【検証】男性の"家庭的アピール"は婚活に有利に働くのか?
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家庭的アピールは“量と質”が決め手
結婚相談所やマッチングアプリが当たり前になった今、「家庭的です」が男性側の自己紹介文で急増しています。
エプロン姿の写真、手料理のアップ、掃除機をかける動画。たしかに微笑ましいけれど、本当に婚活でプラスに働くのでしょうか。
仲人として十年以上、のべ三千人をサポートしてきた筆者が、リアルな現場と最新調査を突き合わせながら《家庭的アピール》の実力を検証します。
読み終えたころには、あなたに合ったアピール量と伝え方が見えてくるはず。肩の力を抜いて読み進めてくださいね。
少子化対策の議論がニュースで流れるたび、家事育児の分担が話題に上がります。
厚生労働省の調査では、二〇二四年に共働き世帯が全体の約七割。
家事負担のアンバランスは離婚理由の上位にも顔を出し、結婚前から《家のことを一緒にできる人》が求められるようになりました。
また、テレワークの普及で男性が家にいる時間が増えたことも大きいです。
料理や掃除のスキルが生活満足度を左右しやすくなり、家庭的=生活力の証明という認識が強まりました。
家事が苦手な女性ほど、相手が料理や片付けを担当できると安心します。
「結婚後の生活が想像できる」という心理的なプラスは計り知れません。
週末に作り置きをしている写真は、それだけで《健康を大切にする暮らし》を連想させます。
婚活では将来像のリアリティが武器になるため、細部の習慣が強い説得力を持ちます。
食器ブランド、掃除グッズ、時短レシピ。
家庭的な話題は世代や職業を超えて共有しやすく、メッセージが途切れにくくなります。
プロ並みの盛り付け写真を毎日投稿すると、《本当に日常?》と疑われることがあります。
自然体のアピールと自己演出の境界線は意外と細いのです。
「家事はこうあるべき」「この収納術が最適」など、正解を断言する口調は、相手の自己流を否定しかねません。
柔らかい表現で余白を残すことが大切です。
仕事より家事スキルを猛アピールすると「専業主夫志望?」と受け取られ、経済面の不安につながる場合も。
バランスを示すひと文が安心材料になります。
家庭的スキルをプラスに評価…八一%
写真で確認したい…六四%
料理だけ過剰にアピールするとマイナス…二三%
回答の自由記述では「家事能力はあって損しないが、家事しか話題がないと退屈」という声が多数。
つまり万能薬ではなく“多彩な魅力の一要素”として期待されていると分かります。
婚活アプリで出会い、成婚退会した百組を対象に、男性側の自己紹介文を分類。
家庭的アピールを含むケースは七三%で、その大半が《数行の具体例+他の趣味》の構成でした。
逆に家庭的アピールを一切書かなかった男性も二七%おり、その多くは《仕事への情熱+休日は外出系趣味》で魅力を補完。
結論として「書けば必ず有利」「書かなければ不利」という単純な図式ではなく、全体バランスが鍵になると分かりました。
家庭的アピールを活かす三つの鉄則 等身大のスキルレベルを伝える「和洋中なんでも作れます」は万能に聞こえても、プロ感が強すぎるとハードルが上がります。
冷蔵庫の残り物で三品作れる
ストック料理で一週間食費を三割削減
など、日常レベルの実用例を一つ。
完成写真だけより、切り分け途中やフライパンを持つ姿の方が臨場感があり「本当にやっている」説得力が増します。
経済面やアウトドア趣味とセットで書く
「平日自炊で浮いた分を旅行資金に回しています」
「掃除は得意ですが休日は登山で思い切り泥まみれになります」
家事=内向き、仕事や趣味=外向きと組み合わせると、バランス感ある人物像に。
「毎週日曜の午前中は作り置きデー。スパイスカレーと常備菜で平日の自炊率を八割に保っています。」
「洗濯担当歴五年。タオルのふわふわ感にこだわり、柔軟剤を研究中です。」
