結婚相談所一覧
関東
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縁結い処 寿々良
□■□自己啓発×婚活□■□選択理論心理学×算命学□■□
第4話:「仮交際、そして戸惑い」会場は、郊外の静かなレストランを貸し切った少人数制の婚活パーティーだった。出張型相談所が企画した限定イベントで、参加者は男女合わせて10名程度。落ち着いた雰囲気の中で、ゆったりと会話を楽しめるように配慮されている。柏木桔平は、入口に立ったまま深く息を吐いた。「……よし」作業着ではない。慣れないジャケットと革靴。緊張でこわばる背筋。自分で鏡を見ても、どこか「らしくない」気がしてならない。だが、その“らしくなさ”が、新しい一歩だということも分かっていた。■出会い会が始まり、1対1で順に話すスタイル。どの相手も、礼儀正しく、会話も成立する。だが——どこか気を使いすぎて、言葉が宙に浮いてしまう。(また、“普通にいい人”で終わるんだろうな)そんな風に感じかけていたとき、現れたのが——「はじめまして、藤巻楓といいます」—35歳、公務員。穏やかで、自然体の笑顔。桔平は、なぜかすぐに肩の力が抜けるのを感じた。「柏木です。えっと……工事現場で仕事してます」「現場のお仕事、大変ですよね。暑い日も寒い日も関係ないって聞いたことあります」「ええ、まあ。……でも、仕事そのものは、好きなんです」「“好き”って言えるの、すごく素敵だと思いますよ」桔平は思わず、吹き出しそうになった。職場では“当たり前”で流していたその言葉が、“素敵”だなんて言われるとは思ってもみなかった。■仮交際へ:小さな希望と揺れる自信イベントの翌日。スマホに届いた通知。差出人は、相談所のシステムからだった。「マッチングが成立しました。お相手:藤巻楓(35歳)」一瞬、画面を見つめて、桔平は思わず眉をひそめた。「……えっ、俺が?」信じられなかった。今までどれだけ申し込んでも返事がなかったのに。イベントの途中も、周りの会話の盛り上がりと自分の硬さを比べて、途中で帰りたくなったほどだったのに。あの優しい笑顔が浮かぶ。(……あの人か。なんか、変な緊張しなかったな)楓のことは、正直、印象が強かったわけじゃない。けれど、話しているときのあの空気感。「どこかで知ってるような安心感」があったのを、思い出す。「……いや、まじかよ」嬉しさと戸惑いが入り混じった感情を噛みしめながら、桔平はそっとスマホを伏せた。気持ちが浮き上がってしまいそうで、無理に平静を装おうとした。だが、その夜はなかなか寝つけなかった。■最初のデート:緊張と、すれ違わない静けさ待ち合わせは駅前のカフェ。週末の午後、人通りの多い通りから少し外れた、落ち着いた場所だった。楓は、ベージュのコートにくすみピンクのワンピース。春を待つような、やさしい色合い。髪を耳にかけて控えめに笑った姿が、なんとも印象的だった。桔平は、久しぶりに着たジャケットがしっくりこなくて、落ち着かずそわそわしていた。「こんにちは。今日はお時間ありがとうございます」「こちらこそ。……なんか、ちょっと緊張してて」「え?私もですよ、すごく」その“すごく”という言い方が、芝居がかってなくて、ふっと笑ってしまった。会話は、始まりこそ探るようにゆっくりだったが、不思議と無理に話題を繋ぐ必要を感じなかった。天気の話。職場の話。食べ物の好み。そんな“なんでもない話”を重ねるうちに、桔平は少しずつ気づき始める。(この人、相手のテンポに合わせてくれてるんだな)自分の不器用さを責めない。むしろ「そのままの自分」でいても許される感覚。ただの“会話が続く”ということ以上に、そこには“受け止められている”という実感があった。だが、ふとした瞬間、沈黙が訪れる。桔平は焦った。(やばい、なんか話さなきゃ)だが、その時楓は、急かすこともなく、温かい紅茶を両手で包み込みながら、穏やかに言った。「なんか……こういう間、落ち着きますね」「え?」「沈黙って、気まずくなることが多いんですけど、今日は平気です」——なんだそれ。桔平は一瞬返す言葉を失って、それから、不意に笑った。(……そんな言葉、今まで誰からも言われたことなかったな)その瞬間、ほんの少し、自分がこの人といる未来を想像してしまった。小さな妄想。