「謙虚な人」と「謙虚なフリをする人」の見分け方
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「謙虚な人」と「謙虚なフリをする人」の見分け方
婚活をしていると、「相手に合わせます」「私なんて大したことないので」と謙虚な言葉を使う人に出会いますよね。一見すると好印象ですが、結婚相談所のカウンセラーとして多くの会員様を見てきた中で気づいたことがあります。それは、表面的に謙虚な言葉を使う人が、必ずしも本当に謙虚な人とは限らないということです。
本当の謙虚さと偽りの謙虚さ
本当に謙虚な人は、自分の意見を持ちながらも、他者の意見を素直に聞き入れることができます。柔軟に考えを変えられる人です。一方で、謙虚に「見える」だけの人は、言葉では「ありがとうございます」と言いながら、実際の行動では自分の意見を絶対に曲げません。アドバイスを求めておきながら、それを受け入れない。表面的には相手を立てているように見えて、実は自分の都合を優先しているんです。
「受け身攻撃的」という厄介なタイプ
特に注意したいのが「受け身攻撃的(パッシブ・アグレッシブ)」なタイプです。表面的には従順で協力的に見えるのに、実際には自分の不満や要求を間接的な方法で表現する人のことです。
例えば、デートの場所を「どこでもいいよ」と任せておきながら、いざ行くと「ちょっと期待してたのと違うな」とぼそっと言う。親切にしてもらっても「そんなに気を遣わせちゃって申し訳ない」と言いながら、実はもっと何かを期待していて、それが満たされないと被害者ぶる。こういう人、意外と多いんです。
このタイプの人が厄介なのは、攻撃性を「謙虚さ」や「遠慮」という形で隠しているからです。実はこういう人たちの多くは、精神的に弱い部分を抱えています。自己肯定感が低く、傷つくことを極度に恐れているため、「攻撃は最大の防御」とばかりに、先に相手を攻撃することで自分を守ろうとするんです。
アインシュタインはこんな言葉を残しています。「弱い人は復讐する、強い人は許す、賢い人は無視する」。本当に自立していて自己肯定感が高い人は、些細なことを言われても動じません。でも、精神的に弱い人ほど、小さな指摘に過剰に反応し、何かしらの形で「やり返そう」とします。
プロのアドバイスを聞けない人
ある女性会員様は、婚活プロフィールでA4用紙2ページ分の長文を書いてこられました。「もう少しポイントを絞って読みやすくしませんか?」と提案すると、「でも、削ったら私のことが伝わらない」と。写真も「もっとリラックスした表情で撮り直してみましょうか」とお勧めしましたが、「友達に選んでもらったので、これがいいんです」と譲られませんでした。
こういう方は、相談しているようで、実は承認を求めているだけなんです。結局その方は、数ヶ月経ってもお見合いの申し込みがほとんど来ず、退会を選ばれました。でも、それは自分の選択として、その道を選んだだけです。大人には、自分の選択に対する責任があります。
境界線を踏み越える「丁寧な」人々
ある男性会員様との面談で、お時間を指定したところ「少し早く来てもいいですか?仕事が早く終わるので」と連絡が。「何時頃ですか?」と聞くと「1時間くらい前に着きそうです」とのこと。指定した時間より1時間も早いのに、「少し早く」という言い方をされました。
当日お茶を出すと「昼食をとる時間がなくて...何か軽く食べられるものってありますか?」。事務所のビスケットやナッツをお出しすると次々に食べられ、「次回はお腹を満たしてから来てください」とお伝えすると、「助けていただいて本当に感謝してます」と言いながら、「でも、あのビスケット、ちょっと古くなかったですか?」と一言。
表面的には丁寧に言っていますが、実際には相手の時間や労力を当然のように奪っているんです。こういう人は「丁寧な言葉」を使うことで、それをカモフラージュしています。
本当に謙虚な人の特徴
では、本当に謙虚な人とはどんな人でしょうか?
本当に謙虚な人は、まず自分の意見を持っています。何でもかんでも「お任せします」と言う人は、謙虚なのではなく優柔不断か、責任を取りたくないだけかもしれません。自分なりの考えを持ちながらも、「相手の意見も聞いてみよう」「自分が間違っているかもしれない」という柔軟性を持っている。これが本物の謙虚さです。
また、本当に謙虚な人は相手の時間や労力を尊重します。感謝の気持ちを言葉だけでなく、行動で示せる人です。そして卑屈になりません。「私なんて...」と必要以上に自分を下げることはしないんです。過度な卑屈さは、実は相手に気を遣わせる行為だからです。
そして何より、本当に謙虚な人は精神的に強い人です。自己肯定感がしっかりしているから、他人から何か言われても必要以上に傷つきません。だから、復讐したり、やり返したりする必要がない。些細な指摘を受けても「そういう見方もあるな」と受け止められる余裕があるんです。
まとめ
婚活で相手を見極める時、こう問いかけてみてください。
この人は、言葉だけじゃなく行動でも謙虚さを示しているか?
アドバイスや意見を素直に聞き入れられる柔軟性があるか?
私の時間や気持ちを、本当に尊重してくれているか?
そして、自分自身にも問いかけてみてください。表面的な言葉だけで謙虚さを演じていないか、相手の意見を素直に聞けているか。本物の謙虚さは、磨いていけるものです。意識することで、少しずつ変わっていけます。
本物の謙虚さを持った人同士が出会えた時、そこには本当に素敵な関係が生まれます。それこそが、婚活の一番のゴールだと思っています。