お見合と恋愛
「おいしいたこ焼き屋さんにいます。二人でたこやきつついてま~す。」
というコメントと共にこの写真が送られてきました。
その前のデートでは、彼女に作ってもらった手づくり弁当の写真。
そしてその前は、「動物園でのんびり、きりんさん見てます。」というキリンの写真でした。
報告の度、二人の距離がどんどん近くなっていくのがわかります。
思えばまだ寒さの残る3月半ば。
お見合いで出会った二人。
あの時の、この人が今はいつもそばにいる。
こんなに大切な存在になるなんて思わなかった。
そういえば、「初めて合ったときから、なんとなくなつかしい感じはしてたなあ。」と、
会員さんは思い返しています。
「お見合いとは」・・(辞書によると)結婚するかどうかを決める為に、他人を仲立ちとして、男女が初めて会うこと。(⇔恋愛)とあります。
お見合いをした二人が、もう一度会ってみて、互いを意識し、
連絡をとりながら存在を確かなものとし、デートを重ねる毎に、お相手を
好きになっていく。
これ、恋愛ですね。
結婚相談所に所属しているのです。
どうせなら、欲張りに、「お見合い」も「恋愛」も経験してみましょう。
「お見合い恋愛!」という現象です。
ここでちょっとブレイクタイム。
結婚に関するエピソードを。
私が若いころに働いていた会社の上司の実話です。
仕事ができて、優しくて、信頼も厚く、部下たちからも人気でした。
ただ、(こんなことは言ってはいけないんですよ・・、いけないのですが)
信楽焼のタヌキにそっくりなんですよね。
まだ若かった私たちは、見かけに敏感だったんです。
「部長の奥さんって、人柄に惹かれて結婚したのよね。」
なんて言ったものでした。
ある昼休みに、彼氏の話で盛り上がっていた私たちの横を通り過ぎた部長は、
「青いな~君らは」と。
ニヤニヤする部長に、「なら、部長の恋愛話を聞かせてくださいよ。」と誰かが言いました。
クルッと踵をかえした部長は・・・。
「学生時代から社会人まで4年付き合った彼女がいてな。大好きやった。いつも一緒にいた。
その子と結婚したかったし、周りの友達にも、公認やったから僕らは結婚するものと思っていたそうや。ところがな・・、結婚となると色々あってな。結局別れてしもた。
互いに大恋愛やったから、その後は、心に穴があいたようで、毎日ぼ~っと暮らしてたわ。
まだ若かったし、結婚のことは忘れるようにして、友達と飲み歩いたりして遊んでた。
そしたら、親戚の世話好きのおばさんが、頼みもしないのにお見合い話をもってきたんや。
写真を見たけど、特になんも思わんかった。言われるままにお見合をしたわ。
会ってみると、普通の人でな、好きとかどうとかはわからんかった。でもな、この人がいいん
違うかな?と思ったことが一つあった。水たまりに足をはめてしまって僕の靴が濡れた時、
彼女すかさず自分のバッグからティッシュを出して拭いてくれた。ただ、それだけ。
それから20数年、子供は成人した。早いな~。
ところがな、その子供たちが小さい時に、思いがけないことが起こったんや。
お花見に、須磨浦公園に行ってん。
妻と子供たちは手をつないで僕の前を歩いてた。
僕は後ろから、ゆっくりついて行ってた。
すると、向こうから4人家族が歩いてきた。
子供たちとお父さんははしゃぎながら前を歩き、後ろから見守るようにお母さんが歩いてきて・・・、
お母さんが・・って、その人、あの時別れた彼女やん!
もう、目が釘付けになってもた。
じっと見たらいかんのかな、と思いつつも、見ずにおれんかった。
見たかったし。幸せそうに歩いてる彼女を。
そのうち、彼女も僕に気づき、じ~っと見た。
しかもその間、どちらの家族も、だれも気付いてないのよ。
そのまま、すう~っと、すれ違った。
僕はとっさに振り返り彼女を追いかけるようにして見た。
そしたら彼女も振り返って僕を見て、瞬間に思いっきり「ニコッ」ってわらって、
小さく手を振ったんや。
勿論僕もそうした。
すごく爽やかな気持ちになった。
互いにひどく傷ついて別れたから、会えて嬉しかった。
それに、自分がなんかすごく正しいことしました!って、
誰かに褒められたような気がしたし、幸せやと思った。
今の妻とお見合いで結婚できて、こんなに温かい家族ができて、すごく幸せに思った。
これは、妻にも子供にも内緒。ぼくの極上の ヒ ミ ツを君らにだけ教えてやったで!」
というお話でした。
信楽焼のタヌキさんは実はとてもクールで素敵な大人の男性でした。
大切な人とは、どんな方法で出会ったかではなく、いかに自分にとって良い相手を見つけるか、
ということが大事なんですね。
その人は、あなたの最愛の人となり、年月を重ねていくうちに、絆(きずな)が生まれるのですね。
二人の築いた家族はあなたの宝になる。
お見合をして恋愛をする、そして結婚。
このステップは、間に立つものがキーポイントとなります。
ご縁の始まり。
ドキドキする瞬間ですね!!