未来を信じて
鏡の国のふたり
ある日「婚活の森」という不思議な場所に迷い込んだ女性がいました。彼女の名前はサオリ。37歳、結婚を夢見ながらもどこか現実に距離を感じ、森の中で彷徨っていました。 婚活の森には「魔法の鏡」がたくさん置かれており、それぞれがサオリの前に現れるたび、彼女の内面を映し出しました。鏡に映るのは、必ずしも美しい姿ではありません。彼女の弱さ、不安、そして過去に失敗した恋愛の影――そんなものが鮮明に浮かび上がります。 「こんなの見たくない!」サオリは思わず目を背けました。そのとき聞こえてきたのは、どこか穏やかな男性の声でした。欠けた部分を探す
声の主はダイスケという男性でした。彼もまた婚活の森を歩いている一人で、鏡の前で立ち止まっては、自分の姿をじっと見つめていました。彼の目に映るのは、かつて仕事に追われるばかりで結婚を先送りにしてきた自分の姿。野心がないと言われることを気にしていた彼は、鏡の中の自分をどう受けいれたらいいのか迷っていたのです。 「ここに来る人はみんな、自分の姿に向き合わなきゃいけないらしいよ。」ダイスケはそう言って笑いました。「でも、きっとお互いに助け合えると思う。少し一緒に歩いてみない?」 サオリは、初めて鏡を覗き込むときのような不安を抱えつつも、ダイスケと歩き始めました。丸ごとの自分を映す鏡
旅を続けるうちに、サオリとダイスケは「丸ごとの自分」を映すという噂の鏡にたどり着きました。その鏡は、不思議な輝きを放っていて、映る姿がどこか温かみを帯びているように感じました。 サオリが鏡を覗き込むと、そこには彼女のすべてが映っていました。忙しい仕事に追われる日々、短気でつい八つ当たりをしてしまう一面、そして同時に、友達を前向きにすることが得意な自分や、怖いもの見たさでチャレンジングな意欲を大事にする自分も映っていました。 「全部が私なんだ……」サオリは呟きました。 ダイスケもまた、鏡の中の自分に微笑みました。「俺も、こういう自分でいいんだな。」そう言いながら、彼はサオリを振り返りました。「もしかしたら、相手探しっていうのは、こうやって自分を見つめ直す旅でもあるのかもね。」鏡の国を出るとき
旅の終わりが近づいたころ、森の出口に大きな門が現れました。レリーフには、こんな言葉が刻まれていました。 「相手は鏡。人の一生は、欠けているものを探して埋めようとする。でも、大切な答えは、自分も相手も丸ごと肯定するなかにある。」 その言葉を読み上げたとき、サオリは小さく笑いました。「婚活って(そしてたぶん結婚も)、結局、そういうことなのかな?」 ダイスケは頷きながら言いました。「俺たちは、ただ足りないところを補い合うんじゃなくて、相手の全部を受けいれる練習をしてるのかもね。」未来を信じて
サオリとダイスケは、森を抜ける前にもう一度鏡を見つめました。その中には、互いに支え合う自分たちの姿が映っていました。サオリは言いました。 「私らしさを愛してくれる人がいるって、信じてみたい。私も、あなたの『らしさ』を愛せる人になりたいな。」 ダイスケも答えました。「それなら、まずは一緒に歩いていこう。ゆっくりでいいから、丸ごとの自分を少しずつ見せ合って。」 鏡の国を抜けた二人は、未来への第一歩を踏み出しました。婚活の森は、彼らにとって自分を見つめ直し、互いを受けいれるための大切な旅だったのです。
*東京・恵比寿 婚活カウンセリングのリアルラブでは、今回お伝えしたような、少しディープな心理分析をテーマに動画を毎週投稿しています。興味のある方はぜひ訪れてみてくださいね。
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