名作に描かれる愛について ①
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アガサ・クリスティ「杉の柩」
こんにちは!大阪市福島区の結婚相談所 良縁サロン Plus de bonheur(プリュ ドゥ ボヌール)の福井です。
先日のクリスマスについてのブログで、色々、クリスマスについて書き出しているときに、アガサ・クリスティに登場するクリスマスシーンが鮮やかに蘇ってきました。
そこで、アガサ・クリスティの数ある小説の中で、私がもっとも好きな「杉の柩」(すぎのひつぎ)をご紹介しようと思いました。
アガサ・クリスティの小説を読んだことがない方でも、エルキュール・ポアロという名探偵のことは、何となくご存知なのではないでしょうか。
アガサ・クリスティの作品は、長編、短編と数多く出版されていますが、アガサ・クリスティ名義の作品は推理小説で、エルキュール・ポアロ、ミス・マープル、トミー&タペンスなどのシリーズがあります。
「杉の柩」は、長編小説にしては、登場人物が少なく、エルキュール・ポアロが登場する作品にしては、登場人物の心情が細かく描写されている作品です。アガサ・クリスティの作品は、どれも秀逸なストーリー展開だと思っていますが、私がこの作品をもっとも好きな理由も、少ない登場人物で、真犯人などいないように見える状況から推理を展開するところと、主人公の心情がうまく表現されていて、読み方を変えれば恋愛小説としても楽しめるところです。
あらすじをご紹介すると、
主人公のエリノアは、幼馴染のロディーのことが大好きで、本当は大好きと言いたいところを隠して、クールにふるまっている女性です。
幼馴染だから、流れで婚約したように説明しているけれど、エリノアはロディーとの結婚生活を夢見ています。そんな中、二人の親戚の叔母が重篤な状態ということがわかり、二人で、叔母さんに会いに久々に田舎に行くと、そこには、二人の幼馴染でもある叔母さんの屋敷の門番の娘、メアリイがおり、ロディーは、美しいメアリイに恋をしてしまう。ロディーのために婚約を解消したエリノアを不幸が襲います。メアリイが毒殺され、状況証拠からエリノアが犯人だと決めつけられてしまう。他に犯人らしき人物は見当たらない。さて、たまたま関わった名探偵エルキュール・ポアロは、どうやって真実にたどりつくのか・・・
というような内容です。
ネタバレになってしまいますが、少ない手がかりから真実を導き出すポアロの推理も読んでいて面白いのですが、ずっとロディーなしでは生きていけないと思っていたエリノアが、陰で見守ってくれていた叔母の主治医のピーターの深い愛に気づき、これから愛を育んでいこうという希望を感じるらすとがとても良いと思っています。
興味を持たれた方は、ぜひ、年末年始のお休みに、温かい部屋で読んでいただけたら嬉しいです。
(あなたの趣味ではなく、面白くないと思われた場合は、申し訳ありません・・・)
身近にいた相手が、本当に運命の相手だったということもあると思いますが、あまり色々な人に出会わないうちに「この人こそが、運命の人」と思ってしまうと、相手を盲目的に愛するあまり、その人の欠点や、自分に対する思いやりを持っているか・・・等の重要な部分が見えなくなってしまうこともあるでしょう。
初対面の印象は、大切ですし、特に女性は直感を大事にされるので、「初めにないと思ったら、ない」と言う方もいらっしゃいますが、「まったくタイプではない」と思った方でも、先入観なしに語りあったら、とてもフィーリングが合う素敵な人ということもあります。
「杉の柩」のエリノアが、無実ながら、殺人犯として告訴されようとしていた局面で、彼女のために奔走し、寄り添おうとしてくれた人こそが、自分が人生をともに歩んでいくべき相手なのではないか・・・と気づけたように、何かきっかけがあれば、お相手への印象が変わることもあります。
結婚相談所に入会すると、色々な方とお見合いをし、交際に発展していきます。
仮交際中は、限られた時間で会っていただくため、エリノアのように相手の印象が急にガラっ変わるようなきっかけは、良い意味でも悪い意味でも訪れることはまずありません。そのため、お互いを知るにも、会話を重ねてお相手の言葉から感じ取るしかない状況ではあります。
ちょっとしたときに、「私に興味を持ってくれている」「僕への思いやりを感じる」と相手が感じられるような会話ができるかが、とても大切だと思っています。
年末年始、たまには、スマホを置いて、ペーパーブックを読んでみるのはいかがでしょうか?
私は、久々に、アガサ・クリスティを熟読しようと思います。
本日も皆様が笑顔でお過ごしになれますように☆