36歳男性離婚して絶望的な後悔 【前編】
- 男性向け
- 恋愛の法則
目次
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36歳男性離婚して絶望的な後悔 【前編】
≪運命の出会いと結婚生活の始まり≫
「結婚のメリットが分からない、お小遣い制とかマジ嫌や」。独身男性だとこのような考えの方も少なくはないのではないでしょうか。かく言う私自身がそうでした。30代半ばを迎えようとしていた頃になっても「まだ自由に遊べるし、夜中何時に帰ってもいけるし独身最高やん」などと思っていました。
そんな中、私の価値観を変換させる女性が現れました。出会いのきっかけは共通の知人からの紹介。彼女はルックスもさることながら、会話の端々もそうですし、何より物事をこなすスピード感が段違い。
人間は自分に持っていない能力を備えた人に魅かれるのかと思うように、3回目のデートで交際がスタートしました。車を自由自在に乗りこなし、私が苦手な車庫入れも一瞬で終えます。
自然に彼女のことをリスペクトしていました。彼女自身仕事もできるタイプで営業成績で社内表彰も何度もされていました。これは男らしくないと思われるかもしれませんが、彼女となら結婚しても二馬力で世帯収入も確保でき将来不安もなく安泰だという気持ちもあり、付き合って一年三か月程で結婚に踏み切りました。
≪歯車が狂いだした結婚生活≫
彼女から妻に代わっても、持ち前の迅速な事務処理能力をふんだんに発揮し、料理も家事も迅速にこなしてくれました。もちろん私のことも愛してくれていました。何の問題もないはずの夫婦生活。そのはずが、問題は私自身が変われていなかったことにありました。
結婚前と同様、独身、既婚問わず友人に誘われれば夜中遅くまで飲みに行くこともしばしば。何より私の葛藤になったのが友人が相席居酒屋などで出会った女性と一夜を共にすることが少なくなかったことです。当初の私は結婚しているという自覚もあり、浮気心は自制していました。ですが、次第に浮気心を押さえられなくなっていく自分がいました。
当然朝方に帰ると妻からは何をしていたのか問い詰められます。それも面倒くさいと感じるようになり、独身だったら自由に異性と遊び放題なのにという気持ちが強くなっていきました。
それに加え、妻を異性として見られなくなり新婚当初から夜の関係も皆無で妻としてはその点も寂しかったそうです。
「失った自由を取り戻したい」。この気持ちになるまでそう時間はかかりませんでした。結婚して同居してから僅か五ヶ月。旅行に行っても妻との関係はなく、ただただ遊びまわっている友人たちが羨ましい。その一念でした。
≪離婚を決意、それからの地獄≫
結婚後九カ月後には真剣に離婚を考えるようになり周囲や両親に相談しました。独身の友人たちは「自由を奪われるのが嫌って結婚ってそういうものじゃん。だったら選択肢は離婚しかないよ」という意見が圧倒的多数でした。両親には「離婚は最後の手段、地獄を見てきた人を沢山知っている」と反対されました。
二か月程、職場の人間にも相談するほど悩んだ私は離婚届を役所に取りに行き、自分の記入欄に全て記入し、妻に「愛情がなくなった。離婚してください」と離婚届を突きつけました。
地獄の始まりはそこからでした。妻としては寝耳に水の離婚届。「唐突すぎてすぐにはサイン出来る訳がない。ちょっと考えさせて」とその場で引き取られました。2~3日後妻から泣きながら「私は離婚なんか考えたこともない。どうして離婚したいの」と問い詰められ、理由を改めて話すと慰謝料として200万を要求されました。
私は拒否しました。不貞行為がある訳でもないのにどうしてお金を支払わないといけないか理解できなかったからです。
弁護士にも相談に行きました。離婚の慰謝料相場は自分と相手の収入を勘案すると175万くらいだと言われました。それでもすんなりお金を払う気持ちになれなかったので、妻に話し合いを持ちかけました。
冷静な話し合いとはいかず口論に発展し、こちらも口が悪くなり、「君と結婚なんかしたくなかってん、勢いで婚姻届に判を押したのが運の尽きや。200万分捕ろうなんて金の亡者や」と強く言えば、先方も「あなたも納得して判を押したじゃない。こっちも弁護士に相談したけどお金の相場はおかしくない。男子はバツイチぐらい良いかもしれないけど女子のバツイチの重さを分かってるの。200万でも安いぐらいよ」と言い返されました。
何より激怒されたのが結婚式をキャンセルしなければならないことでした。それから16日間くらいは妻が「友達とか周囲は幸せそうなのになんで私だけこんな地獄を見ないといけないの。人をこんだけ苦しめて何が楽しいの」などと家具を投げたり蹴ったりで生きた心地がしない日々を過ごしました。
ジムで筋トレをしているのに体重は6キロも減り、身体中が原因不明の痒みに襲われました。
≪離婚成立、忘れられない元妻の言葉≫
結局慰謝料は相場より低い金額に落ち着き、離婚届にサインもしてもらいました。結婚式場のキャンセルの用紙に記入してもらうときは不機嫌になりましたが、私の引っ越しまでの間の一か月は比較的平穏な日々が続きました。
スーパー温泉に行ったり、ドライブに行って菜の花の絶景を見に行ったりしました。その時に妻が発した言葉が未だに忘れられません。「こんな綺麗な景色、今のうちらの関係と正反対ね」。
【後編に続く】
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