『重い』と言われた40代お見合い。断られた理由
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婚活、特にお見合いの席で、自分の熱意や相手への共感を伝えようと意気込む人は少なくないでしょう。しかし、結婚への真剣度が高まる40代以降の婚活の場では、その「良かれと思って」の行動が、知らず知らずのうちに相手を遠ざけているとしたら…?
今回は、48歳の男性・相沢さんが、お見合い相手である43歳の女性・葉山さんからお断りされた際の、具体的なフィードバック内容を基に、多くの人が陥りがちな婚活の落とし穴と、そこから学ぶべき重要なポイントを解説します。
お断りの理由:なぜ彼の熱意は届かなかったのか
まず、相談所経由で葉山さんから相沢さんへ伝えられた、お断りの理由は以下の3点でした。
1,「運命の人」という言葉が重かった。
プロフィールを深く読み込み、強い共感を示されたものの、初対面で「運命」と言われたことで、慎重に関係を築きたい年齢の女性としてプレッシャーを感じてしまった。
2,「理想の誰か」と話しているように感じた。
相沢さんの言葉は、目の前の「葉山」個人ではなく、彼が思い描く「理想の女性像」に向けられているように聞こえ、自分自身への関心として伝わりにくかった。
3,過度な緊張が見て取れ、将来を想像しにくかった。
終始、手指が震え、大量の汗を腕で拭うなどの仕草から余裕のなさが感じられ、共に歩むパートナーとしての未来を描きにくかった。
このフィードバックは、相沢さんにとってはショックな内容だったかもしれません。しかし、ここには次に繋がるための3つの重要な教訓が含まれています。
教訓1:熱意は「一方通行」になると「重圧」に変わる
プロフィールを読み込み、共通点を見つけて伝える姿勢は素晴らしいものです。しかし、それが「あなたこそ運命の人だ」という、自分本位の結論の押し付けになってはいけません。
お見合いは、あくまでもお互いを知るためのスタートラインです。そこで求められるのは、一方的な熱意のプレゼンテーションではなく、相手への敬意と興味に基づいた双方向のコミュニケーションです。自分の気持ちを伝える前に、まずは相手の話に耳を傾け、目の前のその人自身を知ろうとする姿勢が、本当の好意として伝わります。
教訓2:「データ」への共感と「個人」への関心は別物
プロフィール情報に共感しすぎることの落とし穴は、相手を「データ上の理想の人」として見てしまう危険性です。相沢さんは、葉山さんのプロフィールという「過去の情報」に固執するあまり、目の前にいる「現在の葉山さん」の表情や反応を丁寧に見ることができなかったのかもしれません。
大切なのは、プロフィールをきっかけにしつつも、「目の前の相手」に集中すること。「プロフィールにこう書かれていましたが、実際はどうですか?」といったように、相手自身に語ってもらう質問を投げかけることで、関心は「データ」から「個人」へと向かいます。
教訓3:余裕のなさは信頼感を損なう
緊張するのは仕方のないことです。しかし、それが制御できないレベルで表に出てしまうと、相手に「頼りない」「精神的に不安定かもしれない」といったネガティブな印象を与えかねません。特に、清潔感を損なうような仕草は致命的です。
これは「堂々としろ」という精神論ではありません。事前準備で不安を減らすことが重要です。話す内容を考えすぎず、いくつか質問を用意する程度にとどめる、時間に余裕を持って行動する、清潔なハンカチを用意しておく。そうした小さな準備が、心の余裕に繋がります。
当事者の気づきと、その先にある本質的な課題
このフィードバックに対し、相沢さんは非常に真摯な返信をしています。
「期待が大きく前のめりになっていたのは確かです。以前もありましたが、重たく感じさせてしまうのですね。また、仕草まで細やかに見ておられて大切なことを改めて教えていただきました。手指の震えや発汗は緊張が高いと出てしまうため、そこに期待が高かったこともあり、伝わったと思います。自信というか、これからを共にする方に出逢えるか、自己肯定の低さや不安が増しています」
彼の言葉からは、自分の行動を客観視し、過去にも同じ失敗があったことを認め、相手の視点から学ぼうとする誠実さがうかがえます。
しかし同時に見えてくるのは、彼の行動の根底にある「自己肯定感の低さ」という、より本質的な課題です。48歳という年齢的な焦りも相まって、「この人を逃したら次はないかもしれない」という不安が、過度な期待と緊張を生み、結果として前のめりな行動を引き起こしているのではないでしょうか。
お見合いの失敗は、単に相性が合わなかった、というだけで片付けられるものではありません。時には、自分でも気づかなかった内面的な課題を映し出す鏡となります。お断りの理由から目を背けず、なぜ自分がそのような行動をとってしまうのかを深く掘り下げてみること。それこそが、次の出会いを真の成功へと導く、最も確実な一歩となるのです。