服はある。なのに、着る服がない。
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服はある。なのに、着る服がない。⎯「安心」と「他人の視点」が、人生を動かすとき
クローゼットを開けると、そこには溢れんばかりの服。
それなのに、お出かけ前に鏡の前に立つと、決まってこの言葉が出てきます。
「…あぁ、今日着る服がない。」
服は確かにある。十分過ぎるほど。
けれど、なぜか手に取るのは、いつも似たような色ばかり。
ネイビー、スカイブルー、ロイヤルブルー。
形や素材が違うだけの、いわば『私が安心できる色』の集合体です。
そんな私のクローゼット見た家族から、こんなひと言をもらいました。
「クローゼットの中、海みたいだね」
思わず笑ってしまいましたが、この言葉は意外と本質を突いていました。
自分では気づかない思い込みほど、他人の視点は容赦無く、そして正確です。
「安心」が選択肢を狭めてしまうこともある
特定の色やスタイルを選び続けるのは、悪いことではありません。
安心感があり、失敗しにくい選択だからです。
ただ、その安心感がいつの間にか
「それ以外は選ばない」
という無意識の制限になっていることがあります。
自分に似合うもの、自分らしいものを、自分自身が一番狭く定義してしまっているケースは、決して珍しくありません。
他人の視点が、新しい可能性を開く
あるとき、専門家から勧められたのは、自分では絶対に選ばない色の服でした。
最初は違和感しかなかったものの、実際に身につけてみると、鏡の中の印象は想像以上に明るく変わっていました。
ここで改めて気づいたのは、
「安心できる選択」と「可能性を広げる選択」は、必ずしも同じではない、ということです。
この構造は、婚活にもよく似ている
婚活の現場でも、同じような場面をよく目にします。
「自分のタイプはこういう人」
「この条件じゃないと不安」
そうやって条件やイメージを明確に持つこと自体は、大切なことです。
しかし、その条件が『安心の色』だけで埋め尽くされてしまうと、本来出会えるはずだった可能性まで、最初から閉じてしまうことがあります。
「タイプではない」と感じていた相手が、実は一番自然体でいられる存在だった、というケースも少なくありません。
選択肢を増やすことは、自分を否定することではない
安心できる感覚を手放す必要はありません。
ただ、「それしかない」と思い込まなくてもいい。
他人の視点を借りることで、自分では見えていなかった選択肢や可能性に気づけることがあります。
選択肢が増えたからといって、これまで大切にしてきた価値観が否定されるわけではありません。
終わりに
「服はあるのに、着る服がない」
その違和感は、選択肢が足りないのではなく、選択の枠が狭くなっているサインなのかもしれません。
安心と挑戦。
どちらかを選ぶのではなく、両方を持つことで、人生の選択肢は自然と広がっていきます。
自分一人では見えない部分に、少しだけ他人の視点を借りてみる。
それだけで、次の一歩が軽くなることもあるのです。