「飲食業に興味はあるけれど、自分に向いているだろうか?」
「フランチャイズ加盟も考えているけれど、どんな業種を選べばいいかわからない」
独立開業を目指す業種選びの段階で、このような悩みを抱えていませんか?
開業を検討する際、候補の一つとして「パン屋」を思い浮かべる方は少なくありません。この記事では、パン屋の開業に必要な初期費用や運転資金の項目、取得すべき資格・許可について詳しく解説します。フランチャイズ加盟を検討している方に向けて、各フランチャイズの契約内容もご紹介します。
さらに、パン屋経営に向いている人の特徴や開業動機も取り上げ、記事後半では他業種である結婚相談所との比較も実施。複数の選択肢を比較検討したい方にとって、判断材料となる情報をお届けします。
あなたに最適な開業の形を見つけるために、ぜひ参考にしてください。
開業費用の平均値は985万円

日本政策金融金庫の「2024年度新規開業実態調査」によると、開業費用の平均値は985万円、中央値は580万円です。
パン屋の開業で必要な費用は、店舗の規模や提供するパンの種類によっても変わるため、具体的な計画に合わせて調整しましょう。
パン屋開業時の初期費用
パン屋を開業する際には、さまざまな初期費用が必要となります。主な項目は以下のとおりです。
| 項目 |
内容 |
例 |
| 店舗取得費 |
店舗を借りる際に必要な費用。 |
敷金・礼金、保証金、仲介手数料など。商業施設内の店舗を借りる場合の保証金や賃料の前払い。 |
| 内装・外装工事費 |
店舗の内装や外装工事費。店舗デザインや改装、看板設置などにかかる費用。 |
カウンター設置、壁や床の仕上げ、照明の取り付け、看板の作成。 |
| 厨房設備費 |
調理に必要な厨房機器を揃える費用。パン屋特有の設備が含まれる。 |
オーブン、発酵器、ミキサー、冷蔵庫、製氷機、作業台。 |
| 什器費・備品費 |
店舗運営に必要な家具や備品の購入費用。客席やスタッフが使うものが含まれる。 |
テーブル、椅子、メニュー表、レジスター、収納棚。 |
| 食器・調理道具費 |
パンを提供するための食器や調理器具の購入費用。 |
トレー、トング、包丁、まな板、計量器、焼き型。 |
| 仕入れ費 |
開業時に必要な食材や調味料の仕入れ費用。開業初期の材料費。 |
小麦粉、バター、砂糖、イースト、卵、牛乳など。 |
| ユニフォーム費 |
スタッフの制服を揃える費用。店舗の雰囲気や衛生管理のために必要。 |
スタッフ用のTシャツやポロシャツ、エプロン、帽子。 |
| 衛生管理費 |
開業時に必要な衛生用品の購入費用。食品衛生法に基づく準備や清掃用品が含まれる。 |
手洗い用の消毒液、ゴミ箱、掃除道具、保健所の指導に基づく衛生設備。 |
| 開業届・許認可申請費 |
開業時に必要な行政手続きにかかる費用。 |
保健所への営業許可や飲食店営業許可の申請費用、食品衛生責任者資格取得費。 |
| POSシステム費 |
レジや注文管理を効率化するためのシステム導入費用。 |
POSレジ、タブレット端末、注文管理ソフトウェア。 |
| 水道光熱費の初期負担 |
開業準備期間中にかかる電気・ガス・水道代の費用。 |
厨房設備の試運転、工事期間中の電気代。 |
| 店舗の保険料 |
店舗運営に必要な保険料。 |
火災保険、地震保険、顧客の事故に備えた賠償責任保険。 |
| 広告宣伝費 |
開業を知らせるための宣伝活動にかかる費用。 |
チラシやポスター、Web広告、SNS広告の作成・プロモーション費用、オープン記念イベント費用。 |
| その他雑費 |
