女子大クライシス:前編
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時代により変わる価値観
こんにちは!大阪市福島区の結婚相談所 良縁サロン Plus de bonheur(プリュ ドゥ ボヌール)の福井です。
本日は、結婚や恋愛とは関係なさそうな話題ですが、女子大学に関するお話です。
先日、福岡県の女子大学の事務局の方が寄稿された記事を目にする機会がありました。
内容としては、女子大学への進学を希望する人が減少しているため、学校を存続させるには、選ばれるために独自性を高めていかなければならないが・・・かと言って、明確な打開策もないという大学経営サイドの現況が綴られていました。
この話を聞くと、「少子化だから、大学進学者が減ってるんだよね」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、実は、少子化にも関わらず、多少減少する年もありましたが、大学への進学者は1950年以降2024年まで増え続けていました。(現在入学者総数のうち3%程度は留学生の方です)
毎年関らず新規開校される大学があり、学部新設を行う大学も多くあります。
入学者数確保の勝算があるからこそ、新規開校を行われるのですから、このことからも急激に大学入学者が減っているとは感じられません。
しかし、そんな中、募集停止(閉校)や他大学に併合される等、開校から100年以上歴史を持つような名門女子大学が次々と姿を消していっているのです。
原因は、定員割れ。
学生が集まらなければ、入学金も授業料も入ってきません。
教授や職員への給与支払、設備の維持費、出ていくお金が決まっているのに、必要とする学生数を確保できなければ、経営は難しく、閉校や共学化の道を模索しているのです。
「少子化なんだし、女子しか入学できない大学に未来はないだろう」と思われるかも知れません。
確かに、設立された明治時代は、女子は大学教育から疎外されており、女性教育の道を探るには、女子大学を設立したり女子部を独立させることが時代に求められていました。
そこから100年・・・今から4、50年前は、バブルも重なっており、女子大学のもつ歴史と伝統、そしてブランド力で入学志願者が集い、定員割れをおこす女子大学などなかったことでしょう。
そこから、さらに時代が進み、多様性が求められる現代では、女子しか入学できない大学は時代のニーズに合わなくなってしまったのかも知れません。
しかし、私は、女子しか入学できないことが、女子大学が定員割れをおこしている最大の要因とは思えません。
地方都市にあっても、独自の教育方針を掲げ、教育環境に力を入れている大学には「ここで学びたい」「ここでしか学べない」という思いをもった学生が集い、定員割れをおこしていません。
バブル期の大学を選択する基準が「大学の持つブランド力」だったのであれば、現代の選択基準は、「何が学べるか」という独自性や就学環境整備と言えるかも知れません。
では、女子大学はどうでしょう?選択基準に達している環境が整っているのでしょうか?
女子に限定する必要はないとしても、そこでしか学べない教育や、研究施設、魅力ある教員体制など、「ここで学びたい」という要素を整えれば、女子限定というハンデがあっても、学生数は確保していけるように思います。
大学経営者ではないので、「言うは易し、行うは難し」の素人考えかもしれませんが、個人的には、時代、時代に見合った体制を整えて女子大学として生き残る大学が残って欲しいと思っています。
「少子化なのに、入学者数が増えている」
この話、何かに似ていると思いませんか?
実は、私たち結婚相談所も「人口減少なのに、毎年、入会者数が増えている」状況なのです。
会員数だけでなく、相談所は、コロナ禍を経験し、市場の成長とニーズの高まりから開業希望者は毎年増加しており、一方で、競争激化により倒産・休廃業も過去最多を更新しています。
まさしく、大学と同じ状況です。
開業一年目から、入会者数が毎月30人を超えるような相談所さんもあれば、一方で、歴史はあっても廃業を選択される相談所さんもあります。
この違いはどこから生まれるのでしょう?
大学の例から考えるならば、「ここで活動したい」「この相談所で理想の相手を見つけたい」と思っていただける選ばれる相談所になれるかどうかが鍵なのでしょう。そうならなければ、人口減少の近い未来、いずれは廃業を検討せざるを得なくなってしまうのです。
それぞれの相談所が、独自性を打ち出し、選ばれる相談所となることで、結婚相談所の市場が活性化され続けることを願います。
私自身も、会員様一人一人のニーズに見合った、心に寄り添うサポートを提供し、選ばれる相談所として成長したいと思っています。
後編:女子大学存続の危機からみる婚活の教訓 へと続く・・・
本日も皆様が笑顔でお過ごしになれますように☆