だが、その芽は、確かに心のどこかに根を下ろした。■夜の葛藤:自分への疑い帰宅後、久しぶりにちゃんとした食事を摂ったせいか、ビールを飲んでも酔えなかった。ふと、沙穂にLINEでメッセージを送った。「仮交際、続けてみようと思います」数分後、すぐに既読がついて、返信が来た。「それは嬉しいご報告です。桔平さんが“誰かと居たい”と思える感情、大切にしてくださいね」大切に——できるんだろうか、俺に。気を抜けば、頭の中には過去の声が蘇ってくる。「桔平さんって何考えてるか分からない」「もっとちゃんとしてくれないと困る」「将来が見えない」——俺は、また同じように“距離を取ってる”んじゃないか?目の前の楓さんと話していても、どこか、踏み込み切れてないんじゃないか?“自分を出す”って、こんなにも難しい。沙穂の言葉がよぎる。「大切な人を見つけるって、つまり“自分のままでいていい”って思える関係をつくることなんです」次に会う時、もっとちゃんと話してみよう。そんな決意が、ほんの少しだけ、眠気を運んできた。tobecontinue【※この物語はフィクションです】
4月24日(木)20:00~ZOOMセミナーを開催いたします!・結婚相談所ってどんな事をするの?・営業されそうで怖い…・たくさんありすぎてどこを選べばいいか分からない!・料金ってやっぱりお高いんですか?等々、閉鎖的で中身が見えにくい「結婚相談所」を紐解いていきます。ご自身の婚活の選択肢に入れるもヨシ!相談所訪問前に予備知識として入れるもヨシ!納得のいく婚活を進めるためにぜひご視聴ください。婚活に対する考え方のマインドセット、苦手意識の克服、新しい情報の提供を目的としております。参加費無料!顔出しナシOK!入室・退室自由!フライヤーの【お申込みQRコード】または下記URLからお申し込みをお願いいたします。後ほど当日のZOOMURLをご案内いたします。参加申し込み: https://forms.gle/UuyRAszHbYix4iZs9 こちらは弊社企画・運営のZOOMセミナーになります。婚活に興味はあるけど何をしたらいいのか分からない方など婚活入門編です。年齢や婚姻事実等制限なくどなたでもご参加いただけます。※同業者様や親御様も参加OKです。お気軽にお申込みいただき遊びに来てください。6月26日20:00にお会いしましょう!※ご質問はフライヤーの【問い合わせQRコード】からお願いいたします。
第3話:「本音との対話」日曜の午後。駅前のカフェ。柏木桔平は、少しだけこなれた様子で席に座っていた。前回のカウンセリングが意外と心地よく、どこかホッとできたことを、本人はまだ素直に認めきれていなかったが、もう“逃げたい”とは思わなくなっていた。ほどなくして、工藤沙穂が現れる。柔らかな笑顔と丁寧な所作。彼女を見ると、桔平の背筋も自然と伸びる。■内面との対話「今日は、先日の《欲求バランスチェック》の結果を踏まえて、柏木さんがどんな価値観で生きてこられたのかを一緒に見ていきましょう。」沙穂の言葉にうなずきながら、桔平はプリントを受け取った。「力の欲求、高いですね。“ちゃんとしていたい”“認められたい”という思いが強い方に多く出る傾向です。」「まあ、現場じゃ“できないやつ”って言われたら終わりですからね。」「その“ちゃんとしていたい”という価値観は、今の婚活にも出てくると思います。“うまくやらなきゃいけない”“失敗できない”って感じていませんか?」図星だった。「……そりゃ、ありますね。40にもなって婚活なんて、下手こいたら笑われるだけだし。」沙穂はゆっくりと紅茶を口にして、言った。「それでも今、ここに来ている。それが何よりの“行動の証拠”ですよ。」■想像より厳しい現実だが、現実は甘くなかった。入会後、数名の女性とマッチング申請をしてみたが——結果はすべて“不成立”。「申し訳ありません、年齢やご職業の点で、条件を気にされる方が多くて…」沙穂が言葉を選びながら伝えてくる。「……まあ、分かってましたけどね。」桔平は肩をすくめてみせたが、その声は少し乾いていた。40歳・高卒・建設現場勤務。世間一般で“堅実な職人”と捉える人もいれば、女性側からは「不安定に見える」「将来像が描けない」と敬遠されがちな属性だった。スーツを着た営業職や公務員のプロフィールが人気なのは、見ていて明らかだった。