細かい備品や予期せぬ出費に備えるための費用。 |
ペン・帳簿などの小物類、修理費、緊急対応費。 |
| 運転資金(予備費) |
開業後、軌道に乗るまでの運転資金。売上が安定するまでの賃料や人件費などをカバーする費用。 |
開業後3~6ヶ月分の賃料、人件費、水道光熱費。 |
パン屋は業態の特性上、大型オーブンやミキサー、発酵器などの専門設備による厨房機器費用をはじめ、ショーケースや作業台による内装費がかさみやすいのが特徴です。
店舗規模の目安
パン屋の店舗規模は、提供する商品数やサービス内容によって適した広さが異なります。小さく始めたい人も、本格的に展開したい人も、自分の目指すスタイルに合った坪数を選ぶことが重要です。
小規模店舗(10~20坪)は、限られたスペースでパンの販売に特化した効率的な営業スタイルが特徴。人件費や設備費を抑えつつ、テイクアウト中心で回転率の高い運営が可能です。
中規模店舗(20~30坪)は、パンの品ぞろえを増やしながら、簡易なカフェスペースの設置も可能なサイズ感。地域密着型の店舗として、リピーターの獲得にもつながりやすいのが魅力です。
大規模店舗(30坪以上)では、豊富な商品ラインナップに加え、イートインスペースやパン教室といった複合的なサービス展開が可能。ブランド力を高め、集客力の強い店舗運営が目指せます。
規模が大きくなるほど設備投資や人件費も増えるため、事業計画に基づいた坪数選定が重要です。
パン屋開業後の運転資金
開業後しばらくは売上が安定しないと想定して、3~6ヶ月分の運転資金を用意しておくのが理想です。主な項目は以下のとおりです。
| 項目 |
内容 |
例 |
| 仕入れ費 |
日々の営業に必要な食材や調味料の仕入れ費用。売上に応じて変動する変動費。 |
小麦粉、バター、砂糖、イースト、卵、牛乳、塩、ドライフルーツ、チョコレートなど。 |
| 人件費 |
従業員やアルバイトスタッフの給与、社会保険料などの人件費。 |
正社員の月給、アルバイトの時給、社会保険料、雇用保険料、交通費。 |
| 家賃 |
店舗の月額賃料。毎月固定で発生する費用。 |
月額賃料、共益費、管理費。 |
| 水道光熱費 |
営業に必要な電気・ガス・水道代。パン屋はオーブンの使用が多く、光熱費が高額になりやすい。 |
電気代(オーブン、発酵器、冷蔵庫、照明)、ガス代(オーブン)、水道代(調理、洗浄)。 |
| 広告宣伝費 |
継続的な集客のための宣伝活動にかかる費用。 |
SNS広告、チラシ配布、クーポン発行、グルメサイトへの掲載料。 |
| 消耗品費 |
日々の営業で消費される消耗品の購入費用。 |
パン袋、紙袋、包装資材、ゴミ袋、洗剤、ラップ、アルミホイル。 |
| 通信費 |
インターネット回線や電話などの通信にかかる費用。 |
Wi-Fi回線料、電話代、POSシステムの通信費。 |
| 保険料 |
店舗運営に必要な各種保険の月額または年額保険料。 |
火災保険、賠償責任保険の月額分。 |
| 設備メンテナンス費 |
厨房設備や店舗設備の定期メンテナンスや修理費用。 |
オーブンの点検、発酵器の修理、冷蔵庫のメンテナンス、ミキサーの点検。 |
| 衛生管理費 |
日常的な衛生管理に必要な用品や清掃費用。 |
消毒液、手洗い石鹸、清掃用具、害虫駆除費用、グリストラップ清掃費。 |
| 税金・会計費用 |
税金の支払いや会計処理にかかる費用。 |
消費税、所得税、法人税、税理士への顧問料。 |
| その他雑費 |
予期せぬ出費や細かな経費。 |
備品の補充、緊急修理費、従業員の制服追加購入、事務用品。 |
パン屋フランチャイズの契約内容一覧

