ご縁を引き寄せたのは、“今のわたし”を知ったから

今の自分のことを、どれくらい理解しているか

「いい人がいないんです！」
「何人とお見合いしても、しっくりくる人がいなくて…」
「もっと素敵な人がいいです…」

結婚相談所でカウンセリングをしていると、こうしたお声をよく耳にします。
そしてそれ自体は、とても自然なことだとも思います。
誰もが、理想の相手と出会いたいと思うもの。
せっかく時間とエネルギーをかけて婚活をしているのですから、妥協したくない気持ちもよく分かります。

でも、もし婚活が思うように進まずにモヤモヤしているなら、
少しだけ立ち止まって、自分に問いかけてみてほしいことがあるんです。

それは──
「わたしは、今の自分のことを、どれくらい理解しているかな？」
ということ。

自分なりの幸せのかたちを描けているか

自分を知らないまま、理想を追いかけていませんか？

「身長はこれくらい」「年収は〇〇万円以上」「見た目も清潔感があって」
そんなふうに、理想の条件を挙げるのはとても大切です。

でも一方で──
自分自身の年齢、雰囲気、会話のテンポ、ライフスタイル、そして大切にしている価値観などに目を向けずに、理想だけを追い求めてしまう方も多いのが現実です。

たとえば、40代・50代になっても20代の頃のような感覚で相手を探してしまったり。
あるいは、自分が外見や年齢にあまり自信がないにも関わらず、「相手にはルックスと経済力を重視したい」と条件を強く求めてしまったり。

無意識のうちに「私にはこのくらいの人がふさわしいはず」と思い込んでしまうのは、ごく自然なことです。
でも、それが“現実の自分”とあまりにもかけ離れてしまっていると、うまくいかない出会いが続いてしまい、どんどん自信を失ってしまうことにもつながります。

今の自分に、やさしく目を向ける

「じゃあ、理想を捨てないといけないの？」
と思った方がいたら、ご安心ください。
そうではありません。

大切なのは、「理想を持ってはいけない」ではなく、
「理想と現実のバランスを、自分なりに理解すること」なんです。

たとえば、今の自分の年齢や外見を知ること。
自分がどんな話し方をするのか、どんな価値観を大切にしているのか。
どんな暮らし方をしたいと思っているのか──。

それをやさしく認識したうえで、「わたしには、どんな人が合うんだろう？」と考えていくと、
“理想の人”ではなく、“わたしにとって心地よい人”が見えてくるようになります。

「今の自分」に合ったご縁は、ちゃんとある

どんなに条件が良くても、どんなに見た目がタイプでも、一緒にいて疲れてしまうようなお相手とは、長く幸せな関係を築くのは難しいものです。

逆に、少し条件は理想と違っていても、
自分らしくいられて、安心できて、素直な気持ちでいられる相手だったら──
それはもう、立派な“運命の出会い”です。

婚活がうまくいく人たちは、みんなこのことを自然と理解しているように思います。

そして、出会う前に「今の自分」にしっかり向き合って、自分なりの幸せのかたちを描けている人ほど、良縁にめぐまれやすいのです。

「いい人がいない」ではなく「私に合う人ってどんな人？」に視点を変えてみる

婚活がうまくいかないと、つい「いい人がいない」と感じてしまうことがあります。
でも、それって本当は「合う人と出会えていない」だけなのかもしれません。

「私の今を理解してくれる人って、どんな人だろう」
「私が安心して笑える相手って、どんな人かな」

そんなふうに考えていくと、視点がふっと変わって、出会いの感じ方も柔らかくなっていきます。

自分を知ることから、婚活を整えていこう

婚活のスタートは、「誰かを探すこと」ではなく、
「わたし自身と向き合うこと」です。

それはとても地味に感じるかもしれません。
でも、ここを丁寧に整えておくと、ブレない軸ができて、出会いに振り回されにくくなります。

「私は、私でいい」
そう思える心の土台があるだけで、相手選びも、会話も、交際のステップも、ぐっとラクになります。

理想の誰かを探す準備は、わたしの今を知ることから

おわりに

理想を持つことも大切。
でも同じくらい、「今のわたしを理解してあげること」も大切です。

どんな自分も、どんな今も、誰かにとってはかけがえのない魅力。
まずは、自分でそれに気づいてあげてください。

「理想の誰かを探す準備は、わたしの今を知ることから」

あなたの本当の魅力が伝わる出会いが、きっともうすぐそこにあるはずです。
焦らず、やさしく、自分を受け入れてあげながら、一歩ずつ進んでいきましょうね。