「結婚相談所に入れば、何とかなると思ってた。けど、現実は……甘くなかったっすね。」■カウンセリング:折れそうな心に次の面談のカフェで、桔平はぽつりとつぶやいた。「なーんか、自分のこと否定されてる気分になりますよね。直接じゃないけど、プロフィール見ただけで“ナシ”って。」沙穂はうなずきながらも、静かに言葉を返す。「それは、“柏木さんそのもの”が否定されたわけじゃありません。まだ、“届いていないだけ”なんです。」「……届かねえもんなんですかね、こういうのって。」「正直、簡単ではありません。だからこそ、私はお見合いだけでなく、別の形で出会いの場を提案したいと思っていました。」「別の形?」「実は来月、出張型の会員限定婚活イベントを企画しています。少人数で食事をしながら、リラックスして会話できる場です。プロフィールだけでは伝わらない、柏木さんの人柄を感じてもらえるチャンスです。」「……俺みたいなのが行って浮かねえですかね?」沙穂は、にっこりと笑った。「むしろ、こういう場だからこそ、桔平さんの“誠実さ”や“まっすぐなところ”が伝わります。それに、もう一度言いますが——婚活は、“技術”です。何度でも練習していいんです。」「……分かりました。じゃあ、行ってみますよ」言ってみたものの、内心ではまだ半信半疑だった。でも、どこかで——「ここで折れたら、ずっと変われない気がする」そう思っていた。その夜。風呂上がり、ビールを飲みながらスマホを開く。イベントの案内ページには、優しそうな女性たちの笑顔が並んでいた。「……また、断られるかもしれないな」だけど、今の桔平は、それでも「行ってみよう」と思えるくらいには、前に進んでいた。tobecontinue【※この物語はフィクションです】
第2話:「はじめてのカウンセリング」日曜の午後。駅近くの落ち着いたカフェで、柏木桔平はひとり、予約時間を待っていた。テーブルの上には相談所から送られてきた案内メールと、スマホ。それを見つめながらも、落ち着かない様子でコーヒーをすすっている。普段は作業着か現場服。こうしてカフェで人と会うことなど、ほとんどなかった。——やっぱ、やめときゃよかったかもな。そんな思いが浮かんだ瞬間、控えめな声がした。「柏木桔平さん、ですよね?」顔を上げると、淡いブルーのシャツにベージュのジャケットを羽織った女性が立っていた。きりっと整った顔立ちに、柔らかい笑み。落ち着いた雰囲気が印象的だ。「縁結び相談の工藤沙穂と申します。今日はお時間いただき、ありがとうございます。」軽く会釈し、桔平の向かいに腰かけた沙穂。メモ帳と筆記用具を静かに取り出すその所作に、なんとなくプロフェッショナルな印象を受けた。「ではさっそくなんですが…柏木さんが婚活を始めようと思った、きっかけをお聞きしてもいいですか?」初対面でいきなり核心に迫る問いに、桔平は一瞬黙り込んだ。けれど、沙穂の視線には押しつけがましさがない。不思議と話せそうな気がした。「……なんとなく、ですかね。最近、職場の若いやつが家庭の話してて、それがちょっと…いいなって思ったんです。俺はこれまで、別に結婚なんかしなくてもって思ってきたんですけど。」「“いいな”と思えた、そこが大切なんです。その気持ちを無視しなかった柏木さんは、すでに一歩踏み出してますよ。」「はあ…そういうもんですかね。」「はい。それに、“結婚しなくてもいい”って気持ちも、どこかでご自分を守ってきた思いかもしれません。」図星だった。現場ではからかわれたり、飲み会で「独身貴族だな」なんて冷やかされるたび、内心は嫌だった。でも、それを認めたら負けな気がして、無理やり「俺はひとりで十分だから」と言い続けてきた。沙穂は一枚のプリントをテーブルに置いた。《欲求バランスチェック》「これは“選択理論心理学”という考え方をもとにしたワークです。柏木さんがどんな価値観を持って、何を満たしたくて生きてきたのかを一緒に見ていきましょう。」「心理学とか、ちょっと…苦手かもです。」「ご安心ください。テストじゃありませんから。」沙穂の笑い声に、桔平も思わず吹き出した。「これまで、現場一筋でやってこられた柏木さんの“正しさ”や“誇り”も、ちゃんと大事にしながら進めていきたいと思っています。」“ちゃんと大事に”——その言葉が、どこか胸に響いた。カウンセリングを終えて店を出ると、冬の光が柔らかく差していた。桔平は、知らず知らずのうちに深呼吸をしていた。「変な感じだな。人に、こんな風に話聞かれるなんて。」でも、悪くなかった。自分の気持ちを整理してくれる誰かがいるって、案外、ありがたいものだ。次回もカフェで、と約束して別れた沙穂の背中を見送りながら、桔平はそっとつぶやいた。「……ちょっとだけ、続けてみるか。」tobecontinue【※この物語はフィクションです】