パン屋をフランチャイズで開業する場合、ブランド力やノウハウの提供、仕入れルートの確保といったメリットがあります。一方で、加盟金やロイヤリティの支払い、メニューや営業時間などの自由度が制限されるデメリットもあります。
実際のパン屋フランチャイズの契約内容をご紹介します。
●菓子・パン小売
参考: 情報開示書面公開企業 菓子・パン小売|一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会
参考: 初期投資と収益モデル|株式会社こむぎの
※特に表記がない限り、金額は税抜価格で表示しています。
※物件取得費や内装・外装工事費、備品費は考慮しておりません。出店タイプによって別途必要です。
※1 加盟に際して支払う金額(加盟金・研修費・保証金・開業準備金)の合計額を算出しています。
※2 その他、申し込みから契約締結時までに本部へ支払う項目をまとめて記載しています。各社名称が異なる場合があります。
※3 ロイヤリティ以外の加盟者が定期的に支払う金銭を記載しています。各社名称が異なる場合があります。
パン屋開業に必要な資格・許認可

パン屋を開業するには、以下の資格・許認可が必要です。
・食品衛生責任者:店舗ごとに1名の設置が義務付けられています。
・飲食店営業許可:保健所から飲食店営業許可証を取得すると料理の提供が可能になります。
・菓子製造業許可:パンや焼き菓子などを製造・販売する際に必要です。
・食料品等販売業許可:包装されたパンなどを店頭で取り扱う際に取得が求められます。
・パン製造技能士:パン作りの技術と知識を証明する国家資格です。(任意)
・飲食店営業許可:店内にイートインスペースを設ける場合にあらかじめ取得しておくべきものです。
パン屋の開業動機、向いている人

パン屋を開業したいと考える人の多くは、「地域に愛される店をつくりたい」「自分のこだわりのパンを提供したい」という強い想いを持っています。パン作りそのものに魅力を感じている方や、四季折々の食材や流行を取り入れた商品開発を楽しみたいというマーケティング志向の人にも人気の業態です。
また、パン屋の仕事は早朝からの仕込みが必要になるため、朝型の生活リズムに適応できる人に向いています。加えて、地域とのつながりを大切にできる人、自分のアイデアや創作意欲を商品として表現したい人にとって、パン屋はやりがいのあるビジネスです。自分のライフスタイルや価値観と重なるかを考えることが、成功の第一歩です。
パン屋と結婚相談所の開業比較

パン屋の開業を目指す方の多くは、「地域に愛される店をつくりたい」、「自分のこだわりのパンを提供したい」といった想いを持っているはずです。
結婚相談所も、地域に密着し、お客様の好みや流行を敏感にキャッチして商品開発に活かすなど、地域とのつながりやトレンド把握力に長けている人が多いです。これは結婚相談所の経営においても同様で、地域の方々のニーズを汲み取り、多様な婚活サービスを提供する上で欠かせない能力となります。さらに、パン屋のように早朝からの仕込みや、重い材料を運ぶ体力的な負担もなく、自宅で座って仕事ができるというメリットもあります。
「地域に貢献したい」「お客様を笑顔にしたい」という想いがある方は、パン屋だけでなく、結婚相談所の開業も一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?
また、「何か自分でビジネスを始めたいけれど、どんな業種がいいか迷っている……」という方にとって、業界未経験が約9割を占めるIBJの結婚相談所ビジネスは参入しやすいといえます。
IBJ結婚相談所の開業資金
「リスクを抑えて開業したいけど、フランチャイズの厳しいルールに縛られたくない」という方に、IBJの結婚相談所ビジネスをおすすめします。
IBJの結婚相談所ビジネスは、フランチャイズや代理店契約ではなく、独立オーナー制です。
独立オーナー制とは、オーナー自らが事業を立ち上げ、経営方針の決定や事業の運営を行う契約制度です。オーナーが独自のビジネスモデルで運営するため、連盟本部への売上ロイヤリティは一切発生しません。自由な裁量で運営しつつ、経営ノウハウを学べる研修など連盟本部のサポートが充実しているのも魅力です。
IBJの結婚相談所ビジネスについては、IBJの結婚相談所開業資金とフランチャイズの比較≫で詳しくご説明しています。
IBJの独立開業プラン一覧
IBJでは、個人と法人の2つの独立開業プランをご用意しております。
IBJ個人契約プランでは、加盟店が本部にお支払いいただく初期費用は加盟金200万円のみです。分割払いの場合、開業に必要な自己資金は11万円~です。
開業後の収益構造やランニングコストについては、IBJの結婚相談所収益構造とモデルケース≫でご紹介しています。
初期費用
|
個人契約プラン |
法人契約プラン |
| 加盟金 |
200万円 |
400万円 |
| 研修費 |
0円 |
| 保証金 |
0円 |
| 自己資金※1 |
11万円~ |
– |
ランニングコスト
|
個人契約プラン |
法人契約プラン |
IBJ ネットワーク月会費※2 |
1万5,000円+(3,800円×1名) |
| 新規会員データ登録費 |
2,000円 |
| 会員活動費 |
750円 |
| ロイヤリティ |
0円 |
その他
|
個人契約プラン |
法人契約プラン |
| 専任コンサルタントサポート※3 |
なし |
あり |
※金額は税抜価格で表示しています。
※1 加盟金200万円を分割払いで契約する場合、頭金を最低11万円お支払いいただく必要がございます。月々のお支払いは初回3万9,061円~、2回目以降3万4,100円~となります。分割払いの回数は3~84回までご選択いただけます。
※2 IBJネットワーク月会費は、1万5,000円に加え、婚活カウンセラーの人数に対し1ヶ月あたりアカウント利用料3,800円/名がかかります。
※3 専任コンサルタントサポートの期間は1年間です。
IBJの起業サポートセミナー
IBJでは、業種の選択やフランチャイズへの加盟を迷っている起業希望者に向けたセミナーを開催しています。
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