緊張を緩和する方法 その2
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笑顔で緊張を克服
人はなぜ緊張するのでしょうか?
人が緊張するメカニズムは、主に「防衛本能(生理学的反応)」と「心理学的要因」の2つの側面から説明されます。
1. 防衛本能としての緊張(生理学的メカニズム)
緊張は、大昔から生物が生き残るために持っている「非常事態に備えるための反応」です。
①脅威への反応(闘争・逃走反応)
生命の危機(猛獣に襲われる、敵に遭遇するなど)に直面したとき、脳がそれを「脅威」と判断します。
脳の扁桃体などが反応し、自律神経系のうち、体を活動モードにする交感神経が優位になります。
これにより、ノルアドレナリンやアドレナリンといったホルモンが分泌され、体は「戦う」か「逃げる」かの準備に入ります。
②具体的な身体変化
心拍数・呼吸の増加(動悸、息が浅くなる):酸素を多く取り込み、脳や筋肉を活性化させます。
③血管の収縮(血圧上昇、手足の冷え)
出血に備えて血流をコントロールしたり、主要な筋肉に血液を集中させたりします。
発汗、手の震え、筋肉の硬直:体温調節のため、また筋肉を硬くして瞬発力を発揮しやすくするためです。
現代において、人前で話すことや試験は命の危機ではありませんが、脳はこれを「心理的な脅威」と誤認し、上記と同じ防衛反応を引き起こしてしまうのです。
2. 心理学的要因
特に人前で話すとき(あがり症)の緊張は、以下の心理的要因が深く関わっています。
◆心理学的要因 説明
①自己注目
必要以上に「自分がどう見られているか」「変なところはないか」と自分自身に意識を向けすぎてしまうこと。自分で自分のネガティブな点に注目することで、不安が増大します。
②他者評価の恐れ
「失敗したらどうしよう」「笑われたらどうしよう」「評価が下がるのではないか」など、周囲からの批判や低評価を過度に恐れる気持ち。完璧主義の傾向がある人ほど強くなることがあります。
③過去の失敗経験
人前で話してうまくいかなかった、恥をかいたなどの過去のトラウマ的経験が、特定の場面で緊張を呼び起こす引き金となることがあります。
④準備不足 / 自信の欠如
話す内容や手順に対する自信のなさから、不安が増し、緊張につながります。逆に言えば、準備を万端にすることで緊張が和らぐこともあります。
笑顔で緊張を克服できるでしょうか?
緊張をほぐすために笑顔を作って話すことは有効な方法でしょうか?
笑顔には、心理学的にも生理学的にも、緊張を和らげる効果があることが示唆されています。
自律神経への作用
笑顔を作ると、脳に「楽しい」「リラックスしている」といった信号が送られ、副交感神経が優位になりやすくなります。これにより、緊張で高ぶっている状態(交感神経優位)が緩和され、気持ちが落ち着く効果が期待できます。
気分改善効果
楽しいから笑うだけでなく、意識的に笑顔を作ることで気分が改善されるという「表情フィードバック」の効果が知られています。
聴衆への好印象
笑顔で話すことで、聴いている人に「余裕がある」「好意的だ」という印象を与えやすく、結果として話す側もリラックスしやすくなる相乗効果も期待できます。
ただし、注意点としては、無理に引きつった笑顔を作ろうとすると、逆に顔がこわばってしまい、緊張を強めてしまう可能性もあります。
実践のヒント
・「ニコッ」とほほ笑む程度を意識してみる。
・人前に出る前や、話の途中で一呼吸置く際に、軽く口角を上げることを意識してみる。
・日頃から鏡の前などで、自然な笑顔を作る練習をしてみる。
もし、笑顔を作ることが苦手で逆に緊張してしまう場合は、深呼吸や話す内容に集中するなど、他のリラックス法と組み合わせることも有効です。
これらの方法は、緊張してうまく話ができない婚活者にも有効な解消方法ですので、ぜひお試しください。