初回メッセージ「プロフィールのパンづくり写真が素敵です。自分もベーグルを焼くので焼き比べしてみたいです。」
「休日は掃除の後にカフェで読書するのがルーティンです。おすすめの本があれば教えてください。」
デート当日「この店のガパオライス、美味しいのに十五分以内で作れそう。今度レシピ試してみます?」
「道具フェチなので、キッチン雑貨を見て回るのが好きです。もし嫌じゃなければ隣の専門店寄りませんか?」
やり過ぎチェックリスト家事写真がフィードの八割以上
職場の話題がほぼゼロ
「家事能力ない人はムリ」と公言
ネガティブな比較「元カノは片付け下手だった」
当てはまる場合、情報を間引いて正反対の魅力(仕事、趣味、友人関係など)を追加しましょう。
仕事が多忙で家事に時間を割きにくい
健康志向で自炊に関心が高い
実家暮らしで家事経験が少なく、学びたい意欲がある
上記タイプなら、高めのアピール量でもポジティブに受け止められる可能性が高いです。
ケーススタディで学ぶ成功パターン Aさん(三二歳・ITエンジニア)
プロフィール
「週末はスパイスカレーを研究。余ったカレーでドリアやうどんにアレンジするのが密かな楽しみです。」
趣味はランニングとミニマリスト家具巡り。
マッチング後、料理初心者の女性と盛り上がり、
三回目デートで一緒にクッキング。自然と将来像を共有でき、半年で成婚。
ポイントは「料理一色にせず、運動やインテリアで多面的に見せた」点でした。
Bさん(二八歳・営業職)
プロフィールでは家庭的アピールなし。
会話の流れで「一人暮らし歴が長く家事は好き」とさらっと説明。
仕事とアウトドア趣味の話題で盛り上がった後、
女性が「料理苦手」と漏らしたのを機に、簡単レシピをLINEで共有。
押し付け感ゼロのサポートが好印象となり交際へ。
部屋が散らかる、外食費がかさむなど、自分の課題に向き合うとスキルが定着しやすいです。
小さな成功体験を可視化
作った料理を一皿撮影、掃除前後を並べる。
「やればできる」を視覚で確認するとモチベーションが続きます。
ネットの上手すぎる動画より、友人や家族からコツを聞く方が日常に落とし込みやすい。
アドバイスを受け取る姿勢そのものが婚活では魅力になります。
Q 料理写真は盛り付けが下手でも載せるべき?
A むしろ家庭感が出て好印象。色味だけ意識して一皿に赤黄緑を入れると整って見えます。
Q 掃除や洗濯は数値化しづらいがどう伝える?
A 「平日五分のクイック掃除で週末二時間の大掃除が不要に」など、時間削減効果を示すと説得力が上がります。
Q 同居家族がいて家事担当が少ない場合は?
A 「実家では料理担当ではないが、週一で家族のリクエストメニューを作る」など限定的な役割を具体的に書きましょう。
「料理」「掃除」「洗濯」「片付け」それぞれ得意・苦手を○×で記入
得意項目にはどんな工夫をしているかをメモ
苦手項目には練習中のこと・学びたいことをメモ
得意の中から一つ選び、プロフィールに一文追加してみる
この四ステップを通じて、自分らしい等身大アピールの骨格ができます。
まとめ 家庭的アピールは“量と質”が決め手
調査と現場の声を総合すると、男性の家庭的アピールは婚活で確かにプラス材料になります。
ただし万能カードではなく、次のポイントを守ることが肝心です。
等身大のスキルを具体例で見せる
画像は工程やビフォーアフターでリアリティを強化
仕事・趣味と組み合わせて多面的に
押し付けず、相手のニーズを尊重する姿勢を添える
家事が得意かどうかより、《暮らしを豊かにしようとする姿勢》こそが最終的な魅力になります。
肩の力を抜いて、自分のペースでスキルを磨き、その過程まで楽しむ。
そんなあたたかな家庭的アピールが、あなたの婚活を一歩先へ進めてくれるはずです。
今日の夕食を一品だけ自炊する、休日にクローゼットを一段整理する。
小さなアクションが未来のパートナーへの最高のラブレターになるかもしれません。