第1話:「結婚なんてしなくても」冷たい風が吹き抜ける12月の現場。高所での作業を終えた柏木桔平(かしわぎ・きっぺい)は、ヘルメットを脱ぎ、ひと息ついた。白く曇った息を見つめながら、彼はいつものように弁当を広げる。桔平、40歳。高卒で父親の建設会社に入社して以来、職人として20年以上現場で汗を流してきた。厳しさと上下関係がすべての世界。腕っぷしが物を言い、仲間との絆は“武勇伝”を語ることで築かれる。恋愛や結婚の話が出れば、いつも「俺はそういうの興味ねぇから」と笑ってごまかしてきた。だが、最近になって気づいた小さな変化がある。同じ現場で働く後輩・斉藤が、休憩中にスマホで子どもの動画を見せてきたのだ。動画の中で笑っている小さな男の子。画面越しの笑い声が、なぜか桔平の胸をちくりと刺した。「いいな……」ふと、そんな言葉が口をついて出そうになるのを、桔平は慌てて飲み込んだ。家に帰っても誰もいない。冷蔵庫にはビールと前日の残り物。風呂に入って、テレビをつけて、寝るだけの毎日。別にそれが嫌だったわけじゃない。でも——何かが、変わってきていた。翌日、会社の事務所に戻ると、事務員からこんな案内を手渡された。「来週の外部セミナー、柏木さんも参加してくださいね。今度は“自己啓発とパートナーシップ”がテーマらしいですよ」いつものように渋い顔をして受け取った桔平だったが、内心では少しだけ「ちょっと気になる」と思ってしまっていた。セミナー当日パイプ椅子に座りながら、落ち着かない気分の桔平。隣の若手は居眠りしている。講師の女性が穏やかな声で語りかける。「人生の後半戦、自分の本当の望みに向き合うとき、必要なのは“誰かの目”ではなく“自分の本音”です」“自分の本音”——どこかで聞いたような言葉。でも、職人の世界で生きてきた桔平には、そんなもの考える余裕なんてなかった。いや、考えようともしなかった。講演の終わりに、相談所のパンフレットが配られた。《選択理論心理学を用いた自己理解×婚活サポート》という見出しが目を引く。「……自己理解?婚活サポート?」軽く鼻で笑いながらも、桔平はそのパンフレットをなぜか捨てられずにいた。帰り道バスの中、パンフレットを折りたたみながら桔平はぼそっとつぶやいた。「結婚なんてしなくても……って、俺、いつまでそう言い続けるんだろうな」自分でも驚くような、その問い。今までだったら考えもしなかった言葉が、胸の奥からわき上がってくる。気がつくと、スマホでその相談所のホームページを開いていた。「あなたの本音を見つける場所。選択理論心理学を用いた、寄り添う婚活サポート」無意識に、指が画面をスクロールしていく。そして、ページの一番下——《無料カウンセリング予約フォーム》そのボタンに、桔平の親指が、ゆっくりと、乗った。tobecontinue【※この物語はフィクションです】
無料!ZOOMセミナー開催決定!!今回のセミナーは算命学を用いて「人との関わり方」や「自分自身を客観視してみる」という内面的な部分をクローズアップした内容をお届けしようと思っております!「婚活」といっても千差万別で方法に正解はありません。どういうわけか分からないけど上手くいかないなぁ…なんて思ったりしますよね?そんな時は何か新しい方法や新しい考え方を取り入れることをお勧めいたします。そのためにまずはご自身の事を少し深堀して客観的に見てみましょう。「自分はこういう人間だ」と思っていても、人に言わせると全然違う側面があったりします。今回用いる算命学でぜひご自身を深堀してみてください。そこから思いもよらない発見があったり、新しい考え方が降りてきたり、今までと少し違った角度で物事を捉えるようになるかもしれません。また算命学は婚活に限らず、色々な場面で応用することが可能です。少しだけ知識を入れて、今日よりもレベルアップした明日になれば、それだけでもいつもと違う1日の始まりです!セミナーは無料でご参加いただけます。また入退出自由で顔出しのオン・オフも問いませんのでお気軽にご参加ください。お申し込みはフライヤーのQRコード、または下記URLからお願いいたします。5月29日にお会いできるのを楽しみにしております。お申込みURL: https://forms.gle/enacKXXChR6J8XA76
