私、眞部が住宅メーカーの営業をしていた時の話です。住宅は普通、一生に一度の買い物です。だから、「失敗したくない」「理想の住まいづくりに妥協したくない」と意気込んでいる方が、途中で息切れしてしまうケースをよく見てきました。通常、家を建てる場合1)モデルハウスを見学2)担当営業マンによるファーストプレゼン3)要望を掘り下げてプラン作成4)見積提示5)契約で終わりではありません。契約後は部材発注のために、・床材、壁紙はどの柄・色にするか・コンセントの位置と数は?・インターネットの回線はどこに設置、2階も必要?・システムバス、システムキッチンの選定etc.むしろ契約後の方が大忙しです。また工事が始まってしまえば大幅な変更はできないためプラン変更の最後のチャンス!と常に緊張が続き、だんだん打合せもピリピリしてきます。本来住いづくりの一番楽しいところが一番苦しいところになっていくのは営業担当としても辛い場面でした。そんな苦悩の末に、着工。意外と工事が始まると今度は引っ越しに備えて家具を見たりしてピリピリからワクワクに戻ってきます。そして、マイホーム完成とお引き渡し。その後しばらくして、お引越しが落ち着いた頃お邪魔すると、「打合せの時に、根詰めて考えて悩んだ末、コンセントの高さをここに設定したけど、結局あまり使わなかった。」考えすぎてわからなくなってしまった反省点。逆に「あの時、トイレの壁紙を思い切って柄物にしたけど、予想以上に気に入ってる。工事中はやりすぎたかなと後悔していたけど」など、結果オーライな点もあります。でも皆さん共通しているのは、『いろいろ迷ったけど、建てて良かった!』という想いです。今振り返ると、「マイホームの夢と婚活は似ているな」ということです。お見合いを申し込む人の条件に一喜一憂して、「あれはいいけど、ここがちょっとな」と迷っています。いざ、カウンセラーに背中を押されて会ってみたら、プロフィールでは感じ取れなかったフィーリングが結構いいかも、ということもよく聞く話です。しかも、そんな始まりから、気付けばプロポーズを意識するお相手になり、お見事ご成婚。後日談を伺うと、「お付き合いの時には気付かなかった、いい点・悪い点があったが、それはそれでうまくやっている」と言います。初めて会った時に感じたフィーリングいいかもと信じたからこその結果ですね。あれこれ考えすぎて独りよがりになってしまうこともありますが、そんな時こそ初心に帰る。・自分はどんな結婚がしたかったのか・それはプロフィールや写真などの条件で決めるものなのか意外とプロフィール上では一番の人ではない出会いが結婚相手であり、最愛のパートナーなのかもしれません。P.S.全国規模のハウスメーカーでしたので実名は伏せましたが、「業界の裏話を聞きたい!」という人はお会いした時にリクエストしてください。ネットでは話せないこともありますので・・・