「男が気持ち悪い」と感じる女性心理(第1話)
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デート4回目の婚活の壁──「なんか気持ち悪いんです」の女性心理
「……なんか、無理になってしまって。」
真帆(34歳・看護師)は、ため息まじりに言った。彼女は今、結婚相談所で真剣交際を視野に入れている男性との関係をどうしても進められずにいる。
理由を尋ねると、「いやな感じがした」と言う。
「嫌な感じって、どんな?」と聞くと、少し迷ってから口を開いた。
「目線です。なんか…ふとした瞬間、胸のあたりを見られた気がして。その瞬間、ゾワッとしたんです。“あ、わたし無理かも”って。」
“彼が悪い”と思ってたのに?
早川「なるほどね。でもさ、急に彼の視線がそんなに嫌だったのは、なぜだろう? 本当に“彼が気持ち悪い”のかな。」
真帆「……それは、たぶんそうです。だって急にですよ? 仲良く普通に話してたのに、あんな目で見られたら、誰でも嫌になりますよ。」
早川「でも、不思議じゃない? 前回のデートまでは楽しく話せてたし、LINEもいい感じだった。“気持ち悪い”と感じたのは、グッと距離が近づいてきた“その時”が最初なんだよね?」
真帆は少し黙り、ゆっくりうなずいた。
「……たしかに。心が近づいた瞬間、急にイヤになった気がします。」
それは「投影」かもしれない
早川「心理学では“投影”っていう言葉がある。自分の中で受け入れたくない感情を、相手の中に見ることを言うんだ。
たとえば、自分の中に“性的な関心”を持つことを恥ずかしいと思っていると、婚活相手が同じような気持ちを持った時に、“この人、気持ち悪い”と反応してしまうことがある。」
真帆「……つまり、私の中にも“気持ち悪い私”がいるってことですか?」
早川「そう。自分の中の“女性としての部分”をまだ完全には受け入れてないとき、相手の男性の視線に“危険”や“嫌悪”を感じやすくなるんだ。実は、心の距離が縮まるサインでもある。」
真帆「えっ……それって逆にチャンスってことですか?」
早川「そう。違和感は、あなたの中の“見て見ぬふりをしてきた部分”が反応している証拠。彼が気に入っているなら、そこを通らずに、真の親密さには行けないよ。」
“嫌悪”はあなたの境界線を教えてくれる
「気持ち悪い」という女性心理の言葉の裏には、“本当は惹かれてるけど、怖い”という心の揺れが隠れていることが多い。相手を拒絶したくなる瞬間は、実はあなたの心が“これ以上近づいたら自分の中の恥ずかしい部分が見えてしまう”と防衛しているサインなのだ。──恋愛経験が少なかったり、遠ざかっていた女性にしばしば観られる。
早川「真帆さん、怖くてもいいんですよ。“気持ち悪い”って思った自分を責めずに、“あ、私の心が動いてるんだな”って、そっと見つめてみて。」
真帆はしばらく沈黙してから、ふっと笑った。
「……そう言われると、少しホッとします。“気持ち悪い”って言葉の奥に、ちゃんと“女の私”がいたんですね。」
まとめ
「男が気持ち悪い」と感じた瞬間は、恋愛が終わる合図ではなく、むしろ“心が目を覚ます”瞬間かもしれません。拒絶の裏には、あなたの中にまだ受け入れられていない“女性性”が息づいている。──それを知ることが、次の恋愛の入り口になる。
エクササイズ|“嫌悪”の正体を見つめるワーク
最近「なんか嫌だな」と感じた瞬間を思い出す。 → 例えばデート中、公園でイチャつくカップルを見て。──そのとき、相手はどんな表情をしていた? そしてあなたは何を感じた?
その感情に名前をつける。 → 「怖い」「恥ずかしい」「支配された気がした」など、できるだけ具体的に。
“相手の中のそれ”が、実は自分の中にもあるとしたら? → 「私も誰かに同じことをしているかも」「本当は私も見られたいのかも」など、少しだけ想像してみる。
最後に、自分を責めずに一言つぶやく。 → 「ああ、私の心が動いてるんだな」「怖いけど、生きてる証拠だな」
“気持ち悪い”という感情は、あなたが「何かを感じている」証。それを拒絶ではなく“自己理解の入口”として受け止められたとき、あなたの恋愛はもう一段深くなるでしょう。
【次回予告】
「“エッチな自分”を恥じていませんか?──性を受け入れる勇気」(第2話)
→ 真面目すぎる公務員・莉奈さんが、「下ネタNG女子」から“本当の親密さ”を学ぶお話です。