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なぜ「理想が高い」と感じてしまうのか?認知バイアスの整理

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グリム結婚相談所「なぜ「理想が高い」と感じてしまうのか?認知バイアスの整理」-1

思考のクセに気づくことから出会いは始まる

婚活をしていると、誰しも一度は言われたことがあるかもしれません。

「あなた、ちょっと理想が高いんじゃない?」

この言葉に、ドキッとしたことがある人も多いのではないでしょうか。実際、婚活相談の現場では「理想が高い問題」は非常によく登場するテーマです。自分ではそれほど高望みしているつもりはない。でも周りから見ると「条件が厳しい」「こだわりが強い」と言われてしまう。

では、なぜこうしたギャップが生まれてしまうのでしょうか?
そこには、私たちの「認知バイアス(思考のゆがみ)」が大きく関わっています。

この記事では、婚活において理想が高くなってしまう背景を、心理学的視点から整理し、特に影響の大きい3つの認知バイアスを詳しく解説していきます。

1. アンカリング効果──最初に設定した理想が基準になり続ける

まず最初にご紹介するのは、「アンカリング効果」というバイアスです。

アンカリングとは、最初に与えられた情報や基準(アンカー=錨)が、その後の判断に強く影響を与える心理現象のことです。これは経済学、マーケティング、ビジネスシーンなどでも非常によく登場しますが、婚活でも実は頻繁に作用しています。

アンカリング効果の例:理想の年収設定

たとえば、学生時代からずっと「結婚するなら年収800万円以上の人がいいな」と漠然と思っていたとします。その後社会人になり、自分の職場や周囲の男性を見ても、なかなかそんな年収の人はいないとわかってくる。頭ではわかっていても、婚活を始めた途端、プロフィール検索では「年収800万以上」に条件を設定してしまう。

なぜそうなるかというと、最初に思い描いた「理想像」がアンカーになってしまい、現実の出会いの中で柔軟に条件を修正するのが難しくなるからです。

アンカリングが厄介な理由

アンカリングは「最初の思い込みをずっと引きずり続ける」という特徴を持っています。特に、以下のような場面で強く影響します。

友人の成功例を基準にしてしまう

親が提示する理想像(学歴・職業など)

恋愛漫画・ドラマ・映画の影響

つまり、「結婚するならこういう人」という初期設定が無意識に自分の脳内に固定されてしまい、修正のチャンスを失ってしまうのです。

アンカリングを和らげるコツ

このアンカリング効果を乗り越えるには、以下の工夫が有効です。

現実の統計データを確認する
→年収・学歴・年齢・既婚率など客観的データを見る

柔軟な優先順位の付け直し
→全ての条件を満たす人は極めて稀。条件の「絶対必要」「あったら嬉しい」「なくてもいい」に分ける

実際に会う経験を増やす
→実際にお見合いやデートを重ねる中で、肌感覚の相性が上書きされていく

アンカリングの影響を受けやすい人ほど「理想が高い」と言われがちです。しかし、これは決してわがままではありません。むしろ、人間の自然な心理現象なのです。

2. 確証バイアス──理想像に合わない人を自動的に排除してしまう

次にご紹介するのは、「確証バイアス(confirmation bias)」です。これは自分の信じたい考えに合致する情報ばかりを集め、反対の情報は無視・軽視する傾向のことです。

婚活では、このバイアスが非常に強く働きやすくなります。

確証バイアスの例:交際前のフィルター

例えば、「私は年下男性とは合わない」という思い込みがある人がいたとします。すると、年下男性がプロフィールに出てきた瞬間に候補から外してしまう。たとえその人が実際に会えば相性の良いタイプだったとしても、フィルターで除外してしまうわけです。

また、会話の中でも「この人、理想とは違うところがある」と思った瞬間に、その欠点ばかりを意識して見てしまいます。逆に理想像に合う部分は過剰に評価してしまう。

確証バイアスが婚活を苦しくする理由

出会いのチャンスがどんどん減る

条件に合う人でも減点式で評価してしまう

柔軟な価値観の転換ができなくなる

本来ならば「会ってみないとわからない」「実際に付き合ってみないとわからない」部分が多いにも関わらず、条件やプロフィール段階で自動排除してしまうことが続くと、出会いの幅が極端に狭まってしまいます。

確証バイアスを緩和する方法

「試しに会ってみる」方針を持つ

減点式でなく「良いところ探し」を意識する

交際初期は「評価」ではなく「観察」を心がける

婚活で疲弊する人の多くが、この確証バイアスにハマっています。理想像を守ろうとすればするほど出会えなくなり、孤独感が深まってしまう負のスパイラルです。

3. ステレオタイプバイアス──属性ラベルで相手を決めつけてしまう

3つ目にご紹介するのが「ステレオタイプ・バイアス」です。

これは、職業・年齢・学歴・見た目などの表面的な属性だけで、相手の性格や価値観まで自動的に決めつけてしまう思考の偏りです。

ステレオタイプの例

公務員は真面目で堅実

IT系はオタクっぽい

高学歴は理屈っぽい

年下男性は頼りない

美人はわがまま

もちろん、全員がそうであるはずもありません。しかし、こうした「属性→性格決定」という自動思考が働いてしまうと、せっかくの出会いもスルーされてしまいます。

ステレオタイプが婚活を難しくする理由

出会いの判断基準が条件偏重になる

プロフィールの肩書きに過剰に反応してしまう

性格や相性を柔軟に見ようとする力が弱まる

ステレオタイプを打破するためのコツ

肩書きよりも「個人のエピソード」を聞く習慣を持つ

プロフィールではなく「実際の会話内容」を重視する

自分も相手も「意外な面を持っている」と前提を置く

婚活とは結局、「属性を超えた個人同士の出会い」です。
ステレオタイプで候補を狭め続けることは、出会いの可能性を自分で削ってしまう行為に他なりません。

認知バイアスは誰にでも起きている

ここまで3つのバイアスをご紹介してきましたが、重要なのは「これらは誰にでも自然に発生している現象だ」ということです。

婚活が長引くと、つい「自分はわがままなのか」「高望みなのか」と自己否定したくなります。しかし、こうした思考のクセを知ることで、落ち着いて柔軟に出会いを広げていくことが可能になります。

バイアスは敵ではありません。「自覚」こそが最大の武器です。

婚活は「理想の人探し」ではなく「許容できる違いを見つける作業」

多くの方が婚活を苦しく感じるのは、無意識のうちに「理想の完全一致を探そう」としてしまうからです。

けれど実際の成婚者たちが口にするのは、

完璧ではないけど、一緒にいて楽だった

多少の違いはあるけど話し合える人だった

想像と違ったけど自然体でいられた

という柔軟でリアルな感想が多いのです。

婚活とは「条件を満たす相手探し」ではなく、
**「ズレを許せる相手探し」**である。

この意識を持つだけで、バイアスの呪縛から少しずつ解き放たれていきます。

おわりに:思考のクセに気づくことから出会いは始まる

「理想が高い」という言葉は、婚活で何度も飛び交います。
しかし、理想が高いこと自体が悪いわけではありません。問題は「どれだけ柔軟に修正できるか」「自分の考えの偏りに気づけるか」という部分です。

アンカリングで固まっていないか?

確証バイアスで除外しすぎていないか?

ステレオタイプで決めつけすぎていないか?

ぜひ、今日からほんの少しだけ「バイアスを疑う習慣」を持ってみてください。
その小さな一歩が、新しい出会いへの大きな扉を開くかもしれません。


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