“エッチな自分”を恥じていませんか?(第2話)
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「下ネタはNG…」──女性心理の拒絶の裏にあるもの
「会社の飲み会で“下ネタ”が始まると、空気が凍るんです。」
莉奈(34歳・公務員)は、真面目で誠実な女性だ。仕事でも几帳面で、ミスがないことで上司から信頼されている。そんな彼女が結婚相談所の婚活で直面している壁は、「親密な雰囲気になると引いてしまう」ことだった。
「アプリで出会った元彼が、いきなり“キスとかハグとか、どんなタイミングでしたい?”って聞いてきて……。その瞬間、汚されたようで、引いてしまって。なんか、“下品”に思えて。」
婚活メンター・早川「なるほど。莉奈さんにとって、“エッチな話”って、どんなイメージ?」
莉奈「正直、恥ずかしいです。ちゃんとした関係になる前に、そんな話をするのは違う気がして。」
“清らかでいたい”という防衛心理
早川「うん。でも、“恥ずかしい”の女性心理──男性の中にもいらっしゃいます──の裏には、実は“怖い”が隠れてることが多いんですよ。」
莉奈「怖い?」
早川「性の話題を避けたいのは、“自分の欲望”や“感じる身体”を直視するのが怖いからかもしれない。多くの人は、“清らかでいたい自分”と“欲を持つ自分”の間で揺れてるんです。」
莉奈「……たしかに。そういう話をしてる女友達を、どこか“下品”って感じてるかも。」
早川「でもね、欲望って本来、“生きる力”でもある。抑え込むほど、無意識にこじれて出てくるんですよ。だから、“下ネタNG”っていう反応も、自分を守るためのサインなんです。」
莉奈「守るための……?」
早川「そう。“性”は、最も“本音”が現れる領域。だから、心がまだ準備できてないと、そこを話題にされるだけで防衛が働くんです。」
“エッチな自分”は、あなたの中の“生”の証拠
心理学的に言えば、“エッチな話を避ける人”は、しばしば“自分の身体を安全に感じられない人”でもある。特に真面目で頑張り屋な女性ほど、“理性的な私”で生きてきたぶん、“感じる私”を置き去りにしていることが多い。
でも、恋愛や結婚は、“感じること”から逃げられない関係だ。手を触れたい、抱きしめたい、声を聞きたい──そのすべてが“生”のエネルギーであり、そこにこそ人と“つながる力”がある。
早川「性を恥じることは、生きることを恥じるのと似てるんですよ。だって、あなたが“感じる”ということ自体が、いま生きている証拠なんですから。」
莉奈「……“感じることを許す”って、少し怖いけど、なんか温かいですね。」
早川「そう。“性”を語ることは、“生”を語ること。誰かと本当に愛し合うために、“感じる自分”を受け入れる勇気が必要なんです。」
“恥”を超えて、本当の親密さへ
多くの女性が、“性”の話題を避けながら婚活を続けている。でも、“性的な私”を恥じたままでは、心からの安心や信頼は育ちにくい。なぜなら、相手に見せていない“自分の一部”があるからだ。
「性」は、“いやらしさ”ではなく、“誠実さ”の領域。そこに踏み込む勇気こそが、“心で結ばれる関係”を作る鍵になる。
早川「“エッチな自分”を否定しないで。“感じる私”も、“愛する私”も、同じあなたなんです。」
莉奈は少し赤くなりながら笑った。
「……そう思うと、“恥ずかしい私”も、ちょっとかわいく思えてきます。」
まとめ:婚活でも”性の話題”を受け入れる勇気を
“性を語ること”は、“生を受け入れること”。あなたが“恥ずかしい”と感じたその瞬間こそ、心がひらかれようとしている証拠。怖くても、その扉の向こうに信頼できる彼との“本当の親密さ”が待っている。
エクササイズ|“感じる自分”を取り戻す3ステップ
「恥ずかしい」と感じる話題をあえて10秒考えてみる:
→ そのとき、身体のどこが反応する? 胸? お腹? 頬? “嫌”の裏にある“感じたい”を観察してみよう。
信頼できる人との会話で、小さく“性の話”をしてみる:
→ 無理に笑わなくていい。沈黙してもいい。“恥ずかしい”を感じながら話してみる体験が大切。
自分の身体に「ありがとう」と言ってみる:
→ 生理、食欲、睡眠、快感──それらすべては“生”のリズム。身体と和解することが、愛を受け入れる第一歩になる。
“エッチな自分”を恥じるのではなく、“感じる自分”を信じてみる。
それが、愛を深める本当の勇気です。