第5話(最終話)土曜日の午後、奈緒は選択理論のワークショップに参加した。 少人数のセミナー形式で、「自分が人生で本当にコントロールできるのは“自分の行動”だけ」という考え方を学んだ。 講師が問いかけた。 「あなたの選択は、“他人の目”ではなく、“自分の満足感”から来ていますか?」 その言葉が奈緒の胸に刺さる。 和也との関係に安心感があることは、もう否定できなかった。 けれど、「世間的にどうか」「他人からどう見えるか」に囚われていた自分にも、確かに気づいていた。 帰り道、奈緒はカフェに入り、ひとりでノートを開いた。 『私は、誰かに“すごいね”って言われるために結婚したいんじゃない。一緒にいて、自分らしくいられる人と人生を歩みたい。』 自分の字が、いつもより少し柔らかく見えた。 数日後、和也とのデートを終えた帰り道。 駅までの歩道を並んで歩きながら、奈緒は静かに口を開いた。 「……私ね、昔から“すごいね”って言われるのが好きだったの。きっと、そういう評価で自分を守ってたんだと思う」 和也は黙って歩きながら、小さく頷いた。 「でも、あなたといるときは、それがいらないって思える。自然体のままでいられるって、すごくありがたいことなんだよね」 和也は足を止め、少し驚いたように笑った。 「……そんなふうに思ってくれてたんだ。ありがとう。俺も、奈緒さんといるときが一番安心できる」 その言葉に、奈緒は初めて心から笑った。 飾らず、背伸びせず、ただ“ありのまま”でいる笑顔だった。 後日、美園との面談。 「答えが見えてきた気がします」 「どんな答えですか?」 「“選ばれる”より、“選びたい”って思っていたけど……“本当の自分”でいられる相手を、ようやく見つけたんだなって」 美園はうれしそうに微笑んだ。 「それが、“あなたがあなたを選んだ”ということかもしれませんね」 奈緒は深く頷いた。 人生は、まだこれからだ。 これからも迷うことはあるだろう。 けれど今なら、胸を張って言える。 「私が選んだ幸せは、ここにある」 橘奈緒、35歳。 肩書きでも条件でもなく、自分の心に正直に向き合ったその先に、確かな一歩を踏み出していた。theend【※この物語はフィクションです】
第4話:「揺れる自信、試される覚悟」「この人と、もう少し会ってみたいと思ったんです」そう美園に伝えてから、奈緒は毎週末、和也と会うようになった。水族館、カフェ、美術館。どれも派手さはないけれど、どのデートも不思議と心が穏やかだった。「今日も、楽しかったですね」帰り道にそう言う和也の笑顔が、少しずつ奈緒の中に残るようになっていた。——けれど、奈緒の心にはまだ“理性”が根強く残っていた。ある日、職場の同僚たちとランチをしていたときのこと。「最近どう?婚活の調子」と聞かれ、なんとなく「まあまあかな」と笑ってごまかすと、別の同僚が話し出した。「うちの妹、外資系の彼氏できたらしいよ。年収1000万で、タワマン住みなんだって〜!」「え〜それは勝ち組すぎでしょ!」「さすがにそこまでじゃなくても、せめてそれなりに格好良くて稼ぎもあって……だよね〜」笑いながら飛び交う「理想の男性像」。かつては自分も、こんな会話の中心にいたはずなのに——今はどこか違和感があった。帰宅後、奈緒はスマホを手に、和也から届いていた「今日はありがとう。また会えるの楽しみにしています」のメッセージを開いた。画面越しの言葉は温かいのに、心が少しだけ揺れる。(私は、和也さんと“釣り合っている”んだろうか?)(それとも、“妥協”しようとしているだけ?)次のデートの帰り道。奈緒は思い切って和也に聞いてみた。「……私って、あなたにとってどう見えてますか?」和也は少し驚いたように目を見開いたあと、ゆっくりと言葉を選んだ。「すごくしっかりしてて、綺麗で、でも……頑張りすぎてる人なのかなって思いました」奈緒は黙っていた。