徒然妻日記 第7話 「生まれてきた意味」
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いつものように妻とソファーに座りながらゆっくりとテレビを見ていた時のことだ。
妻が、「私は夫ちゃんと出会うために生まれてきたのかもしれない」と言い出した。
急な発言だったため僕は多少びっくりしたが、
「そうだよー。妻ちゃんは僕と出会うために生まれてきたんだよー。ちゃんと出会えてよかったねー」と返してみた。
「お前もなっ」と妻から返ってきた。
妻は僕以外の男性と付き合ったことが無く、そもそも自分は結婚できないものだと思っていたらしい。なので、僕と出会えたことは宝くじが当たったようなものだと考えている。僕と出会えたことで、“人生でコツコツ貯めてきた徳”を使い切った可能性があるから、一から徳を貯めなおさないと、と言いながら大好きなハーゲンダッツをむさぼっている(笑)
数日後、僕の実家で僕と母が話していた時に、母も生まれてきた意味はなにかという話をしだした。母としては、「人間は皆が皆、人生を楽しむために生まれてきた」という結論に至ったらしい。その為、残りの人生を可能な限り楽しむんだと話していた。
僕は、「最近妻も同じようなことを言っていたよ」と話した。
「妻は、“僕に出会うために生まれてきたのかもしれない”と言っていたんだよね。多分あの子は本当にそう考えていると思うんだ。だから僕は、妻がそう思えるような人生にしてあげたいんだよね」と話した。
隣をみると、母は泣いていた。
「あんたたちは良い夫婦だね。」「最近年のせいか涙腺が弱くて」と言って泣いていた。
家に帰って今日母と話したことを妻に伝えた。
「母が“人間は人生を楽しむために生まれてきたんだと思う”と話してきたから、
妻ちゃんが“私は夫ちゃんと出会うために生まれてきたのかもしれない”と言っていたことを伝えたんだ。そして“妻ちゃんは本当にそう思っているだろうから、僕は妻ちゃんがそう思えるような人生にしてあげたいんだ”と伝えたんだ。そしたら隣で母が泣いていたんだよ。」と
話終わると、隣で妻が泣いていた。
なぜかは分からないけど、僕も泣いてしまった。
僕たちはこれでいいと思った。