「たぶん、僕よりずっと上の世界で生きてる人だなって。でも……だからこそ、惹かれたのかもしれません」静かなトーンだったが、そこには嘘のない気持ちがあった。奈緒の目に、ふと涙がにじむ。誰かに“弱さ”を見せてもいいと思えたのは、いつ以来だろう。その夜、奈緒は美園にメッセージを送った。「たぶん私は、誰かに選ばれようとするあまり、ずっと強がって生きてきた気がします」「でも、今は“選ばれる私”じゃなくて、“一緒にいたい人”を自分で選んでみたいです」返信はすぐに届いた。「それが、奈緒さん自身の“選択”ですね」画面の文字を見ながら、奈緒は深く息を吸った。彼と過ごす時間が、「不安」から「希望」に変わっていくその瞬間を、彼女自身が信じてみようと思った夜だった。tobecontinue【※この物語はフィクションです】
4月24日(木)20:00~ZOOMセミナーを開催いたします!参加費無料!顔出しナシOK!入室・退室自由!フライヤーの【お申込みQRコード】からお申し込みをお願いいたします。後ほど当日のZOOMURLをご案内いたします。こちらは弊社企画・運営のZOOMセミナーになります。東京都ふたりストーリーにも掲載されていますので是非そちらもご覧ください。・婚活に興味はあるけど何をしたらいいのか分からない…・結婚相談所って敷居が高くない⁉・婚活パーティーって何やるの?等々、これから婚活をスタートさせる方たちに向けた婚活入門編です。年齢や婚姻事実等制限なくどなたでもご参加いただけます。※同業者様や親御様も参加OKです。お気軽にお申込みいただき遊びに来てください。4月24日20:00にお会いしましょう!※ご質問はフライヤーの【問い合わせQRコード】からお願いいたします。
第3話:「心が動いた日」斉藤さんとの仮交際は、3回目のデートを最後に、奈緒のほうから終了を申し出た。 「一緒にいて楽しかったです。でも……自分を大きく見せ続けている気がして、正直、疲れてしまいました」そう美園に話す奈緒の顔は、少しだけ晴れやかだった。「それは、奈緒さんが“本音”で向き合いはじめた証拠ですね」美園はそう微笑み、新たに紹介したのが、和也(32歳)という男性だった。中小企業の経理担当で、年収も条件も正直“奈緒の理想”からは遠い。初対面の印象も、どこか地味で、話し方も穏やかというより控えめ。 だが、その中に一つだけ、奈緒の心に引っかかるものがあった——“安心感”。正直、ピンとこなかった。心が跳ねるような感覚はなかったけれど、「悪くないかも」と思わせる何かがあった。「なんだろう、この空気。緊張しないっていうか……」帰り道、美園からの「どうされますか?」というメッセージに、少しだけ考えてから「仮交際を希望します」と返した。「とりあえず、もう一度会ってみよう。それだけでもいいはず」自分のなかの“判断基準”が、少しずつ変わってきているのを奈緒は感じていた。和也とのカフェでの初デートは、驚くほど穏やかだった。 無理に話題をつくらなくても沈黙が気まずくなく、自然に笑っている自分にふと気づく。「こんなふうに笑ってるの、久しぶりかも」だがその夜、和也から届いたメッセージには、意外な言葉が書かれていた。橘さんはすごく素敵な方で、でも僕なんかが釣り合うのかなって……。一瞬、プライドがチクリと傷ついた。 「なんかって……何よ」けれどすぐに、奈緒の心は別の感情で満たされた。——彼は本気で向き合ってくれている。ただ、同時に葛藤もあった。 彼の年収、服装のセンス、少し癖のある笑い方。 職場の同僚や友人に紹介したとき、どんな反応をされるのか。「この人でいいの?」という問いが、何度も心をよぎる。 でも、「この人だからこそ安心できた」と思える瞬間があるのも事実だった。“理想”と“実感”の狭間で揺れ動く奈緒。翌日、奈緒は珍しく、自分から美園に連絡を入れた。「……この人と、もう少し会ってみたいと思ったんです」美園はただ一言だけ、やさしく言った。「“心が動いた”ってことですね」奈緒は静かに頷いた。 次のデートが待ち遠しく感じる自分に、少し戸惑いながらも、胸が温かくなるのを感じていた。tobecontinue【※この物語はフィクションです】
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